2021/01/28
プロアドベンチャーレーサー田中陽希さんに聞く「山+旅」を安全に楽しむための心得
私たちの生活において不可欠な存在となったスマホ。それは普段の生活だけでなく、旅や登山といった非日常的なシーンでも言えること。目的地へのルートを検索したり、写真を撮ったり、SNSへ投稿したり……。いまやスマホがない旅や登山は考えられないといっても過言ではない。
日本百名山、二百名山、三百名山をつなぎあわせる「日本3百名山ひと筆書き~Great Traverse3~」に挑戦中の田中陽希さんは、自身の旅や登山においてどのようにスマホを活用しているのか。最終到達地の利尻島を目指し、北海道の山々を巡りながら旅を続ける田中さんを訪ね、話を聞いた。
第2弾となる今回のテーマは、登山を安全に楽しむための心得や、山でスマホを活用する際の注意点について。
地図アプリと紙の地図を使い分ける
――スマホやケータイは便利で楽しいツールであるとともに、緊急時における重要な通信手段でもあります。auの「TORQUE G04」をお使いの田中さんは、安全な登山のためのスマホやケータイの役割についてどのように考えていますか?
田中:登山中に現在地やルートを確認できることは、スマホの大きなメリットです。万が一の緊急時に、自分の現在地をピンポイントで把握でき、他の人に知らせることができる。これは山での安全性を高めるうえでとても大切なことだと思います。
私の場合、登山中や下山後などに「日本3百名山ひと筆書き~Great Traverse3~」の事務局スタッフとLINEや電話で連絡を取ります。これは自分の無事を知らせる意味もあります。auのスマホがつながっているからこそできることですね。
――田中さんは現在地やルートを確認するうえで、どのようなアプリを使っていますか?
田中:山では「YAMAP」を、一般の公道では「Google マップ」を使っています。あわせて、スマホのバッテリーが切れたときに備えて、紙の地図も常に持ち歩いています。
――紙の地図が2種類ありますが、それぞれの違いは?
田中:山で使うのは「山と高原地図」。登山者にはおなじみの定番地図ですね。一般の公道で使うのは「ツーリングマップル」。これは地域ごとに用意し、通り過ぎたところはページをどんどん破いていくのですが、それがちょっとした楽しみになっています。
周辺の地域を含めた全体の位置関係を把握したいときなどは、大きく広げて確認できる紙の地図のほうが便利です。気になったことをサッと書き込めることも紙の地図のメリットでしょう。
一方、スマホの地図アプリは現在地やルートを把握したいときに大いに役立ちます。また、最新の情報を得たいときは、情報が随時更新されるスマホの地図アプリに分があることは間違いありません。紙の地図は情報がどんどん古くなっていきますから。
そのように、スマホの地図アプリと紙の地図、どちらにもメリットとデメリットがあります。どちらか片方で済ますのではなく、両方とも持ち歩き、シーンや目的に応じて使い分けることが大切だと思います。
モバイルバッテリーは常に持ち歩く
――山でスマホを活用する際の注意点があれば教えてください。
田中:当たり前のことですが、たとえスマホを持っていても、電波が届いていない場所では外部と連絡が取れません。最近はスマホがつながる登山道が増えてきたとはいえ、過信は禁物です。
また、スマホはバッテリーが切れてしまうと用をなしません。登山の際はモバイルバッテリーを携帯したほうがいいでしょう。私自身、日帰り登山でも欠かさず持ち歩いていますし、数日間におよぶ縦走のときは複数持っていきます。
登山届はスマホで提出!
――ほかに登山を安全に楽しむために心得ておくべきことがあれば教えてください。
田中:登山計画などを記入する登山届は、以前は登山口に設置されているポストに提出するのが一般的でしたが、今はパソコンやスマホからでも提出できます。これによって飛躍的に便利になりました。
私は「登山のコンパス」というアプリを利用しています。オンラインで登山届を提出できるうえ、登山計画を家族や友人と共有することもできます。
登山届は、万が一遭難してしまった場合などに、捜索や救助を行うための重要な手掛かりとなります。安心・安全な登山のためにも、必ず提出しましょう。
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auが使える登山道をチェック!
auは、登山者が安全に登山を楽しめるよう、日本百名山をはじめとする人気の山の登山道や山小屋で電波対策を進めている。また、auのサイトではスマホやケータイが利用できる日本百名山の登山道の情報を公開しているほか、一部の山に関しては登山道のどこで電波がつながりやすいかを確認できる詳細な登山地図を提供している。
auのサイトではスマホやケータイが使える登山道が確認可能つながる場所がひと目でわかる詳細な登山地図も提供山に出かける際は、下記のサイトにアクセスし、その山の登山道の電波状況を事前にチェックしたうえで、スマホやケータイを上手に活用して登山を楽しんでほしい。
撮影:小関信平
文:榎本一生
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