2019/07/10
2019夏スマホ『Xperia 1』のトリプルカメラを検証! αシリーズの技術を搭載した実力とは?
auからこの夏発売された最新スマホのなかで、メインカメラとして背面に3つの光学式レンズが搭載された「トリプルカメラ」が大きな注目を集めている。
そこで、TIME & SPACEではシリーズ初となる「トリプルカメラ」が搭載された「Xperia 1」のカメラ機能(静止画)を検証。注目のカメラ機能でどんな写真が撮れるのか検証してきた。
- 【目次】
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- ■Xperia 1のカメラ機能チェック①
ワンタッチで異なる3つのレンズを切り替えられる - ■Xperia 1のカメラ機能チェック②
動いている被写体の表情を追尾し続ける「瞳AF」 - ■Xperia 1のカメラ機能チェック③
夕暮れのマジックアワーが美しい! - ■Xperia 1のカメラ機能チェック④
アプリなしでも楽しめる「エフェクト機能」 - ■Xperia 1のカメラ機能チェック⑤
動物や子供の笑顔を逃さない「先読み撮影」 - ■Xperia 1のカメラ機能チェック<番外編>
スリープ時でもすぐにカメラを立ち上げられる「スマートカメラ起動」
- ■Xperia 1のカメラ機能チェック①
一眼デジカメ「αシリーズ」の技術をスマホに搭載
2018年夏に発売された旧モデル「Xperia XZ2 Premium」は、背面のメインカメラがデュアルだったのに対し、今年発売された最新のXperia 1はシリーズ初となるトリプルカメラ搭載モデルとなっている。
ソニーのデジタル一眼レフカメラαシリーズの技術をそのままスマホカメラに移行させた画像処理エンジン「BIONZ X for mobile」により、スマホでは初となる「瞳AF」でのきれいなポートレート撮影が可能になった。また暗所での撮影も前モデル比で約5倍という強靭な手ブレ補正効果など、デジカメで培った技術が惜しみなく投入されている。
それでは、作例とともに、Xperia 1のカメラ機能を紹介する。
Xperia 1のカメラ機能チェック①
ワンタッチで異なる3つのレンズを切り替えられる
背面カメラは標準レンズ(26mm、F値1.6)、望遠レンズ(52mm、F値2.4)、超広角レンズ(16mm、F値2.4)、の3つのレンズで構成。画面上で「×1(標準)」「×2(望遠)」「W(超広角)」をタッチ(もしくはスライド)するだけで、レンズを瞬時に切り替えられる仕様だ。
新たに加わった望遠レンズでは、静物写真をはじめ、風景、人物ポートレートなど、標準や超広角では撮影できなかった構図を思うままに撮ることができるようになった。
まずは新宿の高層ビル群を撮影してみた。(※記事用に4:3の縦横比で撮影。)
超広角(16mm)
標準(26mm)
望遠(52mm)
空に映る雲の立体感! さすがはデジタルミラーレス一眼のαシリーズを擁するソニーが手掛けているだけあって、どのレンズでも細部にわたってシャープに描写されている。色味などにも過剰なクセがない “真面目”なカメラという印象だ。
また、撮影場所から新宿高層ビル群まで距離にして1kmほどだが、望遠レンズでこれだけ大きくしっかり捉えることができる。三脚などは使用しておらず、昼間なら望遠レンズでの撮影でも手ブレの心配はない。
Xperia 1のカメラ機能チェック②
動いている被写体の表情を追尾し続ける「瞳AF」
スマホでは世界初の搭載となった「瞳AF」は、その名の通り自動的に瞳を検知し、フォーカスを「ロックオン」しながら被写体を追尾してくれるというソニーのデジタル一眼ではおなじみの機能だ。これでポートレイト写真のクオリティがグッと上がる。子どもや赤ちゃんはもちろん、ペットの犬や猫など、動きの読みにくい被写体の表情を逃さず撮影することができる。
被写体にカメラを向け、写真右上にある「瞳AF」アイコンが表示されれば「瞳を検知していますよ」の合図。「瞳AF」アイコンの表示マークをモニタ上で確認できていれば「ピンボケ写真」になることはない。
さらに、ディスプレイにある「ぼけ効果」アイコンを選択すれば、被写体の瞳にピントを合わせたまま、背景のみボケた写真が撮れるので、上の写真のような印象的なポートレートを簡単に撮影することができる。
Xperia 1のカメラ機能チェック③
夕暮れのマジックアワーが美しい!
画像処理エンジン「BIONZ X for mobile」が搭載されたことで、夕暮れや夜景といった手ブレ必至のシチュエーションでも、手ブレ補正効果が約5倍、かつノイズ低減処理も向上。作例として、2017年に発売された旧モデル「Xperia XZ1」と朝焼けどきに撮り比べてみた。
<旧モデルXperia XZ1で撮影した朝焼け>
<Xperia 1で撮影した朝焼け>
どちらもきれいな写真に見えるが、大きな違いは明暗の描写性。旧モデルXperia XZ1では建物群が暗くなってしまっている。明るいところと暗いところを同時に収めようとしたとき、明るいところの再現性を優先させると暗いところがつぶれがちになり、暗いところの再現性を優先させると明るいところが白とびしやすくなる。旧モデルでは建物群が暗くなってしまったが、同じシチュエーションで新作のXperia 1ではどちらもきれいに写っている。一方で、明暗がしっかりと描写されているので、全体に立体感のあるダイナミックな写真になっている。
<Xperia 1で撮影した夕暮れどき>
こちらは、冒頭と同じシチュエーションで、ビルの明かりが灯され始める夕暮れどきに撮影したもの。デジカメの印象から“暗所に強い”というイメージのソニーだが、Xperia 1ではとくに夕暮れどきとの相性が良さそうだ。
Xperia 1のカメラ機能チェック④
アプリなしでも楽しめる「エフェクト機能」
Xperia 1の面白い機能が「エフェクト機能」。撮影対象をモニターしながら、プリセットされたさまざまなエフェクトをリアルタイムで撮影できるというもの。こちらの機能を使って街の風景をいろいろ撮ってみた。
【元の写真】
【ミラー】
【コミック】
撮影後にエフェクト加工するのではなく、リアルタイムで被写体にあったエフェクトが選べるので、撮ったその場で友人や家族に披露できるのも本機ならではの魅力だ。
Xperia 1のカメラ機能チェック⑤
動物や子供の笑顔を逃さない「先読み撮影」
走っている犬や赤ちゃんの笑顔のように、シャッタータイミングが合わせづらい被写体の撮影に便利なのが、この「先読み撮影」。カメラが被写体の「笑顔」や「動き」を検知すると、自動で画像を一時保存してくれるという機能だ。
シャッターを押すと自身が撮影した写真に加えて、一時保存していた画像から最大4枚の写真を記録できる。あとからベストショットを選んで保存することができるので、ベストタイミングを逃さずに撮影することが可能だ。
シャッターボタンをタップしたときの写真がこちら。
Xperia 1のカメラ機能チェック<番外編>
スリープ時でもすぐにカメラを立ち上げられる「スマートカメラ起動」
決定的瞬間を前に、今すぐにカメラを起動させたい、というときに「スマートカメラ起動」が役に立つ。あらかじめ設定をしておくと、スリープ状態やロック画面からでも、カメラを横持ちに振り上げ構えるだけですぐに撮影状態に入れるという便利機能だ。
まとめ「Xperia 1は写真に真面目」
さすがはミラーレス一眼カメラの雄、αシリーズの技術がつぎ込まれだけあって、Xperia 1のカメラ機能は色味などに派手な味付けなどがなく、描写性の高さが追及されており、とても真剣につくり込まれているという印象だ。
被写体をカメラが認識し、最適な設定で撮影ができる「プレミアムおまかせモード」や「先読み撮影」などの撮影アシスト機能に加え、カメラ好きならマニュアルモードでカメラ専用機のような細かい設定をいじることもでき、初心者から中級者まで楽しめるだろう。カメラとしての基本的な性能の高さを求めたい人には、ぜひXperia 1をおすすめしたい。
文:よもぎ三太郎
撮影:HAYASHI★2019
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