2018/10/25
カトキハジメがiPhoneケースをデザイン! 『RAILcase』のすべてを紹介します
10月25日からMakuakeサイトにてクラウドファンディング開始
こちらは10月25日からMakuakeサイトにてクラウドファンディングがスタートした、iPhoneケース「RAILcase/ Prod.Ka」(レイルケース/プロダクト・カトキ)のプロモーション映像だ。
このRAILcaseをデザインしたのはカトキハジメ氏。カトキ氏といえば、『機動戦士ガンダム』シリーズなどのメカデザインで知られており、今や世界中のファンから絶大な支持を受けているデザイナーだ。
RAILcaseはiPhone XとXS用につくられており、本体にはサバゲー(サバイバルゲーム)などで使用するさまざまな市販のミリタリーモジュールを装着して自分好みにカスタムすることができる。いわば「拡張するiPhoneケース」というわけだ。
Makuakeでのプロジェクトは「ALL IN」方式なので、目標金額達成の有無にかかわらず製品化され、支援者に届けられる。配送は2019年2月末の予定とのこと。
カトキハジメがデザインした初のiPhoneケース
このiPhoneケースで注目したいポイントは2つある。
まず、デザイン・制作まですべてカトキハジメ氏によるものということ。
カトキ氏はアニメから派生するプラモデルやトイへ「立体化」する際のデザインにも定評があり、非常に多くのプラモデルやトイを手掛けている。彼がデザインしたプラモデルには「Ver.Ka」(バージョン・カトキ)というシリーズ名が冠されており、とくにガンプラ好きなら知らないという人は少ないだろう。
そのカトキハジメ氏がアニメのロボットではなく、プロダクトデザインを手掛けることは非常に稀で、もちろん、iPhoneケースのデザインは今回が初となる。RAILcaseは、「Prod.Ka」というカトキハジメ氏によるプロダクトシリーズという位置づけをされており、デザイナーの世界観がより強く反映されている作品といえるだろう。
右/「GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE ユニコーンガンダム」(株式会社BANDAI SPIRITS)。同シリーズはカトキハジメによる精密なデザインを、ダイキャストとABSで立体化した本格的な完成品モデルだ。(写真/YUUZI TAKASE)©創通・サンライズ
さまざまなミリタリーモジュールによって「拡張するiPhoneケース」
もうひとつの注目ポイントは、ガンダムなどのアニメのデザインやキャラクターではなく、ミリタリーモチーフであるということ。
具体的には、RAILcaseの背面上部に「ピカティニーレイル」、下部に「M-LOK」という2つのレイルシステムが搭載されている。ここにサバゲーなどで使用するさまざまな市販のミリタリーモジュールを装着して自分好みにカスタムできるのだ。サバゲーファンなら背面を見ただけでニヤリとする仕様だ。
背面下部のM-LOK部分にレイルカバーと呼ばれる部品を装着。あえてのカラーパーツでアクセントをつけることも。
こちらは背面上部のピカティニーレイルにさまざまなタイプのフラッシュライトを装着。もはやスマホにライトについているのか、ライトにスマホがついているのかわからないものもあるが、とにかくとんでもないインパクト!
本体全面に施されたコーションレター(注意書き)は、ミリタリーモチーフの世界観にリアリティを持たせている。これももちろん、すべてカトキ氏によるデザインだ。
レイルシステムは汎用性が高く、上で紹介したもの以外にもさまざまなモジュールを装着できる。サバゲーファンなら手持ちのもので試してみたり、持っていない人はこの機会にミリタリー系グッズのショップをのぞいてみるのもよいだろう。
選べるコースは6種類! 40,000円の特別コースも
Makuakeでのクラウドファンディングで用意されているコースは6種類ある。
【RAILcase単体コース】
・Aコース/早割コース。先着100名様にケース単体6,400円(税込)
・Bコース/早割コース。先着200名様にケース単体6,900円(税込)
・Cコース/ケース単体7,500円(税込)
A〜CコースはRAILcase本体のみのコースで、先着順に価格が変わってくる。まずは手軽にRAILcaseの世界観を楽しみつつ、ミリタリーモジュールなどはあとから追加したいという人におすすめだ。
iPhoneを装着すると、RAILcaseの背面に空いた「放熱穴」からiPhoneのガラス素材が見える。その様子がなんとも艶めかしい。
RAILcase背面下部に空いているストラップホールを利用して、一般に販売されているストラップを装着することもできる。
【RAILcase本体と「ランヤード」のセットコース】
・Dコース/限定250セット。9,400円(税込)
Dコースは「ランヤード」と呼ばれるストラップがセットになっている。スパイラルコードの存在感がRAILcaseとマッチしている。
ランヤードの一方をRAILcase下部のストラップホールに通し、一方をパンツのベルトやベルトループに通すことで、右写真のような使い方ができる。
【RAILcase本体と、オリジナル「QD変換アダプター」のセットコース】
・Eコース/限定25セット。40,000円(税込)
Eコースは、40,000円を超える特別な限定コースだ。RAILcase上部に装着する「QD変換アダプター」とのセットで、これによってQD規格のスリングスイベルといったパーツと接続することができる。もちろん、QD変換アダプターもカトキ氏によるオリジナルデザインだ。
iPhoneをRAILcaseに装着してから、ちょうど上部にフタをするようなイメージでQD変換アダプターを取り付ける。六角レンチが付属しており、取り付けは簡単。
QD変換アダプターには写真のような市販のQDスリングスイベルなどを実際にはめ込んで使用することができる。こういったQDパーツは金属製なので、接続部分となるQD変換アダプターは強度を出すためにアルミの削り出しでできている。そのぶん値段がかなり高くなるが、これによって“遊び方"も一気に広がる。
QDスリングスイベルを市販のストラップで延長したり(左)、市販のQDスリングでたすき掛けのように装着するのもおもしろい(右)。
【RAILcase本体と「ランヤード」+オリジナル「QD変換アダプター」のセットコース】
・Fコース/限定25セット。41,900円(税込)
Fコースは、D・Eコースのセット内容を合わせた“全部盛り"。RAILcaseのすべてを遊び尽くしたいという人はこちらをどうぞ。
Prod.Kaは、TIME & SPACEの企画からはじまった
カトキハジメ氏デザインによるiPhoneケース制作プロジェクトは、現在「project Prod.Ka」による企画だが、実はこの「TIME & SPACE」とも深い関係がある。
2015年、「TIME & SPACE」がメディアとして15周年の節目に、記念企画として「カトキハジメ氏デザインのT&Sオリジナル・スマホケース」制作プロジェクトがスタートしたのだ。
こちらが当時、コンセプトモデルとして制作された「RAILcase/ts[Prod.Ka]」(2015年モデル)。背面にはピカティニーレイルがフルレングスで敷かれ、放熱穴も2018年モデルとはかなり形状が異なっている。
約1年をかけて制作されたこのコンセプトモデルは、2016年に「au SHINJUKU」で展示され、大きな反響を呼んだ。プロジェクトはそこで一旦終了となったが、その後も製品化への要望も多く、現在の「project Prod.Ka」へと引き継がれたというわけだ。
2015年モデルはiPhone 6s用にデザインされていたため、iPhone X、XS用の2018年モデルでは大きくデザインが変わったものの、ミリタリーモチーフであることや、さまざまなミリタリーモジュールで拡張するという基本コンセプトに変更はない。2015年当時の企画を知っている人なら、刷新された2018年版の「RAILcase」を見てそのデザインの変遷を楽しんでみてほしい。
ちなみに、2018年モデルの正式名称は[RAILcase/ts/Mk3 Mod1]Prod.Ka。「ts」とは「TIME & SPACE」のことである。
カトキハジメ氏インタビュー
RAILcaseのクラウドファンディングスタートに際し、TIME & SPACEが カトキハジメ氏にインタビューを行った。2015年版からのデザインの変遷などについて話を聞いてきた。
――ついに「RAILcase」のクラウドファンディングがスタートしましたね。元々はこの「TIME & SPACE」からスタートした企画なので、私たちとしても感慨はひとしおです。
カトキ「あれから3年経って、ようやくここまでたどり着いたという感じです。今回、製品名に『Mk3』という番号を入れているんだけど、これはTIME & SPACEさんとコンセプトモデルを制作していたときにつくった2体のモデルを入れて、3体目という意味なんです」
――コンセプトは踏襲していますが、デザインは大きく変わりましたね。
カトキ「Mk2はピカティニーレイルをフルレングスで載せるというシンプルなコンセプトでした。今でもiPhone SEとかのケースだったらMk2のデザインの方がさりげなくて良いんじゃないかと思う。
スマホケースにレールを付けて遊びたいっていうのは、誰しも思いつきそうなアイデアなんだけど、レールってそもそもは機能中心の造形で、好事家がそのゴツさのなかにカッコ良さを見いだしたっていう側面があったんです。最近では、たとえば三角形や平行四辺形の穴とか、クーリングホールの形なんかにも新しく、デコラティブな流れもきています。フォルム自体、シンメトリックじゃなくても良いとかね。
そういうムーブメントがあって、だったらそれをスマホケースにも取り入れてモダンにしたいな、というのがMk3をデザインするスタートになりました」
――今回は「ピカティニーレイル」と「M-LOK」の2つのレイルシステムが搭載されていて、デザイン的にもかなりインパクトがあります。
カトキ「この数年で実物のマウント関係はすごく先鋭化していて、デザイン的にも機能的にもすごいことになっています。RAILcaseもMk2からなにかバージョンアップしたいなと思って、それでピカティニーレイルを短く切ってM-Lokも乗せてみました。
やっぱピカティニーレイルのゴツゴツした溝は見栄えが良いので、なくすのは惜しいんですよ。手持ちのアクセサリーもまだレイル用のものが多いしね。でも新しいマウントでも遊びたいっていう気持ちから導かれた結論です。
一方で、ポケットに入れるときに余計な厚みが出てかさばらないようにしたいという考えは前回から引き継いでいて、iPhone Xは歴代iPhoneのなかでもかなり大きいですから、ケースとしてはよりコンパクト化に気を遣う必要がありました。レール部分の体積/ハイトは、Mk2より抑さえたデザインになってます」
――では最後に、読者の皆さんにひと言いただけますか。
カトキ「今回のiPhoneケースは、TIME & SPACEさんの企画としてスタートしてから、3年かけてようやくこの度クラウドファンディングにいたりました。“大人の本気遊び”として、なかなかおもしろいものができたと思うので、興味を持たれた方はぜひ、Makuakeサイトから申し込んでみてください。また、これを機にProd.Kaとして、いろいろなプロジェクトを続けていきたいですね」
文:TIME & SPACE編集部
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