2018/03/01

寝坊をしない生活リズムを!おやすみモード・ナイトシフトなど『iPhone起床法』

眠りから覚めて時計を見ると、「えっ! もうこんな時間!」と冷や汗をかいた経験は誰でもあるだろう。

KDDIが行ったアンケート結果(※1)では、新社会人の不安なこととして約6割が「毎朝しっかり早く起きられるかどうか(寝坊しないか)」を挙げ、社会人の約8割はスマホのアラームで起床しているという結果が出た。

※KDDI「社会人の不安と起床に関する意識調査」

進学や就職など、新生活を控えたこの季節に、ぜひとも寝坊をしないよう生活リズムを整えたいものだが、その悩みはお手元にあるiPhoneが解決してくれる。今回はiOS 10以降のiPhoneに標準搭載されている機能を使って、今日から試せる「iPhoneを活用した起床法」をお伝えしたい。

まずはしっかり眠れる環境を整えよう

せっかく布団に潜り込んだのに、友だちからの電話やメッセージが届いて、ついつい夜更かし。翌朝起きられなかった……なんて悲劇は避けたい。朝しっかり起きるためには、まずはしっかりと寝る環境を整えることが重要だ。

この悩みには、以下の機能が役立つ。

■おやすみモード

おやすみモードは、「寝る時間にしっかりと寝る」ための手助けをしてくれる。設定した時間内の電話やメールの通知を遮断してくれるのだ。

使い方は[設定]>[おやすみモード]をタップして、時間を設定するだけ。

なお、緊急の連絡には対応できるよう、同じ人から3分以内に2度目の着信があったときに通知させることも可能だ。[繰り返しの着信]をオンにすることで設定できる。

ちなみにおやすみモードはコントロールセンターからもワンタップで設定することも可能だ。

■Night Shift

夜中にスマホやパソコンの明るい画面を見ていたら妙に頭が冴えてきて、眠れなくなったことはないだろうか。夜間だけiPhoneの画面を暖色の色味に変える「Night Shift」機能を利用することで、目の負担を減らし、「夜の覚醒」を緩和できるかもしれない

設定方法は、[設定]>[画面表示と明るさ]>[Night Shift]>開始時間と終了時間を設定。夕方から夜間に合わせて使用すれば、寝つきも良くなるだろう。

すっきり目覚めるために試したい「アラーム」機能活用術

次は「朝、すっきり目覚める」ためのiPhone機能を紹介しよう。

まずは基本中の基本、「時計」アプリの「アラーム」機能だ。[時計]>[アラーム]>[編集]と進み、起床したい時間を設定していく。

[繰り返し]をタップすると、アラームを鳴らす曜日を指定できる。「土日だけ鳴らさない」「月曜日だけ鳴らす」などカスタムが可能なので、生活スタイルに合わせて選択してみよう。

次に、このアラーム機能をもっと活用する技を紹介する。

■スヌーズを小刻みに設定する

アラームにはスヌーズ機能を備えているが、「9分間隔に自動設定」されており、自分では変更できない。3分おき、5分おきなど、自分に合った間隔でアラームを鳴らしたい場合は、スヌーズ機能をオフにして、アラームを好きな間隔で複数設定しておくという手がある。大抵の社会人は朝の起床時間が決まっているので、時間を一度設定してしまえば、あとは寝るときにすべてのアラームをオンにするだけでいい。

たとえば5分ごとであれば、以下のようにする。

左/[時計]>[アラーム]>[編集]>任意の時刻 右/スヌーズをオフ

ちなみに筆者は、5分、3分、1分と、徐々に間隔を短く設定するという技を使っている。いちいちアラーム音を消すのが面倒で、最後のアラームにたどり着く前に起きようという気になる。

■時間ごとに音を変える

慣れは怖い。アラーム音を毎回同じ音に設定していると、気付かないこともあるし、なにより飽きてしまう。[時計]>[アラーム]>[編集]>任意の時刻>[サウンド]と進み、音を変更することができる。音の選択肢のなかには「ミュージック」アプリから好きな音楽を選ぶこともできる

上の「スヌーズを小刻みに設定する」と組み合わせて最初は穏やかな音楽、徐々に激しい音楽をセットするなど、音を変えていくことでアラーム音に気付きやすくなるし、少しだけ起きることが楽しくなるかもしれない。

スヌーズ設定にしない人でも、ひと月ごとに音を変更するなどの工夫をして、音の慣れによって起こる「アラーム音が聞こえなかった!」といった失敗をしないようにしよう。

■電車の中などでアラームを鳴らさないで起きる方法

アラームが必要なシチュエーションはなにも「自宅、朝、決まった時間」とは限らない。

たとえば電車の中やカプセルホテルなど、アラーム音を鳴らさずに起床したいときもある。しかしながらiPhoneのアラームはサイレントモード(マナーモード)でも、イヤホンをしていても内蔵スピーカーから音が出るように初期設定されている。

そんな時はバイブレーションを使ってみよう。

設定方法は、[時計]>[アラーム]>[編集]>任意の時刻>[サウンド]>「なし」に設定。これでアラーム音が鳴ることなく、バイブのみが作動する。

アラームアプリをインストールして使う手もある。たとえば「イヤホン目覚まし時計」(iOSのみ/無料)は、イヤホンからのみアラーム音を鳴らしてくれるアプリだ。新幹線など長距離移動での乗り過ごしは致命的だ。バイブだけでは心許ないし、乗り過ごしを気にしすぎてせっかくの仮眠タイムを有効利用できなくてはもったいない。

「イヤホン目覚まし時計」をセットし、イヤホンをつけて寝れば周囲に迷惑をかけずに確実に起きることができるだろう。入眠時には心地よい睡眠に誘ってくれる環境音を流してくれるので、必要な場合はダウンロードしてみよう。

イヤホンからのみアラーム音を鳴らしてくれる「イヤホン目覚まし時計」アプリ画面

自分の睡眠を記録して、リズムを整えよう

最後に紹介するのは、睡眠リズムを知るための機能。睡眠リズムを整え、自分に適した睡眠時間を知っていれば、「朝、起きられないかもしれない」という余計な心配をせずにぐっすり眠ることができるだろう。

そのためには、自分の睡眠を記録するといい。だいたい何時頃眠くなり、何時に起きているのか、何時間寝ればスッキリ目覚められるのかを知ることが、睡眠リズムを整え、快適な睡眠生活を送る手助けになるはずだ。

■ベッドタイム

生活のリズムができていない人のなかには、眠くなるまでついついなにかをして過ごしてしまいがちという人もいるだろう。そういう人には起床時間だけでなく、就寝時間を設定することをおすすめしたい。寝る時間をキチッと決めれば、やがて生活のリズムができてくる。

「時計」アプリに搭載された「ベッドタイム」は、起床時間だけでなく就寝時間を設定することで、規則正しい生活のリズムをつくる手助けをしてくれる機能だ。通知時間は設定した入眠時間〜1時間のあいだ、15分間隔で設定できる。

[時計]>[ベッドタイム]から設定を行う。起床時間・アラームを鳴らしたい曜日を指定し、

必要な睡眠時間、受け取りたい就寝時刻のリマインダーを設定。

起床時間に鳴らす「目覚ましサウンド」を設定しよう。

この設定により、就寝時刻にリマインダーを通知してくれるようになる。

この通知にしたがって布団に入れば、睡眠のリズムをつくることができそうだ。

■睡眠分析

睡眠分析は、上で紹介したベッドタイム機能と連動した「ヘルスケア」アプリを利用しよう。

睡眠分析は「その他の履歴」からアクセスでき、以下の3つを記録できる。

  • ・アラームを起動した「就寝時間」
  • ・アラームを止めた「起床時間」
  • ・アラームを起動してから止めるまでの「睡眠した時間」

睡眠時間の記録は日にちごとに棒グラフで表示されるので、直感的に把握しやすい。何時に寝て何時に起きればいいのか、また何時間寝ればスッキリ起きれるのかを振り返り、睡眠リズムを整えるために活用してみよう

春眠暁を覚えず、春は眠るのに気持ちいい季節だが、寝坊で信用を失うことは避けたい。iPhoneを活用して睡眠と上手に付き合ってみよう。これで起床だってばっちり。そう、iPhoneならね。

文:鈴木雅矩