2019/06/14
Xperia 1登場! ジョグダイヤル・ウォークマン・サイバーショット…… auとソニーの30年を振り返る
映像、カメラ、動画……ソニーの技術が集結したハイエンドモデル
auから2019年夏モデルとして、ソニーモバイルの「Xperia 1」が登場した。世界初4K HDR対応・約6.5インチ・21:9の有機ELディスプレイ、シリーズ初のトリプルレンズカメラなど、ソニーのチカラが集結したハイエンドモデルだ。
「Xperia 1」の最大の特徴は、映画とほぼ同じ画角である21:9の有機ELディスプレイ。約6.5インチの大画面で美しい映像を楽しめる。手に馴染みやすい縦長のフォルムも魅力。
メインカメラはXperia初のトリプルレンズを搭載。「標準」「望遠」「超広角」を自在に切り替え、ボケ味の美しい写真やワイドな風景写真も思いのままに撮影できる。
フラットなデザインに、エッジ部分はなめらかなラウンドフォルム。ガラスの光沢感とつややかな質感が美しい。
映像、カメラ、動画……あらゆる面においてソニーの最新技術の粋が集められた「Xperia 1」。これまで代を重ねるごとに着実な進化を遂げてきたXperiaシリーズだが、今回のモデルはその集大成と言っていいだろう。
登場から30年! auのソニー製ケータイの歴史を振り返る
ソニーとauとの関係は長く、そして深い。振り返ると、日本移動通信(IDO)/DDI-セルラー/ツーカーの時代から、スマホが主流の現在に至るまで、ソニーは数多くのエポックメイキングなケータイを世に送り出してきた。ソニー製のガラケーやスマホはユーザーからの支持も根強く、「やはりソニーでなければ」という熱烈なファンも少なくない。そこで、これまでauから発売された歴代の主要なソニー製ケータイを振り返ってみよう。
【CP-201】最初のソニー製ケータイは30年前に登場!(1989年12月発売)
当時のDDI-セルラー(現在のau)から発売された、記念すべき初のソニー製ケータイ。重量980gは当時としては画期的な軽さで、持ち歩きやすいことから「キャリーフォン」という名が付けられた。通話料金を電話機に表示できることも特徴だった。
【T206】ユニークな折り畳み式マイクを搭載(1994年4月発売)
初号機の誕生から5年後、当時のIDO(現在のau)から1994年に発売。シャツの胸ポケットに入るサイズまで小型化を果たし、本体右の折り畳み式マイクを手前に倒して通話するユニークな構造を備えていた。
【TH241】ソニー製ケータイの代名詞“クルクルピッピ”の原型(1994年6月発売)
当時のツーカー(現在のau)から1994年に発売。左側面のダイヤルをクルクル回して電話帳を選べる「マルチファンクションダイヤル」を搭載。この機能は後の「ジョグダイヤル」へとつながっていく。
【HD-20S】“クルクルピッピ”のジョグダイヤルで快適操作(1995年12月発売)
左手の親指一本で電話帳を検索し、押して発信する「ジョグダイヤル」を搭載。この機能は軽快な操作感でユーザーから高く評価され、ソニー製ケータイの代名詞となった。
【511G】薄型軽量化を実現したジョグダイヤル搭載モデル(1997年12月発売)
ジョグダイヤル搭載モデルがより薄く、軽くなって登場。デザインも洗練され、やや丸みを帯びたデザインに。
【DIVA C404S】「ケータイで音楽を聴く」はここから始まった(2000年9月発売)
DIVA(=歌姫)の名を持つこちらは、国内初の音楽再生機能付きケータイ。後に当たり前となった「ケータイで音楽を聴く」はここから始まったのだ。著作権保護機能付き「マジックゲートメモリースティック」に対応。リモコンとマイク機能付きのイヤフォンが付属した。
【C406S】気分にあわせてカバーをチェンジできる国内初の“着せかえケータイ”(2000年12月発売)
「T.P.Oパネル」と呼ばれる交換用のカバーが付属し、気分にあわせて“着せかえ”が可能な国内初のケータイ。気分にあわせてデザインをチェンジできるというのは当時としては画期的なことだった。
【C413S】国内で初めてBluetoothを搭載し、ケータイの新たな利用スタイルを提案(2001年5月発売)
Bluetoothを国内で初めてケータイに搭載。端末同士でダイレクト通信ができたほか、パソコンにもワイヤレスでアクセス可能など、ケータイの新たな利用スタイルを提案した。また、ジョグダイヤルを前面に配した「フロントジョグ」も好評を博した。
【A5404S】「ベガ」と連携し、ケータイでテレビが観られる(2003年11月発売)
メガピクセルカメラやQVGAムービー撮影機能を搭載。迫力のサウンドや鮮明な映像が楽しむことができた。側面にはメモリースティックDuoスロットを搭載し、撮影した動画はソニー製テレビ「ベガ」で楽しむことができたほか、「ベガ」やビデオレコーダーで録画したTV番組をケータイで再生することも可能。「DIVA C404S」は音楽の新しい楽しみ方を実現したが、この「A5404S」ではテレビと連携して映像を楽しむことが可能に。この機種に限らず、ソニーはこのあたりからテレビやオーディオなど他の機器との連携を強めていき、ケータイの楽しみ方の新しいスタイルを提案していったのだ。
【W32S】au初の“おサイフケータイ®”(2005年9月発売)
auで初めてFeliCaを搭載し、おサイフケータイに対応。コンパクトなボディはパネルの着せかえも楽しむことができた。2019年の現在、au PAYをはじめとするスマホ決済が話題だが、この機種はそのはしりと言えるだろう。また、前機種まで搭載されていたジョグダイヤルがこの機種では廃止され、代わりに十字キーが搭載されている。電話帳の検索を飛躍的に快適にしたジョグダイヤルだが、アプリ、ゲーム、地図などケータイの多機能化にともなってその役割を終え、以降はより自由な操作が可能な十字キーが採用されるようになった。
【ウォークマン® ケータイ W42S】国内のケータイで初めて“ウォークマン”がモデル名に(2006年6月発売)
auの総合音楽サービス「LISMO」に対応し、国内で初めて“ウォークマン”のブランド名を冠した音楽再生機能付きケータイ。本体底面の「ミュージックシャトルキー」で再生、停止、早送り/巻き戻しなど各種操作が可能。連続30時間の音楽再生が可能なスタミナも魅力だった。
【W44S】ケータイ初のワンセグとデジタルラジオが楽しめる“Dual Styleケータイ”(2006年12月発売)
3.0インチのディスプレイでワンセグとデジタルラジオの再生が可能。ヒンジを右側面に搭載したユニークな構造で、縦方向の開閉に加え、横方向の開閉をも可能な「デュアルオープンスタイル」。写真のようにディスプレイを立ててワンセグ映像(テレビ放送)を楽しむことができた。
【Walkman® Phone, Xmini】超小型軽量な音楽ケータイ(2008年12月発売)
手のひらサイズの超コンパクトボディに充実の音楽機能を搭載。4GBのメモリーを搭載し、大量の音楽を保存可能。「ケータイらしさ」をあえて排除したミニマルなデザインで、圧倒的に小さなフォルムと、付属のネックストラップで、ファッションアイテムのひとつとして楽しむ新しいミュージックスタイルを提案した。
【Cyber-shot™ ケータイ W61S】カメラ機能にこだわった“サイバーショットケータイ”(2008年4月発売)
ソニーのデジタルカメラ「サイバーショット」の名を冠したau初のケータイ。510万画素、光学3倍ズームカメラ、スマイルシャッターなど、充実のカメラ機能を搭載していた。また、カメラメニューからすぐにブログやSNSサービスにアクセスし、撮影後すぐに写真をサイトに投稿することができる「ブログアップ機能」を搭載していた。
【フルチェンケータイ re】外も、中も、全面着せかえ可能(2008年7月発売)
全面が着せかえ可能な初めてのケータイ。背面パネルのほか、ダイヤルキー面、バッテリーカバーなど、好みや気分にあわせてチェンジして楽しむことができた。「ネギま」「のだめ」「キン肉マン」といったキャラクターをモチーフにした「キャラクターフルチェン」、カープやタイガースなどセントラル・リーグ球団とコラボした「スポーツフルチェン」、さらにはサザンオールスターズ仕様となった「サザンケータイ」など様々なバリエーションが展開された。
【BRAVIA Phone U1】テレビの楽しみ方を広げる“ブラビアケータイ”(2009年12月発売)
ソニーのテレビ「ブラビア」の名を冠した初めてのケータイ。ワンセグを高画質で楽しめるほか、ソニーのレコーダーで録画した番組を転送して外出先で再生する「おでかけ転送」にも対応。また、防水性能を備え、お風呂やキッチンなど水回りでもテレビを楽しむことができた。
【Xperia acro IS11S】記念すべきauのXperia第一号機(2011年5月発売)
au初のXperiaは、今から8年前の2011年に登場。充実のカメラ機能や音楽機能を搭載していたほか、ワンセグやおサイフケータイにも対応。
【Xperia Z1 SOL23】大型ディスプレイや高性能カメラを搭載したフラッグシップモデル(2013年10月発売)
約5.0インチのフルHDディスプレイや2,070万画素の高性能カメラなど先進の機能を搭載した、当時のフラッグシップモデル。「カメラ機能や映像に強いXperia」という地位を不動のものにした。
【Xperia XZ SOV34】音楽機能やカメラ機能がさらに進化(2016年11月発売)
ハイレゾ音源を楽しめる先進の音楽機能や、Xperia初となる3つのセンサーを搭載したカメラなど、機能面がさらに進化。高輝度/高純度のメタル素材を採用した一体感のある美しいボディは、デザイン面でも高い評価を得た。
【Xperia XZ3 SOV39】Xperia初の有機ELディスプレイ採用モデル(2018年11月発売)
Xperia初の有機ELディスプレイを採用し、映像や画像がこれまで以上に美しく。カメラ機能もさらなる進化を遂げ、プロレベルの写真や動画が簡単に撮影可能に。
最新の「Xperia 1」へと受け継がれるソニーのDNA
以上、auの主要ソニー製ケータイの歴史を駆け足で振り返ってみたが、過去に使っていたことがある懐かしのケータイ、あるいは今も愛用しているスマホは、このなかにあっただろうか? 人によっては、あれも持ってた、これも持ってた、と複数台のケータイを挙げる人もいるかもしれない。
これまで数々の革新的なケータイを世に送り出してきたソニー。初号機の登場から30年が経ち、ケータイを取り巻く環境は時代とともに大きく変わってきたが、技術や“らしさ”で、常に新しい体験を提供し続けてくれたソニーのDNAは最新の「Xperia 1」にも脈々と受け継がれている。
文:TIME & SPACE編集部
撮影:中田昌孝(STUH)
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