2019/01/01

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2019/01/24

電源が入らないケータイを復活!『おもいでケータイ再起動』涙と笑いの1年半

KDDIでは、電源が入らなくなった昔のケータイを専用の機器で再起動する「おもいでケータイ再起動」というイベントを2017年8月から続けており、TIME & SPACEでもその活動をずっと取材してきた。この記事では、2018年にTIME & SPACEで反響の大きかった「おもいでケータイ再起動」の1年を振り返るレポートをまとめて紹介する。

「au OSAKA」での「おもいでケータイ再起動」の模様

こちらの写真は、2018年11月に「au OSAKA」で行われたイベントのひとコマ。携帯電話は、毎日一緒に長い時間を過ごすもの。いつも持ち歩いていた昔のケータイには、いろんな記録が残っている。そのケータイに入っている大切な記録も、電源が入らなければ、当然見ることができない。特に長いあいだ使っていないケータイは、バッテリーの過放電などにより充電できなくなっていることも。そこで、専用の機器を使って古いケータイに再び電源を入れ、それぞれのおもいでと“再会”してもらう機会をつくる活動が「おもいでケータイ再起動」。

全国各地で開催したイベントでは、どこもたくさんの方が来場する盛況ぶりだった。

「おもいでケータイ再起動」1年4カ月の軌跡

おもいでケータイ再起動を実施した場所

イベントではこれまで全国23カ所で開催し、約1,900人のみなさんの“おもいで”を再起動。

「おもいでケータイ再起動」でガラケーの再起動を喜ぶ人々
「おもいでケータイ再起動」でガラケーの再起動を喜ぶ人々
「おもいでケータイ再起動」でガラケーの再起動を喜ぶ人々

「もう見られないかも」と思っていた写真や動画、メールやメモが、古いケータイのなかからよみがえる瞬間。TIME & SPACEもこの1年半のあいだ、取材を通じてお客さまの「泣いたり、笑ったり」にたくさん寄り添うことができた。

たとえば、こちら。

●「いつもサトちゃんに乗りたがる息子」

ららぽーとの「おもいでケータイ再起動」で復活したガラケーから出てきた写真

「ららぽーと立川立飛」のイベントで再起動した、ある女性の“おもいでの写真”。息子さんが幼稚園のころに大好きだった、近所の薬局の「サトちゃん」の乗り物だ。1回50円でガタゴト動く「サトちゃん」に、息子さんは毎回乗りたがっていたそう。

そんな息子さんも現在は高校生。もちろん今では「サトちゃん」には乗らず、お母さんの向けるスマホのカメラには迷惑顔なんだとか。息子さんが笑顔で写っている時代の写真が懐かしくなる気持ち、お母さんの“あるある”かもしれない。

●「知らない誰かのバースデーケーキ」

福岡の「おもいでケータイ再起動」で復活したガラケーから出てきた写真

11月29日のバースデーケーキ。娘さんが大好きだったアイドルの誕生日に、ひとりでケーキを買ってきてお祝いしたときの写真。「そんな、ひとりでアイドルのお祝いして楽しい?」とお母さんがたずねると、娘さんはこう答えた。「1回行けばわかるよ!」

そうして、2人で初めて行ったコンサートが母娘最後の“おもいで”。その後、娘さんは若くして亡くなってしまったが、お母さんは今でもそのアイドルを応援し続けているそうだ。

●「2011年3月13日、仙台に届いたメール」

携帯電話は、ときに歴史を刻みつける。

仙台の「おもいでケータイ再起動」でガラケーを復活させた家族

仙台で開催したイベントでのこと。5歳のお嬢ちゃんが珍しげに見ているパパのガラケーから蘇ったのは、7年前、3月13日のメール。

仙台で再起動したガラケーに残されていた震災直後のメール

東日本大震災直後のムードを伝える生々しいメールが届いていた。これは、先輩から無事を知らせるメール。このガラケーの主であるパパが言うには、「震災直後は一切通信が途絶えていたけれど、復旧するとびっくりするぐらいまとめて次々メールがきたんです」。でもこのとき、パパがお嬢ちゃんに言ったのは震災の厳しい記憶ではなかった。「面白いよね! 昔はケータイってこんなかたちだったんだよ!」。

●「亡き母の留守電」

ガラケーの留守電の声に涙ぐむ女性

彼女が聞いているのは、9年前に50歳の若さで亡くなったお母さんが残した留守電。お母さんは人生における格言みたいなことを語っているわけではない。実際には“保険の人から書類が来ています。はい、終わりです”という、たった9秒のそっけない伝言。それでも、お母さんの声を聞くことができた。あらためて復活した声を聞いた彼女は言った。

「ああ、なんか……こんな声だったんだなって。亡くなってからもう聞けなかった声をこれでずっと聞けるのかって……」

辛い記憶も、懐かしい思いも、楽しいできごとも

そんな色々が「おもいでケータイ再起動」ではよみがえる。すべての人生がドラマチックなわけではないが、自分の“おもいで”には自分のストーリーがある。紹介したエピソード以外にも参加したみなさまを取材した記事を紹介するので、さまざまな人の“おもいで”を、こちらからたどってみてほしい。

●名古屋編(2017/09/05公開)

●仙台編(2017/12/20公開)

●福岡編(2018/03/23公開)

●那覇編(2018/06/14公開)

●軽井沢編(2018/09/14公開)

●ららぽーと編(2018/11/05公開)

●大阪編(2018/12/13公開)

これからもKDDIでは、「おもいでケータイ再起動」イベントを開催予定。今後も、引き続きその様子を取材してみなさまにお届けするので、ぜひ目を通していただきたい。

文:TIME & SPACE編集部

※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。