2018/09/26
カメラが進化したauの最新Androidスマホ4機種 プロの撮影テクでこんなにスゴい写真に
最近のスマホのカメラ機能はデジカメ並にすごい! とはよく耳にするが、じゃあ日常のシーンで一体どれだけすごい写真が撮れるのか?
今回、TIME & SPACEでは、auの2018年の夏モデルのスマホのカメラを使い、プロカメラマンに本気の作品撮りをしてもらい、各モデルのカメラ機能の特長とそれに合わせた撮影テクニックを紹介します。
プロカメラマンの富井昌弘さんによる、初秋の築地周辺の味のある雰囲気とともにお楽しみください。
AIのサポートで迫力あるワイド写真が撮れる「AQUOS R2」
「AQUOS R2」は、動画専用カメラと標準カメラの2眼カメラを搭載するモデル。
動画専用カメラで動画を撮影しながら、AIが「ここぞ」というタイミングでもうひとつのカメラで静止画を撮影するという「AIライブシャッター」など、ユニークな機能も充実している。
一方、静止画の撮影も本機ならではの特長がある。
- ・90°の画角を持つ迫力のあるワイドレンズ。
- ・被写体を自動検知し最適化して撮影してくれる「AIオート」。
- →人/犬/猫/料理/花/夕景/花火/QRコード/白板など、9種の撮影シーンに対応し、それぞれ最適なモードで撮影できる。
早速、「AQUOS R2」で撮った作例を見てみよう。
■AQUOS R2作例「迫力ある勝鬨橋を撮影する」
築地市場近くにある勝鬨(かちどき)橋を撮影。「AQUOS R2」のワイド画角で撮影できるため、橋だけじゃなく、向こう岸にある高層ビルの様子も幅広く1枚の構図に納めることができる。
ちなみに一般のスマホで撮るとこのような画角になってしまう。
■プロのひと工夫「勝鬨橋を寄りで撮る」
「AQUOS R2」のような広角(ワイド)レンズの場合は、思い切って大胆に被写体に寄って撮ってみると、また違った迫力がある写真になる。
またワイドレンズは、橋や建造物のような大きな被写体ばかりでなく、小さな被写体でもグッと寄って撮ることで面白い写真になる。
■AQUOS R2作例「お店に並ぶ商品を寄りで撮る」
■やりがちな例
器の様子もとらえられてはいるが、右スペースに余分な情報が入りすぎてしまっている。
■「AQUOS R2」の便利機能
また「AQUOS R2」のAI機能は撮影中のみならず、バシャバシャ撮りまくったあとの写真についても、傾きのチェックや写真の構図自体を最適化するためのアドバイスもしてくれる。
・オリジナルの写真
こちら、TIME & SPACE編集者がAIオートで撮影した生牡蠣。美味しそうに撮れているが……
・AIがすすめる加工後の写真
AIが推奨した構図がこれ。アルバム上でオリジナル、AIの「おすすめ画像」がいいのか比較をして選べるようになっている。なるほど、余分な背景がなくなることで、なにを撮りたかったのかが明確になる。あとすごい美味そう。
富井さん「「画角が広いと、ついつい色んなものが写り込んでしまいますが、お店に陳列された商品などは、思い切って寄りで撮ると面白い構図の写真になったりします。AQUOS R2では、AIが自動で被写体を認識してくれるので、安心してシャッターを押すことができて便利ですね」」
一眼みたいな“ボケ味"のある写真が撮れる「HUAWEI P20 lite」
「HUAWEI P20 lite」は、高解像度カメラとピントが合っているように見える範囲を測る専用レンズのダブルレンズを搭載したモデル。一眼レフで撮影したような背景ぼかしが、思いのままに手軽に撮影できるのだ。背景をわざとぼかすことで、ピントが合っている被写体が引き立ち、撮影意図が明確になる。
背景ぼかしには、ビューティーレベル設定もできる人物撮影に最適な「ポートレート」と、撮影後にぼかし具合を自由に変更できる「ワイドアパーチャ」の2種類のモードが用意されている。
今回は、築地の街の様子、築地っぽい風物を「HUAWEI P20 lite」の背景ぼかしを使い、作例を撮ってみた。
■HUAWEI P20 lite作例「路地の風情を背景ぼかしで撮る」
築地場外の人気店に集まる人々を「ワイドアパーチャ」で撮影。撮影時に手前にあった暖簾にフォーカスを合わせ、奥に並ぶ人物をぼかして撮影したもの。
■やりがちな例
人物にぼかしも入れているのだが、中途半端な印象。
■HUAWEI P20 lite作例「築地のシンボルをお洒落に際立たせる」
築地のシンボル、運搬カー「ターレー」のマークが入ったカフェオレを、店先のベンチの上に置いて撮った作例。カフェオレにピントを合わせ、背景がぼけることでオシャレな雰囲気に。
■HUAWEI P20 lite作例「神社の狐を背景ぼかしで撮る」
背後をぼかすことで、被写体である狐たちが浮き上がってくる。
■やりがちな例
正面でぼかしなしで撮影した例。少し味気ない。
■プロのひと工夫「パースをつけてぼかす」
正面ではなく斜めから撮影してみよう。すると奥行き感が出て、より印象的な写真になる。奥行きが出るぶん、背景のぼけも出やすい。
■「HUAWEI P20 lite」のおもしろ機能
「HUAWEI P20 lite」には、ある色だけを残したままモノクロ写真風にしてくれる「スプラッシュモード」など、撮影後にさまざまな加工ができるフィルタも充実している。
こちらは上の写真を「スプラッシュモード」で朱色のみを残して、ほかの部分をモノクロ風にしてみた例。朱色のみが引き立つ、なんとも不思議な(ちょっと怖い?)作品に。
富井さん「「スマホカメラの場合、撮影後にアプリでぼかしを入れるという方法が多いですが、HUAWEI P20 liteだと撮影中にできるというのがいいですね。特に人だかりのある街中での撮影では、人の映り込みが気になってシャッターを押す機会が少なくなりがちですが、ここまで自在に調整ができるとなると、シャッターチャンスの幅はすごく広がるんじゃないでしょうか」」
暗がりも綺麗に撮影できる「Xperia XZ2 Premium」
「Xperia XZ2 Premium」のカメラ機能の特長をひと言で言えば「暗所に圧倒的に強い」ということ。
背面に上下2つあるアウトカメラは、下がカラーセンサー、上が高感度用モノクロセンサーになっており、暗所での撮影では、上下両方のカメラの画像データを組み合わせて「暗いところでも高感度で高画質な画像」を撮影できる。これまで写せなかったような暗所でも明るく、そしてノイズを減らすことが可能となったのだ。
この「Xperia XZ2 Premium」の暗所でも強い超感度の実力を試すべく、難しい設定が全然いらないという「プレミアムおまかせオート」で作例を撮ってみた。
■Xperia XZ2 Premium作例「青バックの夜空に浮かぶ築地本願寺を撮影する」
築地のランドマークでもある築地本願寺。昭和4年に建立された、日本では珍しい古代インド・イスラム仏教様式の寺院だ。
撮影テーマは、「青い宇宙空間のような背景に浮かぶ幻想的な本願寺」。季節にもよるが、9月初めのこの時期なら日が沈みかける18時から19時ぐらいの1時間で撮影すると、空が青みがかった幻想的な写真を撮ることができると富井さん。
ということで、日が沈みかける18時から本願寺正面で撮影のスタンバイを開始。
18時過ぎの様子。建物の照明が目立ち始めるが、空はまだ明るい。
18時30分。日が沈み、空の青みがいい感じで濃くなってくる。寺院右上に金星がとらえられた。
■プロのひと工夫「青い夜空に浮かぶ築地本願寺」
18時45分、そのときは訪れた! 空の深い青みと、ライティングで光り輝く寺院と青い夜空のコントラストが美しく、肉眼で見る以上の光景が浮かび上がる。夕方は光の様子が刻一刻と変化していく。撮影をする場合は、Xperia XZ2 Premiumのような暗所での撮影に強い高感度なカメラで、かつ、時間をかけて何枚も撮り、ベストなタイミングをとらえるようにしよう。
富井さん「「青い夜空の撮影は、どんなカメラでも撮影時間のタイミングがあることを覚えておいてください。それにしてもXperia XZ2 Premiumは『おまかせオート』だけでここまで精細に撮影できるのにはちょっとびっくりしましたね」」
■Xperia XZ2 Premium作例「室内から見た築地の街」
室内から外を撮る場合、室内が暗くなりすぎて細部が黒くつぶれてしまったり、逆に外が明るすぎて白くなってしまいがちだが、Xperia XZ2 Premiumの『プレミアムおまかせオート』なら特に設定することなく陰影差の大きい室内、屋外の様子もくっきり映し出してくれる。
■Xperia XZ2 Premium作例「もうすぐ移転をする築地市場と隅田川の夜景」
築地市場と隅田川。黒い空にはノイズがなく、浮かぶ雲もきれいに写っている。夜でもなお明るい東京の夜景のグラデが綺麗に出ている。
望遠と広角、2つのレンズを搭載した「Galaxy S9+」
暗い場所では明るく鮮明に、明るい場所ではよりシャープでくっきりと光の量によって絞り値が自動で切り替わる広角レンズ、そして望遠レンズの2つが搭載されている「Galaxy S9+」。
これにより、被写体に寄った写真と背景まで入る広角な写真を同時に残せる「デュアルキャプチャ」機能や光学手振れ補正&光学ズームなど、多彩な静止画撮影が楽しめる。
今回は、「Galaxy S9+」の静止画機能のなかでも、特長的な「ライブフォーカス」を紹介。人物ポートレートやスナップ写真で、背景のぼかし具合を自由自在に調整できるというものだ。
■Galaxy S9+作例「築地の路地裏を撮る」
では早速、築地の路地裏を撮影してみよう。奥にカラフルなパンコンテナーが積まれているのが見える。
■プロのひと工夫「パンコンテナーを強調する」
一方、こちらの写真ではパンコンテナーを中心に据え、背景がぼけていることで、グッとポップな印象を与える。
実はこの上記2枚の写真は、「ライブフォーカス」機能で同時に撮影されたもの。下の写真が元になっている望遠レンズで撮影された写真で、最初の写真は広角側でおさえられていた写真なのだ。
ライブフォーカスでデュアルキャプチャONで撮影した写真は、アルバム上に「接写」と「広角」の2つのデータとして保存される。「接写」の写真は撮影後にぼかしの調整が可能なのだ。細かい設定などをせずに、いわば「撮り分け」を自動的にしてくれるので、あとは撮影後に好きなほうを選べばよい。
富井さん「「Galaxy S9+のこの機能はプロ用カメラにもぜひ欲しい機能ですね(笑)。望遠側できっちりと中心となる被写体にフォーカスして撮影しているので、引きの写真でもきちんとパンコンテナーが中心にきています。これはかなり面白い機能ですね」」
■ Galaxy S9+作例「夜の波除神社前で記念のポートレート」
夜でも街灯の下の光だけで明るいポートレート写真が撮れる。
■プロのひと工夫「背景を思い切りぼかして人物を浮き立たせる」
背景が絶妙にぼけることで、被写体が引き立ち、ライブ感のある写真に。ライブフォーカスで撮影した写真は、撮影時、撮影後のどのタイミングでも背景ぼけの調整が可能だ。
また、ライブフォーカスで撮影された写真は、背景の光に「星」や「蝶」「音符」といったチャーミングな形にエフェクトをかけることができる。柳に透かされた提灯の木漏れ火が「蝶」のきらめきに。
<蝶のエフェクト例>
<雪の結晶のエフェクト例>
カメラ機能でスマホを選ぶ時代に!
単に「写す」時代から、暗所撮影、ポートレート、背景ぼけ……カメラ性能でもはっきりと個性の違いが分かれ始めている最新のスマホカメラ性能。
「もう時代はここまで来ているのか、というのが正直な感想。片手でバシバシとシャッターを押してもAIの性能が上がったので、ピンボケ写真を撮るほうが難しいくらい高性能になっていますね。ただどんな高性能になっても、光がないとなかなかいい写真は撮れません。ぜひ光を感じ、光を見つける癖をつけると、カメラの高性能をさらに活かせる写真が撮れると思います」と、今回撮影を担当いただいたプロカメラマンの富井さん。
最新のAndroidスマホは欲しいカメラ機能で選んでみる、というのもいいだろう。
-
富井昌弘(とみい まさひろ)
1971年 横浜生まれ
森羅万象、昆虫から天体写真、赤ちゃんからお年寄りまで素敵なシャッターチャンスを追いかける日々。
雑誌、広告、CDジャケット等で活躍中♪(´ε` )
(写真はGalaxy S9+で撮影)
文:よもぎ三太郎
撮影・監修:富井昌弘
※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。