2013/11/08

au2013冬モデル特集『Xperia(tm) Z1 SOL23』 コンパクトデジカメに匹敵するカメラと細部まで磨いた使いやすさ

カメラやテレビ、オーディオ機器で培ったノウハウを結集

開発担当者の林 清鎮

「Xperia™」は、数あるスマートフォンの中でもオーディオ・ビジュアルの楽しみを最も連想させられるブランドだろう。ソニーグループのデジタルカメラやテレビ、オーディオ機器などで培われたノウハウが、小さなスマートフォンのボディーに詰め込まれている。Xperia™シリーズの最新作「Xperia™ Z1」は、特にカメラ機能をブラッシュアップしたモデルだ。開発担当者のKDDI林 清鎮に、Xperia™ Z1が提案する世界をひもといてもらった。

Xperia™ Z1 SOL23

ソニーモバイルコミュニケーションズがグローバルで提供する最新のフラッグシップモデル、それがXperia™ Z1だ。Xperia™ Zで提案した1枚のガラス板を思わせる端正なデザインや5インチの大型フルHD液晶を踏襲し、さらに大きな発展を遂げた。その最も大きなポイントは、林が「Xperia™史上最高のカメラ」と宣言する、カメラのクオリティーだ。カメラがすごいと、スマートフォンはどのように変わり、どのように楽しめるようになるのだろうか。

スマートフォンの域を飛び越した高画質のカメラ

背面レンズの横にある“G”の文字。“Gレンズ™”搭載の証しだ

Xperia™史上最高のカメラという理由を説明してもらおう。林はこう切り出した。「背面のレンズの横を見てください。“G”の文字が見えると思います。これはソニーの一眼カメラのα™シリーズやCyber-shot®に採用されている“Gレンズ™”をXperia™ Z1に搭載したことを示しています」。27mmの広角でF2.0と明るいGレンズが光を捉える。Gの文字の下には「1/2.3、20.7MP」の文字がある。林は続ける。「これはセンサーのスペックです。コンパクトデジタルカメラと同じ2.3分の1インチの大型サイズで、約2070万画素という高画素のExmor RS®for mobileセンサーを採用しています」。つまり、コンパクトデジタルカメラ同等のセンサーを搭載しているのだ。

「BIONZ® for mobile」により、うす暗いところでもノイズを抑えて明るく撮れる

大型、高画素のセンサーで取り込んだ画像は、α™シリーズやCyber-shot®が搭載する画像処理エンジン「BIONZ®」をスマートフォンに最適化した「BIONZ® for mobile」に渡されて、写真が仕上がる。レンズ、センサー、画像処理エンジンの連携により、暗いところでもノイズが少なく、動く被写体でもブレを抑えて、美しい写真が撮れるという。林は自身が撮影した写真を見せながら「このお寿司、美味しそうでしょう?  このラーメンは、浮かんでいる脂の一粒一粒まできれいに見えてしまうほどです」と興奮気味だ。カメラにまかせて撮影するだけで、美味しそうな食べ物の写真が撮れる。これはスペックを多く語るよりも、カメラの性能を分かりやすく示しているのではないだろうか。

群を抜くカメラの性能を、さまざまなシーンで楽しく活用するアプリケーションも用意した。撮影状況を判断して最適な設定に自動調整して撮影する「プレミアムおまかせオート」、パノラマ写真が手軽に撮れる「スイングパノラマ」、楽しい画像効果を付けられる「ピクチャーエフェクト」といったXperia™シリーズが積み重ねてきたアプリケーションをフルに搭載する。

シャッターを押した前後1秒間に、61枚の高速連写ができる「タイムシフト連写」

スマートフォンに装着してWi-Fi接続することで、スマートフォンの画面をモニターとして、映像を確認しながら写真を撮影できる「レンズスタイルカメラ」

そして林は、Xperia™ Z1ならではの新しい機能を熱く語る。「新しい機能が4つ増えました。1つ目は撮影したランドマークや文字から関連する情報を引き出す“Info-eye™”です。2つ目は動画を撮影しながらFacebookとリアルタイムに共有できる“ソーシャルライブ”、3つ目はファインダーで見える映像に恐竜やおとぎ話の世界のAR(仮想現実)が重なる“ARエフェクト”です」。そしてもう1つ、Xperia™ Z1が提案する新しい写真の撮影の仕方が「タイムシフト連写」だ。シャッターを切った瞬間と前後1秒間に30コマ/秒ずつ、合計で61枚の写真を一気に撮影する機能だ。子ども、動物、スポーツなど動きのある被写体でも、61枚の中から1枚のベストショットをピックアップできる。こうなると、シャッターチャンスの概念が大きく変わることになりそうだ。

また、ソニー独自の全画素超解像技術により、約3倍までズームをしても、解像感を保った写真も撮れる。このカメラでできないことは、光学ズームぐらいだろう。それは、「オプションの“au +1collection”で提供する“レンズスタイルカメラ”で楽しんでください」(林)とのこと。ラインアップに抜かりはない。

「観る」「聴く」にも選りすぐりの技術を投入

幅広い色域で豊かで自然な色や、一層繊細な色の違いを忠実に描き出す「トリルミナス®ディスプレイ for mobile」

いくら美しい映像が撮れても、それを映し出すキャンバスが曇っていたらそれまで。Xperia™ Z1は、そのキャンバスにも磨きをかけた。5インチ・フルHDのディスプレイは「トリルミナス®ディスプレイ for mobile」と名付けられた新しい液晶パネルを採用している。ソニーがテレビ「BRAVIA®」で培った映像技術をふんだんに盛り込み、表現できる色の領域を広げた。「特に赤と緑の美しさを見てください」(林)。

超解像技術によって、それぞれの映像がもつ本来のディテールを忠実に再現する「X-Reality® for mobile」

映像をよりリアルに再現する高画質エンジンには「X-Reality® for mobile」を採用。ぼやけた輪郭、圧縮による画素の劣化による色のにじみなどを、超解像技術を使って調整する。映像シーンに応じて要素を分析し画像情報データベースと照らし合わせて模様や輪郭、色を調整するという。撮影したフルHD動画はもちろんのこと、「Xperia™ Z1はフルセグの受信にも対応しています。フルセグをこのディスプレイで見るととてもきれいでびっくりするほどです」(林)と、映像の出口となるディスプレイの品質に太鼓判を押す。

音へのこだわりもXperia™の特徴の1つ。音楽プレーヤーアプリの「WALKMAN®アプリケーション」では、音質設定を手軽に調整できる「Clear Audio+」が好みの音を再現。auの音楽サービス「うたパス」「LISMOストア」にWALKMANアプリケーションから直接リンクできるボタンも用意した。

デザイン、使い勝手が高度なバランスで調和

継ぎ目のない一体型のアルミフレーム。丸みを帯びたフレームと四隅のラウンドが手になじむフォルムを生み出す

毎日手にするスマートフォンとしてのデザインや使い勝手にも、多くのこだわりがある。ボディーは継ぎ目のない一体型のアルミフレームを採用。高級感を演出しながら、角に丸みをつけて持ちやすさも実現した。防水・防塵なので安心して利用できる。その上、利用頻度の高いイヤホンジャックには、防水のためのキャップがなくても防水性能を確保できるような心配りがある。デザインを崩さないようにしながら、ストラップホールを用意しているのも、Xperia™流の“おもてなし”だ。

卓上ホルダーは小型でシンプル。付属のアタッチメントを利用することで、背面カバーを装着していても卓上ホルダーを使用できる

QWERTYキーボードに数字キーが表示されるようになり、日時や住所など数字まじりの語句の入力が快適に

付属の卓上ホルダーが小型化したことも見逃せない。場所を取らず、しかもマグネット式で安定してボディーを乗せられる。さらに、付属のアタッチメントを使うと、カバーをしていても卓上ホルダーで充電が可能だ。これまでのXperia™では、充電の便利さとカバーによるカスタマイズの楽しみがトレードオフになっていた。そうしたユーザーの細かい要望に応えているところは見事だ。

ユーザーの要望への対応ということでは、面白いエピソードがある。「Xperia™ではロック画面に時計が表示されるのですが、これが画面の中央より上の位置でした。そのため、 “背景にした孫の写真の顔が時計で隠れてしまう”といったご要望を多く頂戴していました。今回のXperia™ Z1では、その要望に応えて時計を出さないウィジェットも用意しました」(林)。メーカーとKDDIの間に密なコミュニケーションがあることで実現された、ささやかな改良だ。

電卓やブラウザなどを他の画面に重ねて小さく表示する「スモールアプリ」は、種類が増えただけでなく、複数のスモールアプリを同時に使えるようになった。文字入力の「POBox」はQWERTYキーボードに数字キーが表示されるように進化。フィーチャーフォンからの移行でもスムーズに使えるユーザーインターフェース「シンプルホーム」も引き続き搭載している。

スマートフォンを超えた性能を誇るカメラと、日常使いのスマートフォンに求められる使い勝手。それらが美しい1枚のガラス板のようなフォルムの中に収まっている。そんな超絶のバランスが、Xperia™ Z1の魅力といえそうだ。

文:岩元直久

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