2014/12/03

美しい! 水の波紋をかたどった木製iPhone用スピーカー

何かと重宝するiPhone用スピーカー。自宅に一つ置いておけば、CDが無くても音楽を聴けるし、パーティー会場に持ち込んでBGMを流したりと、いろいろな活躍を見せてくれる。サイズが大き過ぎないものが多く、かさばらないのも魅力だ。

そんなポータブルのiPhone用スピーカーで、"電源不要"だとさらに嬉しい。電池や電源の確保はやはり手間だが、その必要がないとスピーカーの機動力も一気に増して、今度はアウトドアなどの行楽のお供に持っていくこともできるようになるからだ。

そこで今回紹介するのは、岩手県花巻市のswooder.com(スウーダードットコム)から発売された、iPhone用スピーカー「Swooder TOWADA」。この世界初となる"水の波紋をかたどった木製iPhone用スピーカー"は、一見、伝統工芸品かと見まごうクオリティー。製品名の「TOWADA」は、青森県の十和田湖にちなんだもの。日本でも有数の規模のカルデラ湖である十和田湖の、清らかな水面に広がる波紋をイメージしてデザインされていて、この繊細なデザインを職人の技巧が再現した。本体サイズは4.7×15×5.6(cm)。設置するにしろ、持ち運ぶにしろ、邪魔にならない小型サイズといえる。

ボディが木製である点にも着目したい。スピーカーとは、ざっくばらんに言って「音が鳴る箱」。振動板が音を出し、スピーカー全体が共鳴してリスナーが聴く「音」となる。スピーカーの振動板等を入れる箱をオーディオ用語で"エンクロージャー"といい、これに用いられる素材はプラスチックやアルミなどがあるが、最高の音質を求めるなら木材とされている。人間の耳に心地良い音には、木だけが持つ温かみのある振動が不可欠で、これはピアノの「スタインウェイ」やバイオリンの「ストラディバリウス」といった最高級の楽器が木製であることからも明らかだ。「Swooder TOWADA」の木製ボディは、心地良い音を提供しようとする姿勢の表れでもある。

なお「TOWADA」をオーダーしても、参考に表示されている製品画像とまったく同一の製品が手元に届くことはあり得ない。なぜなら、天然木の個性をそのまま生かして作られるからで、そこには木目や色味などにごくわずかな違いが生じる。職人の鍛えられた目利きによって選りすぐられた素材が、加工され、スピーカーへと姿を変えてユーザーの手元に届く。世界に一つしかない個性を備えて、「TOWADA」はユーザーの物となる。

控えめな佇まいでありながら、静謐な存在感を放つ「TOWADA」。ユーザーの耳と目を同時に満足させるアイテムだ。

文:武藤弘樹