2014/03/31
980円の8%っていくら? 増税で財布から小銭が消えて、電子マネーに弾みがつく?
4月から消費税が8%にアップするのに伴い、店によっては税込み表示、税抜き表示と対応が分かれるようだ。しかし、税抜き価格を表示されても、レジに行くまで正確な金額が分からない。そうなると、レジ回りでもたついてしまう場面も増えることが予想される。そこで、再注目を浴びているのが"電子マネー"だ。
例えばドン・キホーテは、3月18日から電子マネー「majica(マジカ)」をスタート。入金時に1%のポイントが付くほか、1,000円以上購入した際には、いつでも1円単位の端数を値引きするサービスを展開する。電子マネー導入にあわせて、独自のお得感をアピールすることで利用者を囲い込もうという戦略だ。
電子マネーが普及することで、小銭の出番が減りそうだが、今後は各社の電子マネーカードで財布がいっぱいになりそう。そんな事態を解決してくれるのが、スマホの活用だ。
スターバックスでは消費税増税直前の3月26日から、都内約300店舗を皮切りに、おサイフケータイが使えるようになる。おサイフケータイは、まだヘビーユーザーに限られているといわれるが、若者や女性客が多いスターバックスでおサイフケータイが使えるとなれば、利用者がグッと増えそう。スマホでの電子マネー利用が、より一般的になれば、店頭での支払いは、すっきりスマートになるだろう。
一方、店舗が簡単にクレジット決済を導入できる仕組みも登場している。「Square」は、2009年に米国でサービスを開始して以来、爆発的な拡大を遂げ、昨年にはついに日本でもサービスを開始した。
その人気の秘密は、設備投資がほぼゼロでクレジットカード決済を導入できること。スマートフォンやタブレットのイヤホンジャックに「Squareリーダー」を差し込み、アプリをインストールすれば、小規模な店舗でも、さらには個人でもクレジットカード決済が可能になる。
消費増税は嬉しいことではないが、これを機に、財布のダイエットは進むかもしれない。
文:加瀬正清