2014/09/09

待ち時間にペダルをこいでスマートフォンを充電

自転車のライトには、ペダルを踏んで車輪を回転させる力で発電しているものが多いが、ベルギーのスタートアップ、WeWATT社が作ったWeBikeは、自転車をこぐ要領でノートPCやスマートフォンに充電する機能を備えたテーブルだ。

公共の場所に設置することを狙ったモデルは、丸いテーブルに三つの椅子が付いており、それぞれの椅子にペダルがある。少々場所を取る構造だが、鉄道の駅で、空港の待合室で、ショッピングモールで、ホテルのロビーで、スマートフォンのバッテリーが切れかかっていて時間が少しでもあれば、ペダルをこいでチャージできる。既にベルギーやオランダ、フランスを中心に、駅や空港、病院、学校等に設置され始めている。

30分でiPhoneにフルチャージできる程度の電力が生み出せるそうだ。待ち時間を発電に使えるだけでなく、運動不足の解消にもなる。頭と手を使って仕事をしながら、空いている脚を使って発電することも可能になる。30分、自転車をこげば、いい有酸素運動になるだろう。石油エネルギーで発電した電力の消費を減らせば、二酸化炭素の放出を削減することにもつながる。

テーブルの形はカスタマイズ可能で、四角くすれば4人用や6人用、あるいは1人用にもできる。今のところ価格は1人用のもので13,000ドル。手作りなので高額になってしまうそうだ。

著者:信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。