2014/08/04

顔を認識して、それぞれの猫のごはんの量を記録してくれる自動給餌器

Bistroとアプリ画面例(42Ark)

飼い主の不在時、ペットに食べ物や飲み物を自動で与える「自動給餌器」が進化している。台湾の42Ark社の「Bistro(ビストロ)」は顔認識機能を備えていて、猫が餌を食べるためにビストロに頭を突っ込むとカメラが顔を認識し、複数の猫を飼っている場合でも、それぞれの猫が食べた餌と飲んだ水の量を記録してくれる。さらに、餌を食べるためには体重計に乗らなければならない構造になっており、体重も記録される。

食事の記録はスマートフォンに送られ、専用アプリで外出中の飼い主が確認できる。食べている様子をカメラで捉えてリアルタイムで見ることもでき、もちろん、夜間でも動作する。また、パターンに変化があれば警報も通知してくれる。

開発者自身も猫を飼っており、3匹飼っていた中の1匹が膵炎になって死にかけたという経験を持つ。その1匹は留守中、餌をほとんど食べていなかったのだが、他の2匹が食べるので、餌の減り方からは食欲不振を察知することができなかったそうだ。

人間もスマートフォンで健康データを管理する時代、大事な家族である猫の健康もスマートフォンで管理したいというニーズは高かったようだ。ビストロはIndiegogoで10万ドルの資金調達目標をクリアしている。価格は199ドル(顔認識機能のない1匹用は159ドル)で2015年3月出荷予定だ。

著者:信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。