2014/07/14

デザインで勝負するウエアラブルデバイス

Activité。小さい方の針は設定した活動量等の目標の達成度を表示。アプリHealth Mateで活動量や睡眠状況を確認できる(Withings)

FitbitやJawbone UPなど、活動量計(アクティビティトラッカー)には手首に装着するものが多いが、腕時計をしている人にとっては、両手首にするか片方にまとめるか悩むところ。ファッションとしてブレスレットをする場合には、トラッカーは外す女性も多いだろう。手首につければ目立つから、歩数を測っていることが周囲にバレてしまう。

フランスのWithings社の小型のトラッカー「Pulse」は、小型のUSBメモリのような形状で、ポケットなどに入れて使うか、クリップで腰ベルトなどに取り付けるタイプだった。その後、本体を装着して手首に巻くリストバンドも売り出され、各社から続々と発売されているリストバンド型トラッカーと競い合っている。

同社はさらに、今秋発売の新しいトラッカー「Activité」を発表した(予価320ユーロ)。その形状はシンプルなアナログ腕時計そのもの。デザインはパリのデザイナーによるものだが、"メイド・イン・スイス"。大きめの文字盤は白か黒があり、革バンドに加えてスポーツをする時用のプラスチック製バンドが付属する。確かに、プールで使うとなると革バンドは不向きだろう。表面にはタッチスクリーン機能を備えたサファイアガラスが使われており、タップするとアラーム設定時刻が分かるし、目覚まし設定しておくと、朝にはバイブレーションで起こしてくれる。歩数などの目標を設定しておくと、達成したことをバイブレーションで伝えてくれたりもするらしい。同社のHealth Mateというスマートフォン用アプリと連動し、活動量のほか、睡眠パターンもモニターできる。

機能優先でLEDを使ったハイテク感あるデザインが主流だったトラッカーは、今後、ファッショナブルなデザインに移行していくのかもしれない。

著者:信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。