2014/04/23

空飛ぶスポーツコーチ

「エアロトレーナー(Aero Trainer)」は小型クアッドコプター、つまり、ローター(プロペラ)が4つあるヘリコプターだが、これを利用するのは屋外スポーツのコーチだ。無人機(ドローン)であるエアロトレーナーをリモコン操縦して撮影した上空からの視点とその分析に加えて、選手に装着する各種センサーからの情報をベースに、例えば、選手の体温や心拍、フットボール選手の衝突の衝撃度などを測って、専用アプリ「myAeroTrainer」でスマートフォンやタブレットに表示する。

販売先は、プロや大学などのスポーツチームなどが想定されているようで、主な目的はトレーニングに鳥瞰(バードビュー)という新たな「視点」を付加して効果を高めること。また、同時に熱中症、脳震とうなどを素早く見つけて大事に至らないようにするという選手の安全管理面での活用も想定されている。

操縦もアプリから簡単に行え、長時間の試合を上空から見守り続けるために、有線で電力を供給するシステムも用意されている。発売時期は2015年3月頃の予定だ。

著者:信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発にあたる。現在はビジネスアーキテクツ社にてモバイルヘルス分野の新事業立ち上げに従事。同志社大学ビジネススクール嘱託教員として「技術開発と事業化戦略」を担当している。