2020/04/23
最新モデル『iPhone SE』が登場! 第1世代のSE/8/11との比較でその特長を紹介
日本時間2020年4月16日(現地時間4月15日)、新しい「iPhone SE」が発表された。
iPhone SEとしては第2世代となるが、名称はシンプルにiPhone SEのままだ。スマホは高性能化にともない、全体に価格が上がってきており、小型かつ安価な「iPhone SE」の後継モデルを待ち望んでいた人も多いだろう。
本記事ではiPhone SE(第2世代)の特長を紹介しながら、iPhone SE(第1世代)、外観やサイズが同じ「iPhone 8」、そしてスペックが近い「iPhone 11」と比較していく。
iPhone比較表
機種名 | 発売年月 | 画面サイズ | ディスプレイ | 本体サイズ | 重量 | カラー | メインカメラ | チップ | バッテリー駆動時間 | 容量 | ワイヤレス充電 | 生体認証 | タッチ機能 | 防水/防塵 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
iPhone SE (第2世代) |
2020年 5月 | 約4.7インチ | Retina HDディスプレイ | 約67.3×138.4×7.3mm | 約148g | ホワイト ブラック (PRODUCT)レッド |
シングル12MP広角 True Toneフラッシュ ポートレートモード |
第3世代の Neural Engine搭載 A13 Bionicチップ |
音楽:40時間 動画:13時間 |
64GB/128GB/256GB | 〇(Qi対応) | Touch ID | 触覚タッチ | IP67相当 水深1mで30分 |
iPhone SE (第1世代) |
2016年 3月 | 約4インチ | Retinaディスプレイ | 約58.6×123.8×7.6mm | 約113g | スペースグレイ シルバー ゴールド ローズゴールド |
シングル12MP広角 True Toneフラッシュ |
A9チップ | 音楽:50時間 動画:13時間 |
32GB/128GB | ー | Touch ID | ー | ー |
iPhone 8 | 2017年 9月 | 約4.7インチ | Retina HDディスプレイ | 約67.3×138.4×7.3mm | 約148g | シルバー スペースグレイ ゴールド |
シングル12MP広角 True Toneフラッシュ |
Neural Engine搭載 A11 Bionicチップ |
音楽:40時間 動画:13時間 |
64GB/128GB/256GB | 〇(Qi対応) | Touch ID | 3D Touch | IP67相当 水深1mで30分 |
iPhone 11 | 2019年 9月 | 約6.1インチ | Liquid Retina HDディスプレイ | 約75.7×150.9×8.3mm | 約194g | パープル/イエロー/ グリーン/ブラック/ ホワイト/(PRODUCT)レッド |
デュアル12MP超広角/広角 True Toneフラッシュ |
第3世代の Neural Engine搭載 A13 Bionicチップ |
音楽:65時間 動画:17時間 |
64GB/128GB/256GB | 〇(Qi対応) | Face ID | 触覚タッチ | IP68相当 水深2mで30分 |
iPhone SE(第1世代)が「iPhone 5/5s」と同様のデザインだったのと同じく、iPhone SE(第2世代)の外観やサイズはiPhone 8と共通だ。そのため、ディスプレイサイズが4.7インチになり、iPhone SE(第1世代)の4インチから0.7インチ大きくなっている。
外観はiPhone 8と共通ながら、CPUにはiPhone 11と同じ「A13 Bionic」を搭載している。背面カメラも12MPのf/1.8広角カメラでiPhone 8と同じだが、機能自体は強化されており、iPhone 8では非対応だった「ポートレート撮影」にも対応。フロントカメラでのポートレート撮影も可能だ。
画面サイズの比較
iPhone SE(第2世代)の画面サイズは前述のとおりiPhone 8と同じ4.7インチで、ディスプレイは「Retina HDディスプレイ」を搭載する。iPhone 11の6.1インチよりも小さいが、iPhone SE(第1世代)の4.0インチよりもひと回り以上大きくなっている。
本体サイズ・重さの比較
ディスプレイだけではなく、本体のサイズそのものも138.4 × 67.3 × 7.3mmで、iPhone SE(第2世代)とiPhone 8は共通だ。重さは148gで現行iPhoneのなかでは最軽量となる。
iPhone 11は重さも194gとiPhone SEとは50g近く違うため、スペックはiPhone 11に惹かれながらも本体サイズや重さが気になっていた人は、iPhone SE(第2世代)を選ぶのもいいだろう。
なお、iPhone SE(第2世代)とiPhone 8は本体サイズが共通なので、これまでiPhone 8で使っていたケースを流用できると考えられるが、よく見ると背面ロゴの位置が変更され、iPhone SE(第2世代)は背面中央付近に下がっている。iPhoneのケースに多い、ロゴ部分に穴が開いているタイプのものを使っている人は注意したほうがよさそうだ。
カラーバリエーションはホワイト、ブラック、(PRODUCT) Redの3色
iPhone SE(第2世代)は、ホワイト、ブラック、(PRODUCT)Redの3色展開。
iPhone SE(第1世代)やiPhone 8とは違い、ホワイトのフロント側がブラックベゼルになっているのはiPhone 11と同じだ。
3D Touch、Face IDは非対応
iPhone SE(第2世代)はサイズなどiPhone 8との共通点が多いが、iPhone 8では対応していた「3D Touch」は非対応だ。代わりに、「iPhone XR」以降で採用された「触覚タッチ(Haptic Touch)」に対応している。
3D Touchは画面を強く押し込むことで圧力を検知し、ショートカットなどの操作が可能になる機能。対して、触覚タッチは圧力を検知せず、長押しした際に軽く振動することで、押し込んだかのような感覚を得られる機能だ。3D Touchを多用していた人はこの変更に少々戸惑うかもしれないが、慣れてしまえば大きな問題ではないだろう。
また、「iPhone X」以降、非搭載となっていたホームボタン兼用の指紋センサー「Touch ID」を搭載。代わりに「Face ID」には非対応となるが、マスクを着けていても利用できるので、「Touch ID」のほうがいいという人もいるだろう。なお、現行モデルでTouch ID対応はiPhone SE(第2世代)のみとなっている。
CPU性能が向上、カメラ機能もアップ
iPhone SE(第2世代)は、CPUにiPhone 11シリーズと同じ最新チップ「A13 Bionic」が採用された。iPhone SE(第1世代)と比べ2.4倍、iPhone 8と比べてもCPUの処理速度は1.4倍となっている。グラフィックを司るGPUもそれぞれに比べ4倍、2倍と高速になっている。
また、主にAI処理に使われるニューラルエンジンも第3世代と新しくなり、AI処理がこれまで以上に高速となった。この恩恵を受けているのが、カメラ機能だ。
iPhone SE(第2世代)のカメラはiPhone 8と同じ、シングルの12MP(広角)カメラだが、第3世代のニューラルエンジンにより、単眼でも進化したボケ効果や深度コントロールによるポートレート撮影が可能になった。また、自然光やスタジオ照明、ステージ照明など「ポートレートライティング」もiPhone 11と同等になっている。
防水性能が向上
iPhone SE(第1世代)は防水・防塵に非対応だったが、iPhone SE(第2世代)は、iPhone 8と同様にIP67相当の防水・防塵性能となった。iPhone 11のIP68には劣るが、「最大水深1メートルで最大30分間」の防水性能があり、直接水に浸したりしないかぎり問題ないだろう。
通信まわりも強化。eSIMやWi-Fi 6に対応
iPhone SE(第2世代)はiPhone11シリーズと同じく、新しい無線規格である「Wi-Fi 6」こと「802.11ax」に対応している。ダウンロード速度は最大38%高速、実行スループットで1Gbpsを超える高速通信が可能だ。
また、SIMスロットはひとつだけだが、iPhone 11シリーズと同様に「eSIM」にも対応しており、nanoSIMとeSIMのデュアルSIMとなっている。
いま使っているiPhoneと比較可能
iPhone SE(第2世代)の購入を考えているものの、スペック表を見るだけでは自分で使っているiPhoneとの違いがよくわからないという人もいるだろう。そのためauのサイトでは、iPhone SE(第2世代)とiPhone XS / XR / 7を比較できるコンテンツが用意されている。
CPUの処理速度がどう変わったのか、追加されたのはどんな機能なのか、こちらから簡単にチェックできる。
5月11日発売、予約は4月20日から
auでは、iPhone SEを5月11日に発売。これに先立ち、4月20日から予約の受付を開始している。
予約などは家にいながら手続き・受け取りができるオンラインショップの利用がおすすめだ。頭金もかからず、送料無料で最短翌日には届く。
新規契約や機種変更、MNPなどによって若干手続きの違いはあるが、過去の記事を参考に準備してほしい。
買い求めやすく高性能なiPhone SE
なるべく小さいiPhoneがほしい、Face IDではなくTouch IDを使いたい、といった人にとってiPhone SE(第2世代)は待望のモデルだろう。
カメラがシングルで超広角がないなど、ハイエンドモデルと比べると見劣りする部分があるのは確かだが、そのぶん価格も抑えられている。同じストレージ容量のiPhone 11 Proを購入する価格で、iPhone SE(第2世代)とApple Watch、AirPodsを揃えることもできる。はじめて、あるいは子どもにiPhoneを持たせるといった場合にもおすすめだ。
文:山本竜也