2020/04/14
5G対応スマホ『AQUOS R5G』とzero2/R3/R2を比較! サイズや機能など特長を解説
auの2020年夏モデルに、5Gスマホの第1弾としてハイエンドモデルの「AQUOS R5G(SHG01)」が登場した。
auからはこれまでAQUOSシリーズとして「AQUOS zero2(SHV47)」をはじめ、ミドルクラスの「AQUOS sense3(SHV45)」など複数の機種が発売されている。本記事では、そのなかでも上位機種となる2019秋冬−2020春モデルのAQUOS zero2、2019夏モデルの「AQUOS R3(SHV44)」、2018年夏モデルの「AQUOS R2(SHV42)」と比較しながら、それぞれの特徴を紹介する。
本体スペックを比較
まずは、それぞれのスペックや仕様を比較してみよう。
機種名 | AQUOS R5G | AQUOS zero2 | AQUOS R3 | AQUOS R2 |
---|---|---|---|---|
発売年月 | 2020年 3月 | 2020年 1月 | 2019年 5月 | 2018年 6月 |
画面サイズ | 約6.5インチ Pro IGZO |
約6.4インチ OLED |
約6.2インチ IGZO |
約6.0インチ IGZO |
ディスプレイ解像度 | クアッドHD+[3,168×1,440] | フルHD+[2,340×1,080] | クアッドHD+[3,120×1,440] | ワイドクアッドHD+[3,040x1,440ドット] |
本体サイズ | 約75×162×8.9mm | 約74×158×8.8mm | 約74×156×8.9mm | 約74×156×9.0mm |
重量 | 約189g | 約141g | 約185g | 約181g |
カラー | アースブルー オーロラホワイト |
アストロブラック ミスティホワイト |
ピンクアメジスト プラチナホワイト プレミアムブラック |
アクアマリン プラチナホワイト プレミアムブラック |
メインカメラ 有効画素数 |
約1,220万画素/約4,800万画素/ 約1,220万画素/ToFカメラ |
約2,010万画素/約1,220万画素 | 約2,010万画素/約1,220万画素 | 約2,260万画素/約1,630万画素 |
静止画ズーム | 16倍 | 8倍 | 8倍 | 8倍 |
OS | Android 10 | Android 10 | Android 9 Pie | Android 8.0 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 865 5G Mobile Platform 2.8GHz/1+ 2.4GHz/3+1.8GHz/4 |
Snapdragon 855 2.8GHz/1+2.4GHz/3+1.7GHz/4 |
Snapdragon 855 2.8GHz/1+2.4GHz/3+1.7GHz/4 |
SDM 845 2.6GHz/クアッドコア+ 1.7GHz/クアッドコア |
バッテリー容量 | 3,730mAh | 3,130mAh | 3,200mAh | 3,130mAh |
電池持ち時間 | 約120時間(4G LTE/WiMAX 2+エリア) 約110時間(5Gエリア) |
約90時間 | 約100時間 | 約90時間 |
内蔵メモリ (RAM/ROM) |
12GB/256GB | 8GB/256GB | 6GB/128GB | 4GB/64GB |
ワイヤレス充電 | × | × | 〇 | × |
生体認証 | 指紋/顔 | 指紋/顔 | 指紋/顔 | 指紋 |
防水 | IPX5/IPX8 | IPX5/IPX8 | IPX5/IPX8 | IPX5/IPX8 |
防塵 | IP6X | IP6X | IP6X | IP6X |
5GスマホであるAQUOS R5Gは、プロセッサに現在最高峰の「Snapdragon 865 5G」を搭載するハイエンドモデルだ。初の5G対応AQUOSでもあり、それを活かすためにRAMも過去最高の12GBを搭載する。画面サイズが6.5インチと大きくなったぶん、本体サイズも若干アップしているが、厚みは最厚部でも10.3mmでAQUOS R3と同等だ。
AQUOS zero2とAQUOS R3は、どちらもハイスペックなプロセッサ「Snapdragon 855」を搭載するハイエンドモデル。サイズもほぼ同じだが、AQUOS zero2は厚みが8.8mm、最厚部でも9.5mmと薄く、さらに約141gという軽さを実現している。
AQUOS R2は、「Snapdragon 845」にRAM 4GBと、最新のハイエンドモデルと比較するとやや見劣りはするものの、十分にハイエンドクラスと呼べる。64GBのストレージは512GBまでのmicroSDXCカードに対応しているので、不足しそうな場合はSDメモリーカードを活用しよう。
画面サイズとスペック比較。AQUOS R5Gはディスプレイ性能がさらに進化
AQUOS R5Gは、画面サイズが6.5インチとAQUOSシリーズのなかでは最大サイズとなった。画面サイズが大きくなったぶん、解像度もAQUOS R3の3,120×1,440から若干大きく3,168×1,440になっている。
また、AQUOSシリーズといえば、IGZOディスプレイが特徴として挙げられる。AQUOS R5GもAQUOS R3と同様にPro IGZOを搭載し、リフレッシュレート(画面の書換頻度)が120Hz駆動の滑らかな描画に対応している。これは1秒間に画面が120回更新されるということで、非常に滑らかな画像表示が可能だ。
また、省電力化のために、CPUと連動して必要なシーンでのみ120Hzで駆動し、停止中には最低1Hzまで落とせる「アイドリングストップ機能」を搭載した。
画面輝度はAQUOS史上最高となる1,000cd/㎡を実現。これはAQUOS R2と比べると2倍以上の明るさになる。5G通信が本格化すれば、屋外で動画を視聴する機会も増えてくると考えられるが、AQUOS R5Gなら日光下でも画面が見やすくなる。
AQUOS zero2はIGZOではなく、シャープ独自開発の有機ELを搭載するが、IGZO同様に120Hz駆動に対応している。さらにゲームプレイ時の残像を低減するために、毎秒120回の表示のあいだに黒画面を挿入することで、動きの激しいゲームなどでも、残像のない滑らかな表示が可能となっている。毎秒240回相当、表示状態を変化させていることになる。
本体サイズと重さ比較。AQUOS R5Gは若干サイズアップ
AQUOS R5Gのサイズは、ディスプレイサイズが大きくなったこともあり、AQUOS R3やAQUOS zero 2と比べると若干大きくなっている。それでも横幅はAQUOS R3と比べても1mm増に収まっており、厚みは変わっていない。重さは189gと4g重くなっている。
本体サイズと重さの面ではAQUOS zero2が秀でている。そして、そのAQUOS zero2はサイズ自体は一般的なスマホと変わらないが、なんといっても8.8mm(最厚部9.5mm)で141gという、薄くて軽いところが特徴だ。なお、この軽さは画面サイズが6インチ以上で3,000mAh以上のバッテリーを搭載するスマホのなかでは、世界最軽量となる(シャープ調べ)。
AQUOS初の4眼カメラを搭載、8K撮影にも対応するAQUOS R5G
AQUOS R5Gは、AUQOSシリーズとして初めて4つのカメラを搭載。
その内訳は光学2倍の「望遠カメラ」、「超広角カメラ」、「標準カメラ」、そして被写体との距離を測る「ToFカメラ」となっている。なかでも、4,800万画素の超広角カメラは8K動画撮影にも対応した。8Kで撮影すればズームしても画像が粗くならず精細な表現で細部まで視聴することができるので、8K再生できるテレビがなくても楽しむことができる。
なお、ToFとはTime Of Flightの略で、被写体との距離を測定する技術のひとつ。赤外線を照射し、それが被写体に反射して戻ってくる時間から、被写体までの距離や奥行きを計測する。これにより、素早くピントを合わせたり、ポートレート撮影で綺麗に背景をぼかしたりできるようになる。
静止画では、被写体の動きにあわせて最適なシャッタースピードを決定する新画質エンジン「ProPix2」を搭載。また、動画を撮影するだけでAIが被写体の笑顔などのいいシーンを判断し、BGM付きのショートムービーを作成してくれる「AIライブストーリー」にも対応する。これらの機能はAQUOS zero2やAQUOS R3でも利用可能だ。
大容量バッテリーを搭載するAQUOS R5G
AQUOS R5Gのバッテリー容量は3,730mAhで、AQUOS zero2(3,130mAh)やAQUOS R3(3,200mAh)、AQUOS R2(3,130mAh)と比べても大容量となっている。これに加え、使用状況に応じてリフレッシュレートを落とせるアイドリングストップ機能により、通話やメール、SNSやウェブブラウズといった程度であれば約120時間の電池持ちとなった。(AQUOS zero2は約90時間、AQUOS R3は約100時間)
また、5G通信により電池持ちが変わるのか気になるところだが、5Gエリアでも約110時間の電池持ちなので、安心して使うことができるだろう。
AQUOS R5Gは新しい放熱設計を採用
AQUOS R5Gでは独自の放熱設計により、高速動作中でも温度上昇の抑制を実現。また充電ICを2つ搭載し、発熱源を分散することで、充電しながらでも熱による性能低下を気にせず楽しむことができる。なお、この充電ICを2つ搭載する「パラレル充電」はAQUOS zero2も搭載している。
スマホ初心者も安心して使える「かんたんホーム」を搭載
AQUOSシリーズ共通の特徴だが、通常のホーム画面のほかに、大きなアイコンで表示される「かんたんホーム」を搭載している。
名前のとおり、スマホ初心者でも簡単に使えるようになっており、アイコンやフォントサイズが大きく見やすくなるほか、輝度やコントラストも調整し、文字などをはっきりと表示することが可能だ。
さらに、よく電話をかける連絡先をホーム画面上に登録できるので、いざというときにも複雑な操作をすることなく発信できる。フィーチャーフォンからの乗り換えなど、スマホの操作は複雑で心配だと感じる人も安心して使えるはずだ。
そのほかの機能について
・防水防塵
4機種とも共通のIP65/68相当の防水防塵。
・おサイフケータイ
4機種とも共通で搭載。
・ワンセグ/フルセグ
AQUOS R5G、AQUOS R2、AQUOS R3は搭載。AQUOS zero2のみ非搭載。なお、AQUOS R2はワンセグ/フルセグの録画にも対応している。
どちらもハイスペックな5G対応スマホと4Gスマホ
最新技術の5G通信に対応しているというだけではなく、4眼カメラで8K動画も撮影できるAQUOS R5G。薄型軽量のハイエンドなAQUOS zero2に、2019年夏モデルのAQUOS R3と2018年モデルのAQUOS R2も、まだ十分にハイペックな機種といえる。本記事を参考に、ぜひ自分にあったスマホを選んでほしい。
文:山本竜也