2015/03/31
訪日する海外の人々に、快適な通信環境を! Wi2が提供する外国人向け無料Wi-Fiサービスは、最高の“おもてなし”
2013年に1,000万人を超えた訪日外国人。翌14年は1,300万人超を記録するなど増加傾向にあり、観光庁は東京オリンピックが開催される2020年までの2,000万人到達を目標としている。
そんな海外から訪れる人々に、日本で楽しく、快適に過ごしてもらうため、さまざまな業界で努力が重ねられている。では、通信分野はどうだろう?
「日本の公衆Wi-Fiは、会員登録などをしないと利用できない場合がほとんどで、海外からいらっしゃる方にとっては非常に使いづらいというのが現状です。私たちが提供する『TRAVEL JAPAN Wi-Fi』のアプリをインストールしていただければ、日本を訪れたとき、全国20万カ所以上のWi-Fiスポットを無料で利用することが可能です」
そう話すのは、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの南昇副社長。街中でWi-Fi検索すると表示される「Wi2」に見覚えがある読者も多いと思うが、あのWi-Fiサービスを提供する会社なのだ。
「当社はauユーザー様向けのサービスだけでなく、カフェやファーストフード店などでの公衆Wi-Fiサービスも提供しています。TRAVEL JAPAN Wi-Fiでは、アプリをダウンロードするだけでWi2の提供する6万スポットが利用可能になります。またパートナー企業が発行するプレミアムコードを取得すれば、20万スポット以上が利用できるよう、アップグレードされます」(南副社長)
アプリ自体は入国前でも、来日後でもダウンロード可能なので、日本に来たその日からWi-Fi接続が可能。また、プレミアムコードは、パートナー企業が来店時や商品購入時にプレゼントとして配布している。
単にインターネット環境を提供するだけでなく、観光スポットについての案内やパートナー企業が提供する商品、店舗情報やお得な情報などもアプリに表示される。PRも国内外で行われており、リリースからついに50万ダウンロードを突破(3/26時点)。アプリストアでのレビュー評価も3.63ポイント(3/2時点、2593レビュー)と、なかなかの好評価だ。今後は訪日外国人の行動パターンを配慮したWi-Fiスポット設置も検討されており、ユーザーの増加によってさらなる評価の向上も見込まれるという。
また、パートナー企業にとってメリットとなるのが、レポートの配信だ。ユーザーの使用言語、来日中か否か、そして来日中であればどこでWi-Fiを使っているかなどのデータを分析したレポートが報告されるので、パートナー企業は個々のユーザーに対してマッチしたサービスの提案が可能となる。
「先にもお話したとおり、TRAVEL JAPAN Wi-Fiは来日前からダウンロードできます。そのため、渡航前の旅行を計画している段階から、『京都に素敵なホテルがありますよ』というような情報提供が可能です。また、帰国後でも『日本で行けなかったお店にある、こんな商品はいかがですか?』とショッピングサイト的な役割も果たせると考えています」
このように、ユーザーはもちろん、協賛する側にとっても大きなメリットが得られるサービスであり、サービス発表直後からさまざまな企業・自治体がパートナーに名乗りを上げているという。
(株)ワイヤ・アンド・ワイヤレス取締役副社長の南昇さん
「TRAVEL JAPAN Wi-Fiはビジネスとしての側面だけでなく、これからも増え続ける訪日外国人の方々に優れたWi-Fi環境の提供を、との思いがあってスタートしたもの。サービス発表以降、『パートナーとしての参加を検討したい』とのお問い合わせもいただいています。海外からお見えになるお客さまへ一緒に"おもてなし"をしたいとお考えの企業、自治体の方々は、ぜひ私たちにお声がけいただきたいですね」
当初、JCBや日本航空、京都市・(公財)京都文化交流コンベンションビューローなど、Wi2を含めた17の企業・自治体がパートナーとして参画して発足したこのサービス。現在は参画パートナーも拡大しており、さらに今後はWi-Fiスポットやアプリの内容も拡大、充実するという。日本を訪れる海外の人々にとってより便利なサービスに成長していきそうだ。
文:藤麻 迪