2019/02/07

スマートウォッチが便利なシーンとおすすめ機種4つ LINE通知やお財布機能も

「スマートウォッチ」をご存じだろうか。スマートウォッチは、一般には腕時計型のウェアラブル端末のこと。要は腕時計としての機能のほか、単独あるいはスマホと連携してさまざまなことができるデバイスのことで、プロスポーツ選手も着用していることが話題になり、これまで以上に注目されている。通話機能付きのものもあるので、腕時計サイズのスマホという表現のほうがわかりやすいかもしれない。

Facebookコメントを表示するPRO TREK

スマートウォッチはApple Watchをはじめとして多くの製品が発売されているが、なかにはおもしろい特徴を備えたものもある。この記事では、スマートウォッチが生活のなかで便利になるシーンと選び方、おすすめのスマートウォッチを紹介する。

【目次】

スマートウォッチの便利シーン、メリット

▼メリット① スマホを取り出す回数が減る
満員電車の中や、両手に荷物を抱えているためにカバンからスマホを取り出せず、LINEやメールに気づけなかった。そんな経験はないだろうか。スマートウォッチなら、手元にスマホがないときでも通知を確認できるので、大事な連絡を見逃しにくい。同様に、ビジネスシーンで飲み会や会議中などスマホを取り出しづらいタイミングにも手元で内容をこっそり確認できるのも高ポイントだ。さらに音声通話機能を持った機種なら、かかってきた電話にスマートウォッチで応答し、そのまま通話もできる。

外でなく家の中でも、料理や家事をしているときなどスマホに触れない機会は意外と多い。小さな子どもを抱くなど両手が塞がることの多い子育て中の人にも便利だ。

親子

また、スマートウォッチは音楽好きにも最適だ。Bluetoothイヤホンを接続することでスマートウォッチ内の音楽を再生できる機種もあり、スマホを取り出さなくてもリモコンのように曲を再生したり曲送りしたりできるので、移動中やランニング時などに大変重宝する。

 

▼メリット② 財布の代わりになる
おサイフケータイと同等の機能を備えた機種では、電車の改札や自動販売機などスマートウォッチによる決済が可能だ。通常であれば、カバンやポケットからパスケースやスマホを取り出してかざす、という手順をたどるが、スマートウォッチによる決済であれば、そのまま手をかざすだけで瞬時に完了。空港で使えるところもあり、荷物が多くて手がふさがっている時や、スムーズな通過を求められる混雑駅などではありがたい。

Apple Watchを使って自動販売機で決済

Apple WatchはApple Pay(Suica、QUICKPay、iD、au WALLETなど各種クレジットカード)、ソニーのwena wristでは楽天Edyが利用できる。

 

▼メリット③ 健康管理に役立つ
腕時計として身に着けているだけで、歩数や移動距離、運動した時間、消費カロリーなどを計測できるのもスマートウォッチのメリットだ。睡眠時間や眠りの深さなど、睡眠の質を記録できるものも多い。心拍数を測定できる機種も増えており、運動する際の参考にもなる。

ランニング中にApple Watchを確認

また、許認可の問題があり日本ではまだ利用できないが、海外では心電図(ECG)や血圧測定の機能を備えたものも販売されている。日常的かつ継続的に測定が必要な人には負担が少なく助かる機能なので、同様の機能がいずれ日本でも登場することを期待したい。

スマートウォッチというとテック向け、ガジェット好きという印象があるが、実は歩数計を普段活用していたり、心拍数や健康に関する数値が気になるシニア世代とも相性が良いのだ。

 

▼メリット④ 旅行、アウトドアで活躍する
GPS搭載のスマートウォッチは、旅行先や出張先など知らない土地でもスマホを取り出さずに地図の確認や経路案内を行えるので非常に重宝する。スマホのGPS機能を使わないので、スマホバッテリーの消費を抑えられるというメリットもある。

また、登山などで電波の届かないところでも、事前にデータをダウンロードしておけばオフラインで地図を確認できる。日帰り登山やハイキングなどでも、あとどのくらいの距離があるのかがすぐに確認できるのは、安心感にもつながってくるだろう。

登山でも役立つスマートウォッチ PRO TREK Smart

防水・防塵仕様の強靭なモデルもあるので、川や海、キャンプなどでも活躍できる。モバイル通信が可能なモデルなら、プールなどのレジャー施設でスマホ代わりに利用することも可能なので、万が一、家族や友人とはぐれても連絡が取りやすい。

 

失敗しない! スマートウォッチの選び方

一口に「スマートウォッチ」といっても、その種類や機能は多岐にわたる。スマートウォッチ選びの参考になりそうな基準をいくつか挙げていこう。

▼使っているスマホに対応しているものを選ぶ
スマートウォッチは単独で使える機種もあるが、スマホと連携して使えるのが大きな特徴だ。しかし、スマホ側にもiOSやAndroidがあり、スマートウォッチによっては対応するOSが限られているものがある。Apple WatchがiPhone(iOS)でしか使えないのが代表的だろう。

なお、GoogleのWear OSを搭載するスマートウォッチは、AndroidでもiPhoneでも利用できる。スマートウォッチを選ぶ際は、使っているスマホに対応しているかをまず確認しよう。

▼バッテリー持ちを確認しよう
ほとんどのスマートウォッチはバッテリーが1日程度しか持たないのが実情だ。ただ、最近は2~3日は持続したり、機能を制限することで30日近く使えるものも出てきている。出張や旅行が多く、頻繁に充電するのが面倒だという人はできるだけバッテリー持ちがいいものを選ぶといいだろう。ただし、バッテリー持ちが長いものほど、機能が少なくなる傾向もある。

▼自分の好みのデザインで
スマートウォッチは、名前の通り時計でもある。常に身に着け、人目に触れる機会も多い。自分の好みにあったデザインを選ぶのも重要だ。また、ベルトを交換できるかどうかも確認しておきたい。市販の腕時計ベルトと交換できるタイプなら、季節や気分、服装に合わせてベルトを交換する楽しみもある。

▼自分に必要な機能があるか確認しよう
スマートウォッチに搭載されている機能にはさまざまなものがある。価格が高いものほど高機能な傾向だが、それほど多くの機能は必要ないので安いものが欲しい人もいるだろう。また、とりあえず安い機種を購入したら、欲しい機能がなかったということもありえる。

スマートウォッチの機能としては、大まかに以下のものがあるので、自分に必要な機能が搭載されているか参考にしてほしい。

■スマホからの通知機能
着信通知だけのものや、メールの内容まで確認できるものなどいくつかパターンがある。また、アプリの通知に対応しているかも重要なポイントだ。

■アプリのインストール機能
アプリをあとからインストールできない、あるいはメーカーが提供するアプリしか使えないものもある。使いたいアプリがインストールできなかったということがないよう注意しよう。逆にスマホからの通知だけわかればいい人には不要な機能だ。

■フィットネス機能
歩数や消費カロリーの計測といった内容は、ほぼすべてのスマートウォッチが対応しているが、ほかにも水泳や、ランニング、サイクリングなどを個別に計測する機能を持ったものもある。フィットネスとは違うが睡眠の計測の対応の有無もチェックしたい。

■心拍センサー
フィットネス機能に関連するが、心拍センサーの有無も大きい。高機能なものだと、運動能力の目安になる血中酸素飽和度(SpO2)の測定を行える機種もある。

■GPSの有無
GPSを搭載している機種は、スマホがなくても位置情報や経路、距離を取得できる。旅行や出張の多い人や身軽に運動したい人には見逃せない機能だろう。

■音楽再生機能
スマートウォッチ内に音楽を保存し、Bluetoothイヤホンと接続して音楽再生を行える機能。これがあると、スマホがなくても音楽を楽しめる。

■防水性能
日常身に着けるものだけに、ほとんどのスマートウォッチは防水に対応しているが、その程度には大きな差がある。汗や水道の水しぶきに耐える生活防水程度のものから、水泳にも使えるものなどさまざまだ。外で運動をする人なら、突然の雨に備える意味でも、できるだけ防水性能が高いものを選んだほうがいいだろう。

編集部イチオシのスマートウォッチ

ここからはおすすめのスマートウォッチを紹介しよう。

▼iPhoneユーザーならSuicaも使える「Apple Watch」
iPhoneユーザーであれば、まずはApple Watchがおすすめだ。歩数などの計測のほか、心拍測定にも対応。モバイルデータ通信に接続できるGPS + Cellularモデルなら、iPhoneやWi-Fiに接続していなくてもApple Watch単独で電話をかけたりアプリを使ったりできるので、ちょっとした外出やランニング時に助かる。

auの場合「ナンバーシェア」(月額税抜き350円)を契約することでiPhoneと同じ電話番号をApple Watchで使用できる。

Apple Watch Suica
Apple Watch トーク

そしてなにより、いまのところスマートウォッチでは唯一Suicaを使えるということも大きなメリットだ。iPhoneユーザーでスマートウォッチ選びに悩んでいるなら、Apple Watchを選べばまず間違いはないだろう。

 

▼アウトドア派、旅行好きの人には防水・耐衝撃仕様の「WSD-F30」
アウトドア、とくにスポーツや登山が趣味だというなら、カシオのWSD-F30がいいだろう。スマートアウトドアウォッチというだけあって、登山やスキーなどのグローブをしたままでも操作できる大きめのボタンなど、アウトドアでの使いやすさに考慮されている製品だ。

WSD-F30

もちろんアウトドアだけではなく、街中での日常使いにもおすすめできる。前モデルよりもひと回り小型化しており女性でも普段使いしやすく、さらにオプションで服の上からでも巻けるベルトが用意されているので、時間の確認にいちいち服の袖をまくる手間もない。

また、新しいモデルではバッテリー機能も向上。オフラインのカラー地図とGPS機能を長時間使える「エクステンドモード」を新たに搭載し、1回の充電で最大3日間のアクティビティでも活用できるようになった※。はじめての土地や海外旅行でも便利に使えるはずだ。

※GPSによる位置情報記録、地図表示を1日8時間、連続3日間行なった場合(使用環境によって変動します)

商品名/WSD-F30
メーカー/カシオ計算機株式会社
価格/61,000円(税抜)

 

▼忙しい人には電池回数が少なくて済む「Galaxy Watch」
スマートウォッチの弱点として挙げられるのが電池持ちだ。現状ほとんどの機種は毎日充電が必要になるので、そんなに頻繁に充電をしたくないという人にはGalaxy Watchをおすすめしよう。普通に使うぶんには2~3日は余裕で電池が持つので、一泊程度の出張や旅行なら充電を気にする必要はないだろう。女性を意識したおしゃれなカラーもラインナップされている。

Galaxy Watch

Galaxy Watch だからといってGalaxy端末でしか使えないわけではなく、ほかのAndroidスマホやiPhoneでも利用可能だ。※

※Android 5.0以上かつRAM1.5GB以上、iOS 9.0以上かつiPhone 5以降

商品名/Galaxy Watch
メーカー/サムスン電子ジャパン株式会社
価格/
Silver(46mm):42,984円(税込)
Midnight Black(42mm):40,824円(税込)
Rose Gold(42mm):40,824円(税込)

 

▼ファッション性と多機能を両立させた「FOSSIL Sport」
いかにもスマートウォッチといった外観に抵抗があるなら、FOSSIL Sportがいいだろう。ファッションウォッチやハンドバック、財布なども展開するライフスタイルブランド FOSSILの手掛けるスマートウォッチで、カラーバリエーションも豊富に揃っている。まるでつけていないほどの軽さで、ダイアルデザインも豊富に揃い、スマートウォッチには見えないシンプルなデザインだ。

FOSSIL Sport

見た目だけではなく、機能も豊富だ。歩数などの計測はもちろん、心拍センサーとGPSも搭載、なんと泳げる防水対応。日本ではまだ利用できないが、Google Pay経由のNFC決済に対応するなど、GoogleのスマートウォッチOS「Wear OS by Google」を搭載する機種としては、ほぼすべての機能を網羅していると言ってもいい。

また、CPUには最新のSnapdragon Wear 3100を搭載しており、従来のスマートウォッチよりも電池持ちが改善されているのも特徴だ。機能を絞った省電力モードなら約3日は利用できる。

商品名/FOSSIL Sport
メーカー/フォッシルジャパン
価格/38,880円(税込)※2019年3月1日~43,200円

自分にあったスマートウォッチを

以上、4つのスマートウォッチを厳選して紹介したが、きっと気に入ったデザインやライフスタイルに適したスマートウォッチもあるはずだ。この記事で紹介した選び方を参考に、今年は今付けている腕時計を、日常をちょっと便利にしてくれるスマートウォッチにかえてみてはいかがだろうか。

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文:山本竜也