2018/12/19
スマホで二日酔い対策! 忘年会シーズンは『アルコールチェッカー』で飲み過ぎ予防
お酒を飲む機会がなにかと増える年末年始。もう今では急性アルコール中毒になるまで飲むことはないが、羽目を外して翌朝になって「二日酔い」で後悔……というケースもある。個人的には、LINEで「今から飲もうよ」と深夜1時に友人女性を誘ったつもりが、朝起きて確認すると同じ名前の母親に送っていたというイタい失敗が忘れられない(既読無視は母のやさしさ)。
この「酔いすぎて」しまうという問題を解決すべく、今回は、飲み会にもスマートに持参することができ、息を吹きかけるだけで体内の酒量の目安をチェックしてくれるという、スマホ連動型のアルコールチェッカーの実力と、その上手な使い方を検証してみた。
3種類のアルコールチェッカーを実際に試してみた
酒好きライターが今回試してみたのは、「FLOOME IT(フルーミット)」「TISPY(ティスピー)」、「アルコールマネージャー」という3商品。いずれも呼気を測定することで血中のアルコール濃度を測ってくれるガジェットだ。それぞれの特徴と使い勝手を試してみたい。
居酒屋のカウンターに座って、早速、持参したガジェットたちを並べた。
左から「TISPY」、「FLOOME IT」、「アルコールマネージャー」。
サイズ感はどれも10cm四方に収まるサイズなので、普段からバッグに忍ばせておいてもなんら邪魔にはならない。
まずは生ビールを注文。
続いてチューハイ。
ガジェットはまだ手に取らない。というのも血中にアルコールが浸透するまでには15〜20分かかるため、「飲酒後15〜30分(商品によって異なる)経ってから」計測するためだ。
さらに、赤ワイン、日本酒を嗜んで今夜の飲酒は終了。そこからは、虚空を見つめながら血中にアルコールが行きわたるのを待つ。この時間が辛い。
20分後、ほどよく酔いがまわってきたところで計測を開始。
飲み過ぎたときは友人やタクシーの連絡先も表示/「FLOOME IT(フルーミット)」
まずは、「FLOOME IT」から。あらかじめスマホにダウンロードしておいた専用アプリを開く。
本体をスマホのイヤホンジャックに接続してスタンバイ(iPhone 7以降のイヤホンジャックなしタイプの場合は付属の変換ジャック経由で接続できる)。スマホ側のアプリの指示を受けて、マウスピースに「フーッ」と息を吹きかける。
この吹き加減に少々コツがいるものの、数回で計測成功。
おっといきなりとんでもない数値が出た。
ちなみに日本の酒気帯び運転の基準値が「0.15mg/L」。つまりそれを大幅に上回る数値である。さすがにハイペースで飲みすぎたか。
また、「FLOOME IT」ではアルコールチェックだけでなく、自身のアルコールの分解スピードも把握できる。アプリに体重・身長・年齢といった情報を入れて計測し続けると、その人の代謝率を学習してアルコールの体内濃度が下がる時間をより正確に教えてくれるのだ。
さらに、友だちの連絡先、地図アプリと連携して近くのタクシー会社を探す機能も備えている。自力で帰ろうとして失敗しがちな人に向いているガジェットだといえるだろう。
商品名/FLOOME IT
発売元/INNOVA GLOBAL
価格/16,200円(税込)
※iOS 7以降のiPhone、Android 4.2.2以降
プロの現場でも使用される質実剛健な本格ガジェット/「アルコールマネージャー」
続いて登場するのは「アルコールマネージャー」。
血中アルコール濃度をわずか5秒で検知し、運転可能になるまでの時間を正確に予測するということで、仕事でクルマを使うプロの現場からの問い合わせが多いという本格派だ。
スマホと直接つなぐのではなく、Bluetoothでデータを飛ばす仕組みという手軽さもいい。スマホに専用アプリ「BACtrack」をダウンロードし、本体の電源を押して息を吹き込めば計測がスタートする。
測定を開始後、ものの5秒で測定終了。確かに早い! 結果は「0.22mg/L」。0.21mg/L以上で「運転は大変危険なレベル」ということなのでかなりのレベルである。早速、順調に数値が上がってきた(酔いが回ってきた)。血中のアルコール濃度のみならず、酔いが覚める時刻の目安を教えてくれるところも嬉しい。
今回は翌日の10:40と出たため、次の日が仕事の場合はお酒が抜けきれないまま出社ということになる。逆に言えば、翌日朝一にある大切なミーティングや会合がわかっていた場合など、このガジェットで測定しながら飲んでいれば、酒席を切り上げるベストタイミングもきちんと把握できるスグレモノ。
また数値のほか、現在の血中アルコール濃度が及ぼす具体的な状況をテキストで表示。あまりにも冷静かつ説得力のある解説だったりするので、酔いが覚める効果もあるかも。
商品名/アルコールマネージャー
発売元/スマートライフ研究所
価格/21,589円(税込)
計測のタイミングをLEDとブザーで通告/「TISPY(ティスピー)」
最後は「TISPY」。
特徴は「学習型のアルコールガジェット」。
使えば使うほど学習し、「今日はペースが速いよ」「そろそろ水を飲んだ方が良いよ」など、ユーザーに合ったアドバイスをくれることで、アルコールのセルフケアが行えるという。
ウイスキーボトルをイメージしたデザインの本体に、Wi-Fi機能付きのSDカード「FlashAir」を挿入し、電池を入れる。Wi-Fiをオンにして専用サイトにジャンプしたら計測開始だ。本体操作で「記録START!」を押すと、計測のタイミング(約30分後)をLEDとブザーで通告してくれる。
測定結果はTIPSY本体、ウェブアプリ両方で見ることができる。ウェブアプリ側では酔い具合の詳細なデータがわかるほか、過去ログの閲覧、「酔い覚め予測」が表示される。
このTISPYは本体にも「1行コメント」でさまざまなアドバイスをしてくれる。筆者のような意志の弱い酔っ払いに寄り添ってくれるタイプのガジェットだ。
「おいしく、適量を心がけましょう」というメッセージが。ほかにも「今日も楽しく飲みましょう。カンパイ!」や「いい感じに酔っていますね、きっと気分がいいはず」といったメッセージが表示される。
本体に「飲酒の終了」を宣言すると、数時間後にアラートが鳴る。再度息を吹きかけて、今の調子を入力することで、自分の耐性を学習させることもできるのだ。
商品名/TISPY
発売元/(株)スタッフ
価格/8,990円(期間限定価格)
延々と続きがちな「最後の1杯」を自粛できる
どれくらい酔っているのかは自分の感覚では正確には判断しにくい。そんなときに血中アルコール濃度を数値で示して「見える化」できれば、自分の酒量の限界を知り、飲み過ぎによる失敗や失態を防ぐことができるだろう。
また、ときには一緒に飲んでいる相手からの「もう一軒!」ハラスメントにも、数値を示すことでキッパリとお断りする一助になりそうだ。
これからの飲み会シーズンは、スマホ連動のアルコールガジェットをお供に楽しい年末年始を送ってほしい。
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文:石原たきび