2018/11/12
発売から1年経った『Amazon Echo』 アレクサの便利なスキルとオススメの使い方
年末にかけて新モデルや新製品の登場が発表されたAmazonのスマートスピーカー「Amazon Echo」。この2018年秋で、日本での発売開始からそろそろ1年というタイミングだが、購入した人たちの利用状況はどうなっているのだろうか。
Amazon Echoは端末に向かって「アレクサ、◯◯して」と呼びかけるだけで、下記のことなどができる。
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- ・ニュースや天気予報の読み上げ
- ・ミュージックライブラリやラジオの再生
- ・アラームやタイマーのセット
- ・外部カレンダーサービスを利用してのスケジュール管理
- ・自宅周辺の施設検索
- ・音声でのAmazonショッピング
- ・対応の電化製品を使った家電操作
実際、筆者は2017年の発売後にすぐ購入したユーザーのひとりだ。リビングやキッチンに置いておくだけで、声でいろいろなことができ、とても便利なアイテムといえるだろう。
そんなAmazon Echo、実は発売以降いろいろと機能が追加され、新しくできるようになったことがめちゃめちゃ増えているのだ。そこで、あらためて生活をどれだけ便利にしてくれるか、試してみることにした。
発売以降に追加された便利機能をまとめて紹介!
「Alexaスキル」が続々追加
「Alexaスキル」とはスマホでいうアプリのようなもので、Amazon Echoに導入することでさまざまな機能を増やせる。たとえば乗り換え案内や出前の注文、タクシーの配車などが可能になる。ほとんどのスキルが無料で利用でき、現在、日本版のスキルは1,300以上(2018年9月現在)がラインナップされている。
人気スキルを見てみるとニュースや天気情報がランクインしているが、じゃんけんができるスキルや、忘れ物防止タグの場所を呼び出すスキルなど、面白系や便利系までさまざま。全世界で配信されているスキルは50,000を超えているので(2018年9月現在)、今後、日本でもさらに増えていくはずだ。
今年6月には、Amazonが2018年上半期のAlexaスキル総合ランキングを発表している。集計期間は2017年11月13日~2018年4月30日。つまり、この期間中に人気の高かったスキルがわかるというわけだ。上位1位〜5位は以下のとおり。
なお、ほかに筆者が導入したのは「NHKニュース」「Yahoo!路線」「日付計算」などなど。癒やし系では、この夏はヒグラシ(セミ)の鳴き声が流れる「ヒグラシの声」というスキルがとても重宝した。
Amazon Echoの発売当初は、スキルを使いたい場合、パソコンのブラウザでAmazonのAlexaスキルストアか、Alexaのスマホアプリから気になるスキルをチェックし、スキルごとに「有効にする」をタップする必要があった。しかし現在では、音声で「アレクサ、○○○○を開いて」とスキルの呼び名で話しかけると起動することも可能になっている。
Kindle本の読み上げ
「アレクサ、本を読んで」と呼びかけるだけで、Kindleライブラリにあるなかで直近にダウンロードした本を読み上げてくれる機能。途中で終了しても、次回以降は続きから読み上げてくれるのもありがたい。
本を指定したいときは、「アレクサ、○○○○を読んで」と本のタイトルで呼びかけると読み上げてくれる。なかなか寝付けない夜に小難しい活字本を読んで眠気を待つのは定石だが、Alexaが朗読してくれるともっとスムーズに眠りに就けるのだ。もちろん、「アレクサ、1時間で切って」のようにタイマーをかけることも可能なので、寝落ちしても問題なし。
Amazon以外の音楽サービスに続々対応
Amazon Prime Musicや、Amazonで購入したMP3を再生できるだけでなく、社外の聴き放題サービスも徐々に利用できるようになっている。Alexaスキルとして「AWA」が対応しているほか、邦楽中心であればauの「うたパス」も対応している。
マルチミュージック機能が追加
マルチルームミュージック機能とは、家にある複数のAmazon Echo端末(機種は問わず)から一斉に同じ音楽を再生できるというもの。
寝室やリビング、洗面所などで複数台使っているツワモノなら、たとえば朝の身支度をしているときに、部屋を移動してもいちいち音楽再生の指示、中止をしなくてもよくなるというわけだ。
Alexaアプリでマルチルームミュージックグループを作成する方法は以下のとおり。
1. 下段のメニューからいちばん右にあるスマートホームデバイスアイコンをタップ。
2. 右上の「+」アイコンをタップ。
3.「マルチルームミュージックスピーカーを追加」をタップ。
4. グループ名を選択。このグループ名がAlexaに呼びかける際のワードになるので、標準名から選ぶか、自分で呼びやすい名前をつけるのがおすすめ。
5. 使用しているデバイスが表示されるので、グループ登録するスピーカーを選択して保存をタップ。
6. スピーカーグループとして設定したグループ名が表示されればOK。
上記の手順を完了すると、「アレクサ、○○○○○(グループ名)で○○○○(楽曲/アルバム/プレイリスト)をかけて」のように話しかけるだけで、選択した端末で音楽を再生できるようになる。
※マルチルームミュージックの利用時、Bluetoothによる接続は解除されます。
Alexaコール・メッセージで、通話が可能に
先日、導入されて話題を集めているのが、Amazon Echo端末やスマホアプリ同士で通話や音声メッセージが無料でできる「Alexaコール・メッセージ」機能。液晶ディスプレイを搭載した「Echo Spot」(とスマホ)ならビデオ通話も可能だ。
Alexaコール・メッセージを利用するには、Alexaアプリから下記の設定を行う。
1. 下段のメニューバーにある「メッセージアイコン」を選択。
2. 私は◯◯◯◯です、と氏名が表示されるので問題なければ選択。
3. Amazonが連絡先にアクセスすることを許可。次の画面で電話番号を入力すると、ショートメールが届くため、表示される確認コードを入力。
4. 呼びかけを有効にするを選択すると設定が完了。
誰かに電話をかけるには、スマホやタブレットの「連絡先」に登録されていて、Alexaコール・メッセージの登録をしている人という条件がある。条件をクリアしていれば連絡先に表示され、電話をかけることが可能。
実際に電話をかける際は、「アレクサ、電話をかけて」、あるいは「アレクサ、通話をはじめて」と呼びかけるだけ。すると、アレクサから「どのデバイス、または連絡先にかけますか?」と答えるので、連絡先の名前やデバイス名を伝えよう。
Alexa対応家電も少しずつ追加
Alexa対応の照明を購入すれば、「アレクサ、ただいま」のかけ声で点灯、「アレクサ、行ってきます」で消灯などの使い方も可能。ほかにも、声で家のドアの開閉ができるスマートロックや、ドアの開閉状態がわかるマルチセンサー、留守中の様子がわかるネットワークカメラ、お掃除ロボットの操作なども実現している。
▼「Amazon Echo」「Amazon Echo Dot」などで操作可能な家電(一部)
ホームIoTサービス「au HOME」とも連携
さらに、Alexaは490円/月から利用できるホームIoTサービス「au HOME」とも連携している。家庭内のさまざまなモノをインターネット化することで暮らしがより便利になる「au HOME」を、Alexaを通じて操作できる。現時点(2018年9月)では、下記の操作が可能だ。
▼「au HOME」が「Amazon Echo」などで連携している操作
- ・照明のオン・オフ
- ・エアコンのオン・オフ
- ・テレビのオン・オフ
※テレビのチャンネル変更など、今後のアプリアップデートにて機能追加予定。
意外と役立つ「今週のAlexa活用ガイド」
Amazon Echoユーザーに定期的に送られてくるメールマガジン「今週のAlexa活用ガイド」には、Alexaを使いこなすヒントが書かれていて、かなり役に立つ。メールでは、下記のような“Alexaができること”がわかりやすく紹介されている。
たとえば……
- ・ヤード・ポンドといった慣れない単位をメートルやグラムに変換
- ・世界44ヶ国語の言葉の意味を翻訳
- ・気になるスポーツの試合の開始時間や結果
などなど、これまでキーボードでテキスト入力してネット検索していたものが、Alexaに声をかけるだけで済ますことができるようになるのだ。
いつものメルマガか……と読まずに放置している人も多いかと思うが、たまに目を通すと、意外なAlexaの使い方が紹介されているので、定期的にチェックすることがおすすめ。
このように、発売当初から機能が大幅に増えているAmazon Echo。筆者自身、購入から約1年が経ち、実際に使っているなかで徐々に暮らしに浸透してきた実感がある。照明をはじめとする家電のコントロールはもちろん、出かける前の天気の確認や、帰宅してからのニュースのチェック、料理中にラジオを流しながらレシピや分量の確認、タイマーのセット、就寝前のKindle本の読み上げ……。あらためて振り返ってみると、生活に密着した存在になっていることに気づいた。
上記で紹介したように、新しいスキルが次々にリリースされ、対応家電も増えていることもあり、これからもますます便利になっていくはずだ。できることが日々増えていくのもAlexaの魅力のひとつ。購入を検討している人はもちろん、すでに持っているけれど「しばらく同じような指示しかしてないな〜」という人も、いろいろと試しながらAlexaと一緒に快適な暮らしを実現してほしい。
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文:高田純一