2016/09/23

LINEにしかできない、新しいテレビ 『LINE LIVE』とは?

「若者の」という枕ことばさえもいらなくなってきたのではないだろうか。今やコミュニケーション&コンテンツのプラットフォームとして盤石の支持を得ている、ご存じ「LINE」。

"動画元年"と呼ばれるほど多くの動画配信サービスがスタートした昨年から「LINE LIVE」を展開しており、たった1カ月で1,100万UUを突破。スマホで動画コンテンツを楽しむ、一大サービスとなりつつある。そんな「LINE LIVE」の魅力に迫るべく、さっそく専用アプリをダウンロードしてみた。

開始当初から多数の独自コンテンツを展開

LINEを利用していれば追加の手続きなどは不要で、簡単に番組を見ることができる。特徴は、堂珍嘉邦(CHEMISTRY)やflumpoolなどの人気アーティスト、りゅうちぇるやペコなど地上波でもお馴染みの人気モデル&タレント、アイドル級のルックスで話題を広げている女流棋士・竹俣紅など、多くの有名人が公式アカウントを持っており、生放送を行っていること。

「Ustream」や「ニコニコ生放送」でも見られる一般個人の配信も予定されているが、現状は"LIVE is Real"というコンセプトのもと、有名人がテレビでは見られない素顔で視聴者と交流するプレミアムなコンテンツが多いことがわかる。MCとゲストがランチを食べながら語り合う人気番組「さしめし」では、志村けんやタカアンドトシが出演したことでも話題になった。

使い慣れているLINEだからこそのメリット

機能の面を見てみると、コメントを投稿して配信者とコミュニケーションが取れるほか、お気に入りのタレントやアーティストのアカウント(チャンネル)をフォローしておくことで、「LINE」上で番組開始の通知が受けられるのが便利。

アーカイブ機能もあり、見逃した番組をあとから視聴することも可能だが、醍醐味は生放送番組を通じて、気になる有名人とリアルタイムの瞬間を共有できることだろう。LINEでつながっている友だちにも視聴中の番組を通知して、別の場所にいても同じ番組を「一緒に」楽しむことができる。かつての"お茶の間"をネット上で再現できるのは、ネットネイティブではない世代にはかえって新しい感覚だろう。

今後は芸能人以外の人気コンテンツホルダーも出現?

運営元が「LINE」という巨大サービスだけに、「LINE LIVE」も進化を続けるだろう。前出のとおり、8月には個人の配信も可能になり、今後はいわゆる「ユーチューバー」的な成功を収める配信者も出てきそう。

スマホとともにインフラ化しつつある「LINE」が展開する「LINE LIVE」は、ライブ番組を通じた、新たな情報共有プラットフォームになっていく可能性を秘めている。まずは、ネット上で番組表をチェックして、今から使い慣れておくべきかも。

文:中村拓海(blueprint)