2016/04/13
かっこよくて健康でいたいなら『ライフログ』
そもそも、ログってなんだっけ?
ログハウスのログは丸太のことだけれど、IT用語でログといえば、パソコンやサーバーでやり取りしたデータの記録ファイルのことを指す。ということは、ライフログとは「生活の記録ファイル」となり、つまり、あなたの日々の生活をまるっと記録したデータということになる。
広い意味でのライフログは、毎日の買い物記録や、交通系ICカードの利用履歴、ゴルフのスコア、ドライブレコーダーの映像などなど、生活を記録したデータはすべて当てはまるけれど、現在ではライフログといえば、ウエアラブル端末で記録する生活行動データの意味で使われることがほとんどだ。
街ゆく人が、手首に文字盤のない時計みたいなものをつけているのを見かけたら、それは十中八九、このライフログを記録する活動量計などのウエアラブル端末だ。加速度センサーや心拍センサーが組み込まれていて、身につけるだけでジョギングした距離や心拍数、睡眠時間などを測定・記録するのだ。データはスマートフォンやパソコンに送られて解析・保存され、いつでもその内容を見ることができる。
普段の生活の活動記録を"見える化"することで、それまであまり意識していなかったことにまで意識が向き、その結果、生活の質を向上していくことができるというのがライフログをとる目的といえるだろう。
話題の活動量計&アプリを一挙ご紹介!
ソニーのAndroidアプリ「Lifelog」を例に、ライフログの中身を具体的に説明しよう。このアプリはソニーが販売しているSmartBandと連携しているが、スマホ単体でも利用可能だ。1日の歩数や消費カロリー、歩いた時間、走った時間はもちろんのこと、自転車利用時間や乗り物移動時間からスマートフォンで撮影した写真の枚数やブラウザの閲覧時間まで、いわば生活のありとあらゆるログを保存できる。SmartBand2と連携させれば、心拍数やストレスレベル、睡眠時間のチェックもできるのだ。いずれにせよ、ライフログとは、このように1日のさまざまなアクティビティを記録して、健康管理に役立てるのが第一の目的。
現在は、活動量計もアプリも種類が豊富になったので、ライフログをこれから活用しようと思う人は、きっとどれが良いのか迷ってしまうだろう。そこで、目的別・形態別に代表的なライフログツールをご紹介しよう。
リストバンド型の世界的定番 JAWBONE(ジョウボーン)「UP 3」
リストバンド型の端末としては、2013年という比較的早い時期に登場した、ジョウボーンのUPシリーズ。最新型の「UP 3」は、活動量計としての基本機能のほかに、睡眠のトラッキングや心臓のモニタリングなどの高度な機能もなによりも女性も身につけやすいスタイリッシュなデザインが人気だ。
■JAWBONE(ジョウボーン)「UP 3」
腕時計型端末ならやっぱりこれでしょ Apple「Apple Watch」
どんな服装や場面で装着しても浮かない、ファッション性がピカイチのApple Watch。ライフログに対応するのが標準搭載の「アクティビティ」アプリ。日常の動きの消費カロリーを測る「ムーブ」、早歩き以上の運動を測る「エクササイズ」、1時間に1分以上立っていたかを測る「スタンド」機能を搭載。蚊取り線香のようなビジュアルで達成度がひと目でわかる。そのほか、多彩なライフログアプリと連携するのも大きな魅力だ。
■Apple「Apple Watch」
水の中でも使うなら完全防水のこれ Misfit「SHINE2」
活動量計の多くは日常生活を想定しているので、生活防水(ちょっと水に濡れるくらいまでならOK)仕様がほとんど。ところが「SHINE2」は50m防水でスイミング時にも装着可能。移動距離や消費カロリーの記録や睡眠トラッキングのほかに、スマホへの着信通知機能なども備える。最近ではスイムウエアブランドのSPEEDOともコラボがスタート。健康アスリートたちも絶賛の活動量計だ。
■Misfit「SHINE2」
大自然の中で使うなら カシオ「WSD-F10」
トレッキング愛好家やトレイルランナー待望の活動量計が、2016年にカシオが発売したスマートウォッチ。5気圧防水のほか、アメリカ国防総省のMIL規格に対応しているので、ちょっと落としたくらいでは壊れない堅牢性も備えている。もちろん、専用アプリと連携すれば、ライフログの保存も完璧。既存のデバイスでは物足りなかったアドベンチャーな人にオススメだ。
■カシオ「WSD-F10」
睡眠の質を改善したいのならこのアプリ Sleep Cycle(睡眠アプリ)
1週間の睡眠の質をパーセンテージ表示している画面
ご紹介したように、最近の活動量計はデザインがとても洗練されてきたおかげで、オシャレなアクセサリーとしても十分通用する。この春、心機一転、健康的な生活を目指すなら、あなたもウエアラブル端末をゲットして、ライフログどりに挑戦みてはいかがだろうか?
文:吉田 努