2015/09/10

新iPhoneに搭載でがぜん注目の『3D Touch』ってなに?

「3D Touch」ってそもそも何?

新iPhoneに搭載されたことで、熱い注目を浴びているのが「3D Touch」だ。これは、指の力の強さを感知するセンサーをタッチパッドやディスプレイに組み込み、タップやジェスチャーに加えて、指で押す力の強弱でも操作を可能にする感圧タッチ式の技術を用いたもの。つまり、普通にディスプレイをタップしたときと、力を入れて強くタップしたときでは、iPhoneの反応が異なる。ちなみに「長押し」とは違うので混同しないように。「長押し」は指がディスプレイに触れている時間の長さがポイントで、指の力の強さは関係ないのだ。

この機能は「Force Touch」として、アップル社のMacBookやApple Watchにすでに搭載されていたが、新iPhoneに搭載された「3D Touch」は、そのさらに進化したもの。「Force Touch」では「強い」と「弱い」の2種類を感知したが、「3D Touch」ではそれに加えて「とても強い」というレベルが加わった。アップルはこの3種類の指の力の強弱をタップ(弱い)、ピーク(強い/Peek)、ポップ(とっても強い/Pop)と呼び、それぞれ異なる操作ができるのだ。

どんなことができるの?

では、「3D Touch」によって、新iPhoneはどんなふうに変わったのだろうか。具体的な例をいくつか紹介しよう。

3D Touchでできること

■メッセージ
たとえば、Webサイトのリンクをピークすると、メッセージの画面から離れることなく、そのサイトをのぞいてみることができる。さらにその画面をポップすると、そのサイトがSafariで開かれる。住所の場合は、ピークするとメッセージの画面の中で、その住所の地図がクイックプレビューされる。それをポップすると、今度はマップで全体表示される。

■メール
受信ボックスでメールのタイトルをピークすると、メールの中身がプレビューできる(読了扱いにならない)。そのプレビューをポップすると、メール全体が表示される

■クイックアクション
ホーム画面でアイコンをピークすると現れるショートカット機能。たとえば、カメラのアイコンをピークすると、「セルフィーを撮る・ビデオ撮影・スローモーション撮影・写真を撮る」というメニューが出現。カメラを開くことなくアクションが素早く選べる。また、電話やメッセージでは、アイコンをピークすると、頻繁にやり取りする人の名前が表示されるので、素早く電話をかけたりメッセージを送ることができる。

以上のように、いろんなアプリで便利なショートカット機能が使えるのだ。

新iPhoneには、他にも「3D Touch」を使ったたくさんの便利機能が搭載されている。今後、サードパーティーがこの機能を生かしたどんな面白くて便利なアプリを作ってくれるのか、実に楽しみである。

「3D Touch」――まさに新次元の使い勝手をプレゼントしてくれるテクノロジーであり、スマホに感圧タッチ機能が必須となる時代がやって来るのは間違いないだろう。

文:高倉功次郎