2017/08/25
『タフネススマホ』競合2社がガチで3番勝負 美女が水中自撮りで防水性を検証
〜8月某日、とある平日の昼下がり〜
カチッ、カチカチッ・・・・・・
仏頂面でPCをいじる男性は、KDDI社員の西田である。お昼ごはんをサクッと済ませた彼は、日課である「ライバルの調査」をしようとインターネット上に溢れる情報を片っ端からチェックしていた。
KDDI西田「ん? これは、もしかして・・・・・・」
有益な情報をゲットできずに終わることもあるネットサーフィンだが、この日はなんだか様子が違う。ただでさえ仏頂面の西田が、さらに険しくPCを見つめているのだから。
KDDI西田「もしや、TORQUE®️(トルク)の危機・・・・・・!?」
西田が真剣なまなざしで見つめる画面上には、オンキヨー&パイオニアマーケティング社(以下、オンキヨー)から発売された、タフネススマートフォン 「CAT®️ S40」が映し出されていた。
この「CAT®️ S40」は、米国の大手建設機械メーカー「キャタピラー」ブランドのものであり、建設現場や農作業に向く耐衝撃・防水・防塵性能をうたっている“タフネススマホ”である。
さて、なぜ西田はこんなに狼狽しているのか。それはKDDIから「TORQUE®️ G03」という、 “タフネススマホ”の新作が発売されたばかりだからである。
KDDI西田「『CAT® S40』は、建設現場や農作業に向く耐衝撃・防水・防塵性能を持っているだと・・・・・・? ウチのTORQUE®とコンセプトがだだカブりじゃないか・・・・・・!」
・
・
・
そうなれば、これである。
果たし状だ。
(西田は昔お世話になった上司から、「競合他社に勝負を挑むときは『果たし状』を送るべき」だと言われていたのだった。勤続20年、ついにこの時がやってきた)
KDDI西田「うん、思ったよりもうまく字が書けたぞ」
FAXで送った果たし状。この時代に、こんな方法で、しかも果たし状を送るなんて正気の沙汰ではない。こんな馬鹿げた話にあのオンキヨーが乗ってくるわけが・・・・・・。
来た。即答だ。FAXのことには一切触れず、SMSで返信してきた。
しかも西田はもう返信しようとしている。
KDDI西田「うーん。先方はとりあえず会って話しましょう、という感じか。よし、会いに行ってみるか」
コワモテ担当者に挑むは「タフネス対決三番勝負」!
KDDI西田「ここが本社か。なかなかイケてるな」
果たし状を送ってから数日後、西田はオンキヨーオフィスを尋ねた。
KDDI西田「いざ!」
オンキヨー担当者「西田さまですね。お待ちしておりました」
KDDI西田「お、お世話になっております。KDDIの西田と申します。本日は、えっと、果たし状の件で伺いました」
オンキヨー 家倉さん「はい。私がマーケティングを担当しております、家倉と申します。先日は果たし状、ありがとうございました。どうぞあちらの部屋に。」
KDDI 西田「(うわわ。結構コワモテだなぁ・・・・・・。街で会ったら絶対に目を合わせないようにするタイプの人だ)」
KDDI 西田「ということで早速なんですけど、ウチの「TORQUE®️ G03」と御社の「CAT®️ S40」ってめっちゃ似てますよね? コンセプトがまるっきり一緒だと思うんですよ。なので、勝負をしてどちらが真の「タフネススマホ」なのかハッキリさせませんか。どうですか。やりませんか。やりましょうよ。 」
目の前の敵から放たれる只者ではないオーラに圧倒され、要点だけを早口で伝えた西田。それに対し、家倉氏はどう出るのか。
オンキヨー 家倉さん「いいですよ。やりましょう。」
KDDI 西田「あ、ありがとうございまみた。」
また即答だ。いい音をだすと定評のあるオンキヨーさんだが、いい答えをだす会社でもあった。ただ、家倉氏の凄みに負けて、思わず噛んでしまった西田。のっけから不安である。
こうして、「真のタフネススマホ」を決するための戦いが今、幕を開けた・・・・・・!
KDDI 西田「今回の戦いは、三番勝負で決めます。先に二勝したほうが、真のタフネススマホです!」
オンキヨー 家倉さん「わかりました。」
KDDI 西田「(家倉さん、やっぱりちょっと怖いな・・・・・・)」
第一回戦「タフネスさの象徴といえば筋肉!? マッチョマッチ対決」
さて、「タフネス」という言葉には“肉体的な丈夫さ”という意味がある。ゆえにタフネススマホを名乗る以上、“マッチョにマッチ”してこそ、ふさわしい存在となり得るのだ。
ということで第一回戦は、「より筋肉とマッチするスマホはどちらか?」。
2人は、都内にある某スポーツジムに向かった。
“鍛え上げられた自らの肉体”を舐めるように見ながらトレーニングをする彼は、フリー素材モデルの大川竜弥氏である。「身体は僕の商売道具ですから」と語る大川氏は、足繁くスポーツジムに通っているという。
フリー素材モデル 大川さん「よろしくお願いします。」
KDDI 西田「本日はよろしくお願いします! では早速・・・・・・。」
フリー素材モデル 大川さん「ん・・・・・・? これは?」
KDDI 西田「この2台のスマホを使って、いつも通り筋トレをしてみてもらえますか。どちらが筋肉とマッチしているか、決着をつけたいんです。どうぞよろしくお願いします。」
フリー素材モデル 大川さん「わかりました。すぐに取り掛かります。」
フリー素材モデル 大川さん「では「TORQUE®️ G03」はこんな感じで・・・・・・。」
KDDI 西田「おお、腹筋だけでなく前腕筋群とも見事にマッチしているぞ。」
フリー素材モデル 大川さん「「CAT®️ S40」は、これでどうでしょう。」
オンキヨー 家倉さん「うんうん、僧帽筋とのマッチ具合が最高によさそうですね。」
KDDI 西田「大川さん、ありがとうございます。どちらも筋肉といい感じにマッチしていますね。もとからそこに存在していたかのような、言うなれば大川さんの体の一部のようだ!
・・・・・・では、本日は以上になります! ありがとうございました!」
フリー素材モデル 大川さん「え、僕これで終わりですか?」
KDDI 西田「はい、お疲れさまでした!」
フリー素材モデル 大川さん「ええ・・・・・・。」
オンキヨー 家倉さん「お疲れさまでした。」
落胆する大川氏を残し、次にやってきたのは、水道橋にある「筋肉食堂」。
ここは、高タンパク・低糖質・低脂肪・低カロリーの食事を中心に提供しているお店ということもあり、マッチョのみならず、健康的な食事を心がけたい人にとっては楽園のような場所。
マッチョを日々目にしている店員さんやお客さんに、さきほど撮影した2枚の写真のうち好きなほうにシールを貼ってもらい、どちらがよりマッチョ映えするスマホなのかを判定してもらおうというわけだ。
さて、筋肉に対する意識が一般の人よりも高いと思われるみなさんは、果たしてどちらを選ぶのか?
さっそく店長に先ほど撮影した2枚の写真を見てもらう。
筋肉食堂 店長さん「うーん・・・・・・正直、優劣つけづらいところではありますが・・・・・・」
筋肉食堂 店長さん「こっちですかね。」
KDDI 西田「よっしゃ!」
オンキヨー 家倉さん「まじか。」
筋肉食堂 店長さん「いや〜、きれいな腹筋ですね。筋肉が喜んでいるようにも見えます。」
KDDI 西田「そうですよね! さすが店長、お目が高い!! この調子でどんどん聞いていきましょう!」
そのあとは、お店のスタッフさんや、
お店を訪れていたお客さんに協力していただき、
その結果は・・・・・・
KDDIの28票に対し、オンキヨー25票と、僅差ではあるもののKDDIの「TORQUE® G03」が勝利!
担当者同士の顔合わせではオンキヨー家倉氏の迫力に圧倒され、不安なスタートとなったKDDI西田であったが、まずは大事な初戦で勝利をおさめた。
KDDI 西田「初戦を取ったのはデカイ!!! 筋肉の神様ありがとうございます!」
オンキヨー 家倉さん「写真のセレクトをミスったか? 僧帽筋はマニアックだったかもしれないな・・・・・・」
そして続いての対決は・・・・・・!
第二回戦「タフネススマホは水にも強い! 水中自撮り対決」
二回戦の勝負の場は・・・・・・
プールである。
タフネススマホの特徴のひとつに「防水性」がある。時代はプールで自撮り、水中で盛れてナンボである。
そこで第二回戦は、どちらのスマホの水中自撮り写真でより多くの「いいね!」をもらえるかの勝負だ。
協力してもらったのは、この方。
水中ニーソのメインモデルを務める真縞しまりすちゃんだ。
どちらのスマホで撮った写真のほうがいいか、しまりすちゃんのフォロワーに投票してもらい、勝敗を決める。
しまりすちゃん「こんにちは。今日はよろしくお願いします!」
KDDI 西田・オンキヨー 家倉さん「よろしくお願いします!」
しまりすちゃん「えっと、この2台のスマホを使って、水中で撮影したらいいんですね。」
しまりすちゃん「って、あ! 手が滑っちゃった!!」
KDDI 西田・オンキヨー 家倉さん「あああああ!!!!!!」
しまりすちゃん「でも、2つとも動作にはまったく問題がないようです。さすがですね!」
ここは国際的な防水規格に準拠した両スマホ、水に落としてもへっちゃらである。
KDDI 西田・オンキヨー 家倉さん「ありがとうございます!!!!!」
しまりすちゃん「では、さっそく水中撮影はじめますね。いってきまーす!」
カシャ! カシャ!
こっちでも、カシャ! カシャ!
しまりすちゃん「普段、水中ニーソの撮影はカメラマンさんが撮ってくれるので、水中でスマホの自撮りをするのは初めてでしたけど・・・・・・バッチリだと思います!」
しまりすちゃんは水中でニーハイソックスを履いて撮影をする「水中ニーソ」のモデルをしているため、このようなムチャなオーダーにも難なくこたえてくれるのだ。
KDDI 西田「自分なんて、地上でも自撮りしたことないのに。」
オンキヨー 家倉さん「水の中でも自撮りできるなんて、すごいですね・・・・・・。」
どちらも最高にキュートだが、果たしてフォロワーたちの反応はいかに!?
いざ、勝負!!!
24時間のアンケート実施の結果、1,500票を超える投票が集まり、勝利したのは「CAT®️ S40」!
オンキヨー 家倉さん「良かったです。まずは一勝。この調子で次の試合も勝てるようにしていきたいと思います。ありがとうございました。」
KDDI 西田「・・・・・・高卒ルーキーピッチャーが初勝利した時のヒーローインタビューみたいですね。」
これで勝負は一対一のドロー状態に。
勝敗の行方は最終対決に持ち越されることになった。
第三回戦「自然のなかでもタフネスさを発揮するのはどっち? カブトムシ対決」
水中自撮り対決から数日後、KDDI西田とオンキヨー家倉さんは都内某所にある雑木林に来ていた。
KDDI 西田「最後の戦いになりましたね。今のところはドローなので、最終決戦はカブトムシを捕まえます。どちらのスマホの光に寄ってくるか、勝負です! 」
オンキヨー 家倉さん「えっと・・・・・・。なんでまたカブトムシなんでしょうか?」
KDDI 西田「カブトムシといえば、虫の王様。ムシのキングです。そんなカブトムシに選ばれるスマホは、真のタフネススマホを名乗っていいのではないでしょうか。」
オンキヨー 家倉さん「はあ・・・・・・。」
両者の運命を決める最終決戦は、「タフネススマホの光を使ってカブトムシを集める」こと。
果たしてキングofムシことカブトムシに選ばれるのはどちらのスマホか・・・・・・!?
カブトムシが好みそうな手頃な木を見つけて・・・・・・
オンキヨー 家倉さん「早速、仕掛けてみました。でも、こんなのでカブトムシが寄ってくるんですかねぇ・・・・・・。ってあれ? 西田さん・・・・・・?」
(ガサガサ・・・・・・ゴソゴソ・・・・・・)
オンキヨー 家倉さん「西田さん、それって?」
KDDI 西田「あ、はい? カブトムシをおびき寄せるにはこれくらい必要かな、って。」
オンキヨー 家倉さん「それさすがにズルくないですか???」
KDDI 西田「1台じゃなきゃダメだなんてルールありましたっけ?」
そう。どうしてもこの勝負に勝ちたい(勝たないと社内的に示しがつかない)西田は、強硬手段に打って出たのだ。スマホ6台に白布とスマホスタンド。圧倒的な数的優位! 「CAT®️ S40」の6倍の光源で、カブトムシがとまりやすい白布を照らし出す! 完璧な準備である。
なお、あくまでも勝敗は「タフネススマホの光を使ってカブトムシを集めること」によって決まる。
〜2時間後〜
KDDI 西田「さてさて、どれくらい集まってるかな〜〜〜」
オンキヨー 家倉さん「・・・・・・。」
KDDI 西田「ああ!!!」
KDDI 西田「なにかいる、と思ったらカナブンでした。お前はお呼びじゃないんだよ〜・・・・・・。」
オンキヨー 家倉さん「当たり前ですよ。スマホの光だけでたくさんカブトムシが集まってきたら、世の小学生はみんなそうしてます。」
KDDI 西田「こんなこともあるかと、奥の手を用意してきました。」
オンキヨー 家倉さん「奥の手?」
KDDI 西田「バナナトラップです。バナナに焼酎と砂糖を混ぜ、さらにドライイーストを入れて発酵させた、カブトムシの大好物を持ってきたんです。」
オンキヨー 家倉さん「(もはや悪びれる様子もないな・・・・・・)」
KDDI 西田「あ、そういえば家倉さん、今日って何日か知ってますか?」
オンキヨー 家倉さん「日付が変わって13日になりましたね。」
KDDI 西田「はい! おめでとうございます!! 「毎月3・13・23日は三太郎の日」ということで、家倉さんにはこちらをプレゼントしましょう。特別ですよ!」
三太郎の日とは、auユーザーが得をする、月に3回ある特別な日のことである。ちなみに8⽉はドーナツがもらえた。
オンキヨー 家倉さん「はぁ、ありがとうございます。」
KDDI 西田「じゃあ、これであと数時間待ってみましょうか。」
オンキヨー 家倉さん「そうですね。」
〜さらに2時間後〜
KDDI 西田「ちょっと、ちょっと。カブトムシどころか、カナブンもかかっていないじゃないですか! せっかく朝から仕込んできたのに・・・・・・。」
オンキヨー 家倉さん「西田さん、ちょっと! こっち! 僕の木、見てくださいよ!」
KDDI 西田「え?」
オンキヨー 家倉さん「見てください! いましたよカブトムシ! メスですけど! ほんとにいる!!」
KDDI 西田「ほんとだ! え? まじですか? えー!!!!!!
こんなに準備したのに負けるなんて・・・・・・!」
なんと、KDDI西田は盛大にズルをしたにも関わらず、ほんの情けのつもりで渡したカブトムシゼリーによって、勝利を奪われてしまったのだ。
なんともダサい結果に終わってしまった、KDDI西田は落胆。一方のオンキヨー家倉さんは、少年のような笑顔を見せたのだった。
・・・・・・ということで、
【マッチョマッチ対決】◯KDDI―✕オンキヨー
【水中自撮り対決】 ✕KDDI―◯オンキヨー
【カブトムシ対決】 ✕KDDI―◯オンキヨー
今回のタフネススマホ対決は、オンキヨーの「CAT®️ S40」が勝利しました!!
オンキヨー 家倉さん「うわ。まじですか! あっさり勝っちゃってすみません!」
KDDI 西田「絶対に勝てると思ってたのに・・・・・・!」
〜それから数日後〜
再びオンキヨー社に呼び出されたKDDI西田。
KDDI 西田「今日はなんでしょうか。結局、真のタフネススマホはオンキヨーさんってことになったじゃないですか。まだなにか用でも? それとももしかして、もう一度勝負したいんですか?」
オンキヨー 家倉さん「いやいや、違いますよ。今日は西田さんに罰ゲームをしてもらおうと思って。はい、コレ。」
KDDI 西田「え?」
オンキヨー 家倉さん「これを着て、「CAT®️ S40」のチラシを配ってください。本当は1日中配ってもらいたいところですが、カブトムシを捕まえられたことが純粋にうれしかったので、特別に3時間で許してあげます。」
KDDI 西田「(家倉さん、最初は怖い人だと思ってたけど、けっこう優しい・・・・・・)」
ということで、本勝負はこの罰ゲームをもって決着となった。
勝手に勝負を挑んだうえにズルをしても負け、結果としてオンキヨー社の制服を着てチラシを配るという罰ゲームを受けることになったKDDI社員。この記事が西田の上司の目に触れないことを祈ろう。
今回の勝負、いかがだっただろうか。メーカーの垣根を超えた戦い、たくさんの見どころがあったと思うが、勝負の世界でズルはいけないということが証明されたようにも思う。
ライバルとはいえ、同じタフネススマホの担当者という同士でもある両者。タフネスさを求めるたくさんの人に愛される商品を、これからも世に送り出していくことだろう。
おしまい
文・写真:長橋 諒
編集:木村衣里(プレスラボ)
取材協力:筋肉食堂/NAスポーツクラブA−1笹塚店
※捕まえたカブトムシは、その場で自然に帰しました。
※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。