2016/11/02
auとドコモが「クマ」をめぐってまさかのガチ対決! 人気者はコミクマ? ここくま?
au社員のキクチは、ある悩みを抱えていた。
彼女が企画担当をした、クマのぬいぐるみ型デバイス「コミクマ」に危機が訪れていたからだ。
コミクマとは、コミュニケーションの未来を創造することを目的とするau未来研究所が開発した、「ぬいぐるみ型コミュニケーションツール」のコンセプトモデルだ。コミクマの体を撫でたり、抱きしめたりすることで、その行為がもう一体のコミクマの襟元にある小さなモニターに「スタンプ」として表示される。
親と子、おじいちゃんと孫など、普段、離れた場所で暮らす家族が、いつでも相手の存在を感じていられるように・・・・・・。コミクマは、キクチがそんな熱い想いを込めて開発に携わった。
いくつもの苦難を乗り越え、無事にリリースすることができたキクチはホッとしていた。
ところがある朝、いつものように「コミクマ かわいい」でググっていたキクチは驚愕の事実を知ってしまったのである。
auキクチ「な・・・・・・なんじゃこりゃあああーーーー!」
なんとドコモが、おもちゃメーカーのイワヤと組んでクマ型ぬいぐるみデバイス「ここくま」を開発したのだ(※発売はイワヤ株式会社から)。しかもauのコミクマ発表の翌日に! 同じ会場で!
大至急、詳細をググるキクチ。「ふむふむ、"ここくまは離れて暮らす家族と連絡が取れるコミュニケーションロボットです"って、コンセプトまで一緒かーい!」
のちに判明したのだが、両社は事前に情報を得ていたわけではない。完全に偶然の一致。なんという神様のいたずらか・・・・・・。
キクチは思った。
「たしかに両社のコンセプトは似てしまったけど、auのコミクマは、決してドコモさんのここくまに負けるはずがない! なんといってもオレンジ色のauカラーがめっちゃ可愛いし、愛くるしくてたまらないんだから!」
思い立ったが吉日。キクチは無謀にもドコモに「どっちのクマが人気あるか、勝負しましょうや!」と、果たし状を送ることにしたのだ! FAXで!
これは双方の偉い大人たちの承認を得なければいけない無謀な挑戦だ。しかも相手はあのドコモさん。
こんな馬鹿げた話に乗ってくるわけが・・・・・・。
速攻でOKきた! しかも丁寧に封書で!
auキクチ「きちんと封書で返してくるあたり、さすがはドコモさん! しかもこの勝負を受けるところに余裕さえ感じる・・・・・・。この勝負、負けられない!」
こうして、なんの意地の張り合いかよくわからない「クマくま対決」がはじまったのであった。
どっちが人気者だ!? クマくま三番勝負!!!!
日本を代表する通信会社同士の、おそらく史上初となる「直接対決」である。その勝負は公正かつ厳粛なルールの下で行わなければならない。
数日後、キクチは愛するコミクマを小脇に抱えてドコモに乗り込んだ。
双方の担当者は、両クマちゃんの「セコンド」として勝負の行方を見守る。auはキクチ。そしてドコモは開発者である横澤さんだ。
auキクチ「親バカと言われるかもしれませんが、コミクマちゃんは世界一かわいいクマだと思っています! ドコモさんには負けません!」
ドコモ横澤さん「auさんには申し訳ないですが、うちのここくまちゃんが負けるなんてありえませんね。ちなみに僕は羊よりも熊派です」
ふたりとも立派なオトナなので汚い言葉は控えつつも、ライバルのクマに対する闘志は隠しきれていない。
ルールは決まった。さまざまな世代、職業の方にコミクマとここくまを見せ、どちらが好きかを検証していく。三番勝負のため、先に二勝したほうが勝ちだ。負けた方は屈辱の罰ゲームを受けることになる・・・・・・!
第一回戦「ご高齢者のハートを掴みとれ! 巣鴨でクマくま対決!」
最初の勝負の舞台となるのは"おばあちゃんの原宿"巣鴨。
「遠く離れた両親(おじい&おばあ)と孫をつなぐ」が両社クマちゃんのコンセプトだ。そもそもご高齢者のみなさんに気に入ってもらえなければ意味がない。この勝負、どちらも負けられない。
判定はシンプルだ。2台のベビーカーにクマちゃんを乗せ、道行くナイスシニアの方々に好きなほうのクマちゃんにシールを貼ってもらう。
セコンドである両担当者は、別室で見守ることに。どっちのクマちゃんが人気か、いざスタート!
「あたしはこっちかしら」
「この子かわいいわね〜」
「へえ〜、ドコモとauのクマちゃんねえ」
「でも・・・・・・」
「あたし、しゃべるクマよりしゃべる犬が好きなのよねえ」
その後も続々とシールが貼られていく。
どちらも「かわいい」と抱きかかえる人まで出たが、
その勝敗やいかに・・・・・・。
結果を見るとご高齢者たちのハートを掴んだのは、ドコモのここくま!
auキクチ「うそぉ~! お年寄りにも人気だと思ったのに~!」
ドコモ横澤さん「まあ、こんなものでしょうね」
ドコモのここくまが一歩リード。auのコミクマ、大事な初戦を落としてしまった。
次の対決は・・・・・・。
第二回戦「園児のハートを掴みとれ! 保育園でクマくま対決!」
続いての舞台となるのは、都内にある某保育園。
やはりクマちゃんが好きなのは子どもたち。auとドコモにとっては将来、大事なお客様になりうる。
第二回戦もルールは簡単。2体のクマちゃんを並べて、好きな方に集まってもらうというもの。勝敗はチビッコの数で決まる!
勝敗は一瞬で決まる。保育園をただならぬ緊張感が支配している・・・・・・。
別室でその様子を見守るセコンド。手汗ビッチョリンコだ。
カバーを外して・・・・・・
いざ、スタート!
「わーーーーーーーーーー!!!」
「こっち~~~~~~!!!!!!!!」
auキクチは我が目を疑った。・・・・・・またもやドコモが人気なのか!?
・・・・・・そのときである。auキクチが行動に出た!
auキクチ「例のアレをアレしてください」
奥の手である。
auとしては、もう後がないひっ迫した事態。チビッコから絶大な人気を誇るあのキャラにあやかろうという「ニコイチ作戦」だ。この際、なりふりなど構っていられないのだ。
すると・・・・・・
「じゃあこっち~~~~~!!!!!!」
ドコモ横澤さん「あっ!!! あれ某超人気ゲームのアレじゃないですか!!! ズルいでしょ!」
auキクチ「はい? ・・・・・・それにしても子どもってほんと素直ですねぇ」
こうしてキクチの秘策が功を奏し、この勝負は見事auのコミクマが勝利を収めた! 炎上待ったなしのギリギリなやり口ではあるが、ルールでは「助っ人NG」とは決めていない。勝負の世界は結果がすべてなのだ。
auキクチ「わーい! これで引き分けですね!」
ドコモ横澤さん「あれはいけません。あのやり方は汚いです」
キクチ「なんのことでしょうか? 結果は結果ですからね。あたらしい自由。au」
ドコモ横澤さん「・・・・・・わかりました」
ドコモ横澤さん「では、そろそろ反撃してもいいですか?」
・・・・・・いよいよ最終決戦の火ぶたが切って落とされる!
第三回戦「飼育員のハートを掴みとれ! 動物園でクマくま対決!」
決勝の舞台となるのは、埼玉が誇る動物の楽園・東武動物公園。
最終決戦は、どちらのクマちゃんが動物界最強のクマなのか、そしてボスとしての素質があるのはどちらなのかを、その道のプロに評価してもらう、というもの。クマちゃんを評価してもらうのなら、やはり毎日ガチなクマをお世話している飼育担当に聞くのがいちばんである。
ドコモ横澤さん「あれ? リスの飼育担当には聞かなくていいんですか?」
auキクチ「・・・・・・」
今回auとドコモの運命を決めるのは、クマの飼育担当・板倉さん。長年にわたりクマの飼育係を担当しており、2016年に新設されたクマの鑑賞エリア「ヒグマの森」のデザインまでこなしてしまった、大のクマフリークである。クマのことは大体なんでも知っている。
どっちのクマちゃんが選ばれるのか、いざスタート!
板倉さん「うーん・・・・・・そうですねえ・・・・・・」
長い時間悩む板倉さん。
板倉さん「ドコモのここくまちゃんは、なかなかの風格を感じます。後輩クマたちからも慕われそうな顔立ちをしていますね」
板倉さん「auのコミクマちゃんは、実際の熊とはイメージが違いますが、おしゃれな感じがしますね。新世代のリーダーにぴったりじゃないでしょうか」
長い時間悩んだ末、板倉さんが選んだクマちゃんは・・・・・・。
ドコモのここくま!
板倉さん「auのコミクマちゃんも非常にリーダー向きな顔をしていますが、ドコモのここくまちゃんの方が、リーダーとしてのどっしりとした風格、そして優しさも感じます。とはいえ、どちらもクマの檻に入れたらズタズタにされてしまうので気をつけましょう」
・・・・・・ということで、
【シニア対決】✕au | ― | ◯ドコモ |
【保育園対決】◯au | ― | ✕ドコモ |
【クマ飼育員】✕au | ― | ◯ドコモ |
今回のクマクマ三番勝負は、
ドコモここくまの勝利!
ドコモ横澤さん「よっしゃー!!!!」
auキクチ「うそーーーーー!??」
勝敗は決した。1対2の大接戦ではあったが、勝利の女神はドコモのここくまに微笑んだのだ。
同時にこの瞬間、auキクチが罰ゲームを受けることが決定した・・・・・・!
敗者の罰ゲームは、勝者であるドコモ横澤さんに決めていただくことに。
ドコモ横澤さん「そうですねえ、罰ゲームの内容は・・・・・・『ドコモのここくまとのラブラブ写真を、キクチさんの上司に送る』でどうでしょう?」
auキクチ「いやいやいや! ダメです! それは超怒られます!!!」
しかしこの勝負、元はといえばauキクチの果たし状から始まった話である。もうズルはできない。コミクマ担当にとっては屈辱的な写真を、超怖い上司に送ることに。
パシャリ。
勝負のあとはノーサイドである。激闘の三番勝負を終えて、双方の感想をコメントしてもらった。
auキクチ「実際にさまざまな方のご意見を聞けて、とても参考になりました。今後に生かしていきたいです。また、ドコモさんにはこんな企画に協力していただけて本当にありがたかったです」
ドコモ横澤さん「緊張しましたが、なんとか勝てたのでよかったです。でもauさんのコミクマちゃんもとてもかわいくて、ここくまのお友だちとしてこれからも仲良くしてもらいたいですね」
ライバルなれど、同じ"クマのぬいぐるみ型デバイス"の担当者。いろんな世代の人に愛される商品をこれからも世に送り出していってもらいたいものだ。
というわけで・・・・・・
おしまい
※ドコモのここくまの発売日については現在未定です。なお、初回販売分については予約分で完売しております。詳細はコチラから
文:サカイエヒタ+カツセマサヒコ
カメラマン:関口佳代
取材協力:クレヨンの森保育園/巣鴨地蔵通り商店街/東武動物公園
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