2017/06/06

【世界のドローン66】これからの魚釣りはドローンで? 水中ドローン『PowerRay』

中国のドローンメーカーPowerVision社が開発した水中ドローン「PowerRay」が、ついに日本でも購入可能になった。

PowerRayは水中専用ドローンだ。遠隔操作が可能な機体を水中に泳がせて、ソナーユニットによる魚群探知機能で魚を探し出し、前方に垂れ下がっている釣り針をつけたLED照明を使って魚群を誘導。釣り針や釣り餌を投下して魚を釣るという、まさに"魚釣りのためのドローン"といえる。空を飛ぶタイプの一般的なドローンと同様に、水中で動画や静止画の撮影を行うこともできる。

PowerRayのいちばんのポイントは、スマートフォン搭載タイプの専用VRゴーグルと最大3台まで連携することができ、複数人で360°の水中の映像をリアルタイムに確認しながら魚釣りを楽しめるところ。通常の魚釣りでは水面から魚の動きを読まなければならないが、PowerRayは水中で魚の動きを目で確認しながら追うことができる。魚が釣れたら、あとは引き上げるだけだ。

VRゴーグルで水中の様子を見る機能は、魚釣り以外の利用価値も高いと言える。水中から送られてくる4K画質の美しい映像を楽しむだけでも新たなアクティビティになるが、たとえばダイバーを見守るための安全対策などにも役立つ。また、人が潜ることができない環境下での海中調査や研究に活躍しそうだ。

※画像はウィザード版/21万8,000円

同製品の予約開始は5月16日から開始されており、6月末から出荷予定とのこと。価格は税別16万8,000円からで、ホームページにて予約購入可能。

水上から釣り糸を垂らして釣りを行うドローンや、水中探索を行うだけのドローンはこれまでもあったが、VR連動で魚群探知や釣り餌の投下にいたるまでの釣り機能に特化したドローンは世界初。開発・販売を行うPowerVision社も、魚釣り大国である日本市場へ参入に大きな可能性を感じている。水中ドローン「PowerRay」が、世界の魚釣りの常識を変える日が来るかもしれない。

スペック

PowerRay

サイズ:465×270×126mm
重量:〜3.8kg
最大操縦深度:30m
環境温度:-10度〜50度
最大速度:前進/3〜4ノット 上昇/〜0.78ノット 下降/〜0.58ノット
可動時間:高速/1時間 中速/2時間 低速/4時間

文:安東 渉(EditReal)