2016/12/13

ドローンカメラマンによる超絶景映像、手に入ります 国際的マーケットプレイス『Skytango』がオープン

写真提供:Skytango

高精細な映像を撮影できるドローンの登場で、世界各地で撮影された空撮映像が人気を集め、DJIのDronestagramのような専用サイトが登場したり、写真集が発売されたりしている。そうしたドローン作品の人気に合わせて、ドローンで撮影した作品を売買し、仕事の依頼もできる国際マーケットプレイス「Skytango」が登場した。

運営は、スティーブン・フリン(Steven Flynn)氏とスーザン・タルボット(Susan Talbot)氏などの9つのエミー賞受賞経験を持つクリエイターらが行い、英BBCがサポートすることが決まっている。2014年からドローンを使って映画作品向けに高度な空撮技術を提供し、世界から仕事を依頼されるようになったが、同じようなチャンスを多くのドローンパイロットに広げようと考え、「Skytango」を立ち上げた。

写真提供:Skytango

誰でも無料で会員登録でき、それらの作品を参考にバイヤーと直接コンタクトしてデータを販売したり、仕事の依頼をすることができる。動画投稿サイトでいま問題になっている、コンテンツの乗っ取りなどにも対処できるようシステムが構築されており、ダウンロードやその他の支払いなどはサイトで一括して行える。また、音楽サービスのAudio NetworkとUAV Protectとの提携により、10万件以上の音楽を5%のカード手数料とダウンロード費用で利用できるようにしている。

無料会員はデータを100GBまでアップロードでき、販売や依頼を受注した場合に30%の手数料が派生する。年間290ドルの有料サービスは500GBまでデータをアップロードでき、各手数料は10%になるほか、ドローンとUAVを対象とする専門の保険に10%引きで加入でき、ドローン本体を割安で購入できる。

写真提供:Skytango
写真提供:Skytango
写真提供:Skytango

映像の買い取りや仕事を依頼する側は、購入側にも15%の手数料が別途派生するが、価格はパイロットと直接交渉できるので、手頃な価格で手に入れられる可能性もある。仕事を依頼したい場合は、パイロットの作品や経歴、過去の実績、活動エリアをチェックして、最高4人のパイロットに同時に依頼することができる。急ぎの仕事や遠い場所での空撮が必要な場合に便利だ。

ドローンの映像を買い取るサービスは日本ではまだ少なく、相場も見えていない。その点、Skytangoは世界に向けて直接売り込みができるうえに、ドローン映像のライブラリーとしても価値を高めるなど、独自のソリューションを次々に打ち出しており、放送や映画業界からも注目され始めている。ドローンを飛ばすだけで飽き足らなくなったら、一獲千金のチャンスを狙って、ドローンパイロットとして世界デビューを目指してみるのもいいかもしれない。

文:野々下裕子