2016/11/08

方向音痴もこれで解決! コンパクトでかわいいパーソナルナビゲーションがヒット中

クルマの運転でも、カーナビではなくスマホを使う人が増えるほど、便利なアプリやサービスが登場しているが、スマホと連動させてスクーターや自転車に取り付けて使う専用のパーソナルナビゲーションが次々と登場し、人気を集めている。ポイントは「歩きスマホ」や「ながらスマホ」にならないように工夫されている点だ。

地図を読むのが苦手な人におすすめの「BeeLine」

自転車用ナビの「BeeLine」は、クラウドファンディングのIndiegogoでキャンペーンが始まるやいなや、世界中から支援が集まった人気アイテム。シンプルなモノクロ画面は見やすく、表示も矢印と目的地までの距離だけというシンプルさで、使用中にディスプレーを見入る必要がない。また、地図を読むのが苦手な人も直感的に使えるのもうれしい。取り付けは簡単で、シリコンのカバーをくるりとハンドルに巻き付けるだけで、見やすい位置にしっかりと固定できる。

BeeLineはイギリスのスタートアップが開発しているが、ヨーロッパは日本と同じく複雑で細い道が多いせいか、パーソナルナビゲーションのニーズは高いようで、クラウドファンディングでも同様の商品をよく見かける。それでもBeeLineが人気の理由は、ディスプレイの表示デザインが見やすく、電子ペーパーでバッテリーの寿命が長いところなどにありそうだ。今後もユーザーの意見を取り入れながら、機能をアップグレードしていく予定だという。

写真提供:BeeLine
写真提供:BeeLine

耐震、防水、防じん仕様。充実機能の「TomTom VIO」

もっと本格的なナビが使いたいというユーザー向けの商品も登場している。大手ナビゲーションメーカーTomTomがヨーロッパ市場向けに発表した「TomTom VIO」は、コンパクトのような形をしたアイテムで、バックミラーやハンドル部分に簡単に取り付けられるように作られている。落としても壊れないよう、ディスプレイ以外の部分はシリコンで覆われ、耐震、防じん、防水仕様でカラーバリエーションも豊富。ディスプレイは屋外でも見やすいよう反射しにくく、周囲の明るさにあわせて輝度も自動で調整される。画面に表示されるのはナビ情報のみで、音声によるガイド機能もついているので、安全面にも配慮がなされている。

操作や設定はスマホ経由で行うが、システムはこれまで蓄積してきた技術と経験を元につくられており、クルマでは通れない細い道も候補に含まれている。早く目的地にたどり着くモードと、ゆったりサイクリング(ツーリング)を楽しむモードなど、ルート計算も自転車やバイクにあわせてカスタマイズされている。経路が複雑になるぶん、道を間違えやすくなるので、そうした箇所では表示を大きくするなど、ちら見するだけで確認できるよう、表示の切り替えタイミングなども絶妙にコントロールしているという。機能は順次アップグレードされていて、電話やチャットが誰からあったかがわかる機能や、スピード違反を行っている場所を通知する機能なども追加された。

いろいろな場面で楽しめる、新しいナビ

バイクや自転車にスマホを取り付ける専用の器具も発売されているが、その場合、ながら運転になりがちなので危険性が高く、落としたり、衝撃で壊れるといった問題もある。パーソナルナビゲーションはそうした点に配慮されている。また、着脱も簡単になっているので、普段は持ち歩いて徒歩の移動で利用したり、グループでハイキングする時に利用したり、いろいろな使い方もできる。これからはカーナビとは違う新市場として盛り上がるかもしれない。

文:野々下裕子