2015/10/08

15もの"仕掛け"があるトラベルジャケットで旅の質を上げる

飛行機での旅行中に困るのが、「移動中にスマートフォンや、ちょっと羽織るものが欲しいときにどうするか」ということ。スマートフォンなどをバッグに入れて頭上の荷物収納棚に入れてしまうと取り出すのが面倒だし、シートで映画を見観ている途中で寒くなったり眠くなったりしたとき、いちいちキャビンアテンダントを呼んでブランケットをもらうのも気が引ける。こうした悩みは多くの旅行者にとって共通だったらしい。

そのなかで、BAUBAXの「世界最高のトラベルジャケット」(The World's Best TRAVEL JACKET)が今年の夏、クラウドファンディングで爆発的な人気を博している。

画像提供:BauBax.com

BAUBAXのジャケットは、旅行中、特に飛行機での移動中に着たいジャケットだ。襟の部分は空気を入れて膨らませる枕になっている。パスポート用ポケットやサングラス用ポケットのほか、スマートフォン用ポケット、ポータブル充電器用のポケットや飲料を入れるポケット、腹の部分にはiPadを入れる大型のポケット、その左右には手を温めるためのポケットもある。袖の先には手袋が仕込まれているという徹底ぶり。特製のブランケットを入れるポケットもある。アイマスクやイヤホンを仕込む部分など15個の仕掛けがあるにもかかわらず、全体的にはそれほどモコモコしておらず、軽く着られるスタイリッシュなデザインだ。色もデザインも多様で、男性用だけでなく女性用もある。

さりげなくイヤホンを忍ばせて音楽を楽しむことができるイヤホンホルダー(画像提供:BauBax.com)

ジャケットの中に10インチのiPadまでも入れることができる(画像提供:BauBax.com)

この自称"世界最高"のトラベルジャケット、出荷は11月頃で値段は200ドルなのだが、この冬のホリデーシーズンに着て出掛けようという人が大勢いたのだろう。Kickstarterでの資金調達目標は2万ドルだったのだが、あっという間に100万ドルを超え、9月現在では900万ドルも突破、1,000万ドル目前となっている。

ポケットがたくさんあるジャケットはほかにもあるだろうが、例たとたとえば釣りで使うベストなどは磯や船の上ではかっこよくても、空港の待合室やラウンジには無骨すぎる。しかも、ガジェット類などをまとめて1着のジャケットに収めておけば、空港のセキュリティーを抜けるときには、これだけ脱いでベルトコンベアに載せればいいのだから、こうした利便性も受けているのだろう。

文:信國謙司