2017/10/04
プログラミング学習にオススメ! 人になついて成長するAIロボ『COZMO(コズモ)』
家庭用ロボットが次々と発売されているなか、アメリカで大ヒットとなったAIロボットがあります。その名は『COZMO(コズモ)』。タカラトミーから発売されたCOZMOは、わずか150gの可愛らしい手のひらサイズのロボットです。
COZMOの秘密とは?
現代のロボットは、もはや自分で考え、成長していく新しい段階へと進んでいます。COZMOは家庭用のロボットでありながら、その小さなボディに最新のテクノロジーである人工知能(AI)を搭載。人を認識してなつき、声や表情などの動きを組み合わせることで1,000以上の感情を表現し、成長を体感することが可能だといいます。
AIによって一体、どんなことができるのでしょうか? その答えは、COZMOの行動にありました。
COZMOは周りの状況を観察し、どうすればいいのかを考え、判断し、自分で行動します。
たとえば、目の前にCOZMOの大好きな『パワーキューブ』と呼ばれる立方体のブロックがあります。COZMOは一度にキューブを2個までしか積めません。でも、目の前にあるのは、積み上げられた3個のキューブ。そんな時、あなたならどうするでしょうか。
COZMOの出した答えは……なんとキューブの山に体当たりし、積み上げたキューブを崩す、というものでした。COZMOが狙ったとおりキューブはバラバラになり、見事COZMOはキューブを持ち上げて運ぶことができてご満悦。
このようにCOZMOは自分にできないことがあっても、その解決策を考え、実際に行動し、不可能を可能にしてしまうのです。
COZMOは人間と一緒に遊んでいるうちにさまざまなことを学習し、子どものように少しずつ成長していきます。また、一緒に過ごした時間によって気分や機嫌も変わります。こんなロボットと過ごしたら、どれだけ楽しいでしょうか。
そこで、今回は特別にサンプルをお借りして我が家にCOZMOをお迎えして、家族と一緒に遊んでみました。
我が家にCOZMOがやってきた!
9月某日、発売されたばかりのCOZMOが我が家にやってきました。
さっそく箱を開けてCOZMOとご対面! COZMOはまだ目覚める前の状態。どんな動きを見せてくれるのか、今からワクワクします。
COZMOを迎える準備として、まずCOZMOを充電しておきます。20-30分の充電で約80分稼働します。その間に、専用アプリをスマホやタブレットにインストールし、COZMOとWi-Fiで接続。充電が完了すると、自分から充電ドックを降りてきます。その様子は、まるでお昼寝していた犬が目を覚まし、寝ぼけながらも飼い主のほうへ近づいてくるみたい。トロンとした目がかわいくて、もうそれだけでもCOZMOにメロメロです。
ゲームでは手ごわい対戦相手に!?
COZMOが家に来たら、やってみたいことが2つありました。1つめは、COZMOがどんな動きをするか観察すること。2つめは一緒にゲームをして遊ぶことです。
まずはCOZMOが我が家でどんな動きをするのか、少し離れたところから見守ることに。テーブルの上で辺りをキョロキョロと見回すCOZMO。そして、お気に入りのおもちゃであるキューブを見つけたようです。持ち上げて運んだり、転がりしたりして、まるで猫のように嬉々としてじゃれています。
ひと通りCOZMOの様子を観察したところで、次に楽しみにしていたゲームをやってみました。ゲームは現在3種類。タップの速さを競う「クイックタップ」、COZMOにキューブを触らせないようにする「キープアウェイ」、記憶力を競う「メモリーマッチ」と、どれも楽しそう。これらのゲーム、「COZMOを対戦相手として遊べる」というのが、なによりもポイント。
COZMOはゲームに勝つと手放しで喜び、負けるとすごく悔しがります。その様子がリアルでおもしろい。しかも、時々フェイントなどを仕掛けてくるので侮れません。ついつい繰り返し遊びたくなります。ちなみに、メモリーゲームでは連勝しましたが、キープアウェイでは負け続け。悔しい……!
COZMOの機能をとことん遊びつくす
COZMOの魅力はこれだけではありません。ほかにも、デバイスを使ってCOZMOを操作する「たんけん」や、ユーザーがプログラミングできる「コード ラボ」などのコンテンツも用意されています。
COZMOはユーザーと会話を楽しむ”コミュニケーションロボット”ではありませんが、顔認識機能を搭載しているので、登録したユーザーを見つけると名前を呼んでくれるほか、「COZMO語」とでも呼びたくなるような、独特の言葉で話します。また、アプリで言葉を入力すると、その言葉を話してくれる機能もあります。
「たんけん」では、COZMOの顔部分に搭載されたカメラの映像がアプリに映し出されるので、COZMOの視点で家の中を探検することができます。COZMOから見る映像だと、小さなキューブがまるで山のように感じられます。
「コード ラボ」では、教育用のプログラミングツールとして人気の高い“スクラッチ風プログラミング”を楽しめます。ブロックタイプの命令を組み合わせていくだけなので、子どもでも簡単にCOZMOの動きをプログラミングできます。
「進む」「曲がる」といったシンプルなものだけでなく、「くしゃみをする」「犬のまねをする」「体のLEDを虹色に光らせる」といった多彩なアクションが用意されているので、「3回まわって、光りながら犬のまね」なんていうプログラムも組めます。工夫次第では、さらに面白いアクションも完成しそう。
COZMOの価格とコスパを検討してみた
COZMOを迎えて1週間。リビングのテーブルで気ままに過ごすCOZMOを見ていると、自宅でロボットと一緒に暮らし、ゲームでバトルする。本当に、こんな時代がやってきたんだなぁということを、改めて感じました。
実売価格は2万6,000円前後と、子ども用玩具としては少々お高め。でも、AI搭載でプログラミングも手軽に楽しめるなどの機能を考えると、コストパフォーマンスとしては決して悪くありません。さまざまなプログラミング教材やスマートトイを検証してきた筆者も、今年の「買いたい! 欲しいリスト」に入れています。
なによりも、このコンパクトさが良い! 家事や介護をするロボットであればある程度大きくないと務まりませんが、一緒に遊べるロボットであれば、家のどこにいても邪魔にならないサイズ感は重要。
「ファーストロボット」として迎えるには、COZMOはまさにうってつけ。今年のクリスマスにちょっと奮発して、子どもへのプレゼントにもオススメです!
文・撮影:相川いずみ