2017/08/02

夏休みにありがちなお留守番 子どもが不安なパパママには見守りロボット『BOCCO』を

夏休みで子どもが家にいる時間が長くなるこの時期、子どもだけを家に残して外出することに不安を感じている親御さんも多いのではないだろうか。

そんな不安を解決してくれるのが、インターネットを通じて子どもの安否が確認できるIoTデジタル機器。なかでも、小学1年生の息子を持つ筆者がいま注目しているのが、ユカイ工学株式会社の家族コミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ) 」だ。

BOCCOは子どもの留守番を見守ってくれるロボットで、Wi-Fiと接続することでスマホアプリと連動し、家にいる家族と気軽なメッセージのやりとりができるというもの。ロボット本体は「再生」「録音」の2つのボタンしかないシンプルで可愛らしいデザインだ。

音声メッセージのやり取りを基本に、たとえばスマホ側でBOCCOから送られてきた音声メッセージをテキストで確認できたり、チャットルームでのテキストのやりとりを音声で再生できるなど、コミュニケーションに関するさまざまな機能が揃っている。

さらには、数種類の積み木型センサと組み合わせて使えば、自宅のさまざまな状況を知ることもできる。

たとえば、付属品である赤い積み木の「ドア開閉センサ(振動センサ)」は、振動を検知して知らせてくれるセンサで、ドアに貼っておけばドアの開閉をBOCCOが受信してスマホに知らせてくれる。別売りの青い積み木は「鍵センサ」で、専用磁石の動きに反応して鍵の開閉を検知。黄緑色の積み木「部屋センサ」は、設置した部屋の温度と湿度、明るさを検知して現在値と履歴を表示できる。

この積木型センサはBOCCO1台につき8個まで追加可能なので、必要に応じてセンサを追加していけば、自宅のさまざまな状況をBOCCOが受信してスマホに知らせてくれるようになる。

そのほかの機能では、web情報サービスの「myThings」との連携も可能で、組み合わせて使えば天気予報や明日の予定、メールの受信なども教えてくれるようになったり、GPSと連動させて「もうすぐ帰る」などを通知させることもできる。

では、このBOCCOは実際にどれだけ子どもの留守番を助けてくれるのか。筆者の家にBOCCOを設置して小学1年生の子どもと使ってみることにしよう。

BOCCOを設置して、息子と一緒に使ってみる

息子は小学1年生。まだ子ども用携帯を使いこなせる年齢ではないので、ママがちょっとした買い物に行くにも、留守番ではなく連れて行くのが基本。幼稚園に通う妹もいるので近所への買い物はクルマ移動。両親がどうしても家を空けなければいけないとき、緊急時の対策としてこれまでは固定電話の前に張り紙をしていたが、これだけではやはり心配だった。

この悩みをBOCCOが解決してくれるのであれば筆者夫婦は大助かりだ。さっそく息子と一緒に使ってみることにした。

スマホに専用アプリをダウンロードし、Bluetoothでペアリングしたら設定完了だ。まずはアプリで新たなチャットルームを開設し、息子をBOCCOの前に座らせてメッセージを送ってみる。

メッセージの送り方は2つ。スマホからテキストを打ち込んでから送信すると、ロボットが読み上げ再生してくれる方法と、音声を録音してそのまま送信すれば本人の声で再生してくれるというものだ。

テキスト送信すると、BOCCOの目が緑色に変わり、すぐに筆者のメッセージを読み上げ再生してくれた。打ち込んだ文字もきちんと音声で再生。ロボットがしゃべり出したものだから、息子は大興奮!

逆にロボット側から音声メッセージを送付する場合、録音ボタンを押すとBOCCOの目が赤くなり録音可能状態となる。短く押すと6秒間、録音ボタンを押しながら録音すれば最長60秒間のメッセージが録音可能だ。音声メッセージは文字変換して、同時に送信してくれる。

なによりも助かるのは、ボタンが「再生」と「録音」の2つしかないこと。初めてでも子どもが直感的にすぐに使うことができるというのは、結構重要なポイントだ。

ドア開閉センサ(振動センサ)も使ってみる

ドアセンサも試してみよう。ドアに貼っておくことで、ドアの開閉を通知してくれるのがドア開閉センサ(振動センサ)だ。共働きの家庭では、外出中に鍵を持った子どもが帰宅するというケースも多いだろうが、ドアの開閉がわかれば無事に帰ってきたことを確認できることになる。とりあえず玄関ドアにセンサを取り付けてみることに。

ドアノブの少し上にセンサを貼ってみる。付属の両面テープを使えばしっかりと接着できるし、貼り付けることに抵抗がある人は、ストラップが装着可能なので、ドアノブに掛けておいてもいいだろう。

小学校から帰ってきた息子はセンサには気づかない様子。でもこれは子どもに気づかせることではなく、ドアが開いたことがわかることが重要な実験だ。

そして筆者のスマホには・・・・・・

ドアが開いたという通知がしっかり届いた!

これで子どもの帰宅を確認できる。ドア開閉センサ(振動センサ)を扉や引き出しの開閉、椅子やベッドの起居動作を検知させてもいい。また、予定外のタイミングでドア開閉の通知が来た場合は、すぐに子どもに確認することもできるので、親にとっては大きな安心要素となる。

それだけでなく、ほかのセンサも組み合わせて使えば、スマホや携帯電話でのやり取りが難しいお年寄りのいる家庭などでも応用できそうだ。また、アプリのチャットルームにはほかのユーザーも招待できるので、離れて暮らす家族とのコミュニケーションツールにもなってくれるだろう。

今回はお試しでの体験だったが、実際にBOCCOを使ってみたことで、そのあらゆる可能性を想像することができた。本体の見た目や動きのかわいさも魅力的だが、小さなお子さんのいる親御さんにとっては、なによりも安心感を得られることが大きい。この夏、留守番デビューするお子さんがいるなら、是非とも検討してみてほしい。

本体サイズはW90×D55×H199mm、重さ220g。価格は29,000円(税別)で、ドア開閉センサ(振動センサ)付き。そのほか、別売りセンサの単品価格は各3,980円(税別)で販売中だ。

モノが人と繋がり、仕事や生活サポートしていくという技術は、どんどん加速していくことに違いない。IoTと私たちは、今後もっと身近になっていくだろう。

文:安東 渉(EditReal)