2017/04/27
もう一度聞きたい箇所にタグ付けできるボイスメモアプリ『Recoco』が便利
2017年も新年度が始まり約1カ月。4月に入社したばかりの新社会人は、先輩方や取引先への挨拶などを終え、いよいよ本格的な業務をスタートさせる頃。プロジェクトへの参加が開始されれば、たくさんのことを覚えながら会議や打ち合わせをしていかなければならない。そんな新社会人にオススメしたいのが、会議や取材などの大事な場面で使えるボイスメモアプリ「Recoco(レココ)」だ。
Recocoは音声を録音しながら、自動で文字起こしを行ってくれるというもの。文字起こし機能を持ったボイスメモアプリはほかにもあるが、このRecocoの特長は、「区分け」「ToDo」「お気に入り」の機能があるところだろう。これによって音声の途中でちょっとしたタグやメモを残したり、話題が変わったところで区分けして編集・管理でき、録音した音声の重要なところをすぐに振り返ることができるのだ。
録音データにメモやタグすることで、ポイントを押さえて振り返りが可能
使い方は通常のボイスメモアプリと同様で、ホーム画面に表示される「録音をはじめる」ボタンを押せば録音と同時に書き起こしが開始される。アプリをスマホのスケジュールなどと連動させておけば、録音した日時や住所が自動登録されるので、録音するデータにタイトルを付けて録音をスタートするというのが基本の流れだ。
録音中画面の下部には、「メモ」「区分け」「ToDo」「お気に入り」のタグがあり、録音している最中に、書き起こされた文字を見ながら編集を同時に行うことが可能で、話題が変わった場面や重要だと感じた場面、もう一度聞きたい場面などにタグを付けておくことで、聞き返しの際にポイントを押さえて振り返ることができるのだ。
Recocoの魅力は、録音データを振り返るときの使いやすさにもある。保存された録音データを開くと、書き起こされた文字とそのタイムラインが表示され、聞きたい文字をタップすればその場面に移動して再生できる。「ToDo」や「お気に入り」のタグがついていれば、テキストをスライドさせるだけで重要なポイントがすぐにわかるというわけだ。もちろん、録音後に保存データの編集も可能だ。
書き起こしの音声認識性能については突出して高性能という印象ではないが、書き起こしは録音データの内容を示す目安と考えれば、文字が多少違ってもメモやタグの機能によって重要箇所がすぐにわかるので、実用上まったく問題ないように感じた。
学生が開発したアプリだから、若い世代にマッチした仕様で進化していく!
Recocoを開発した藤坂祐史さんは、筑波大学在学中にこのアプリの基礎を考案。昨年のIPA(情報処理推進機構)による「未踏IT人材・発掘育成事業」に採用され、個人開発するに至った。授業の内容を振り返る際、その場で聞いた時には納得していたつもりが、メモやノートを見返した時に「あれ? 結局どういうことだっけ・・・・・・」と理解や記録が不十分だったことに気付いた経験はないだろうか。もし、その時の実際の音声を聞き返せるなら、雰囲気や細かいニュアンスまで正確に思い出せる。スマホで手軽に、重要なポイントだけを聞き返せるようにすることで、復習の効率化が図れると考えたという。
録音データをそのままノートに箇条書きしていき、重要ポイントをマーカーでマーキングしていくように、録音された音声データとそのノートを同時に見返しながら、重要な場所でどんなことを言っているのかを確認しながら復習するという感覚だ。
書き起こしの精度はマイクの精度や感度に比例するようで、外付けマイクなどで改善は可能。今後は精度の向上だけでなく、話者認識、iCloud連携、DropboxやEvernoteなどのクラウドストレージへの保存を実装予定とのこと。このRecocoは、若者が考えたアプリだからこそ、若い世代にマッチした仕様で進化を続けているところなのだ。
今後の可能性も含め、新社会人たちにはこのRecocoで業務を効率化して、同僚にグングン差をつけてもらいたい!
文:安東 渉(EditReal)