2016/04/04

【TSおもちゃ部】進化したサバゲーで合コン? いわゆる『サバコン』を開催してみた

昨今、サバイバルゲーム、略して「サバゲー」がちょっとしたブーム。特に女性プレイヤーの増加も著しく、かつて一部マニア向けの遊びと認知されていたころとは隔世の感があります。何やらサバゲーによる合コン、「サバコン」なる集いもあるのだとか。

しかし、サバゲーで使われているエアガンは、実銃を摸した姿もいかめしく、弾が当たればそれなりに痛いものです。そのため、エアガン以外にもフェイスガードといった防具が必要であるなど、新たに始めるにはハードルが高い面は否めません。

そんな中で登場したのが、タカラトミーの新型ゴム銃「サバコン!」。メーカーによると、もともと「サバイバルコンバット」であるところを、よりポップなイメージにするために短縮し、さらに流行りの「サバコン」にもかけた故のネーミングなのだとか。ゴム弾なので当たっても痛くはなく、かなりの軽装でプレイが可能。さらに「スマホ」と連動させることもできるとのこと。スマホと連動したサバコンとあれば、TIME&SPACE編集部として、これは検証する必要があります。

というわけで、TIME & SPACEではこのたび「TS おもちゃ部」を発足し、「サバコン!」を使った二重の意味での「サバコン」を開催してみました!

今回の参加者は3名。左から刑事キャラ(!?)の私服で参加の編集部のO、唯一のサバゲー経験者なれど運動嫌いの腰痛持ち。知念真理奈さん、作家志望という文系の小柄女子だが、実は空手3段持ち。そしてライターの私、宇都宮は、元自衛官の経歴持ち。と、こんなメンバーで「サバコン!」を遊び倒してみたいと思います。

スマホ未使用、そのままサバゲーレポート

まずは、スマホを使わずにそのままでサバゲーを開始。これまで興味はありつつも、「痛そう」「本物でなくても銃ってやっぱり怖い」、そんなイメージから未経験だった知念さんも、「サバコン!」なら問題なさそう!  超至近距離から手のひらを撃ってみても、輪ゴムでゴムぱっちんされるより痛くありませんから。

ただし、そんな威力なので、飛距離は短めで7mぐらいが限界といったところ。従って、ゲームも遠くからの狙撃ではなく、至近距離からの撃ち合いになります。知念さんいわく、「全然痛くないから怖くない。でもその代わり、当たったのかどうか分からないときがある」。確かに、このへんは良し悪しですね。公平なプレイを追求するなら、目の保護だけは怠らないとして、薄着になる必要があるかもです。

エアガンで必要となるマスク等は無用。でも「サバコン!」なら軽装でプレイが可能です(ゴーグルでの眼球防護は必須です!)

【プレーの結果】

エアガンでは、目の保護だけでなく、マスクを装着して顔面の保護が必要。しかし「サバコン!」なら、顔に当たったとて痛くないのでマスクも無用。恐怖心の薄さから近距離での乱れ打ちになりがちで、エアガンのサバゲーとは異なる感じでした。

しかし、「サバコン」の真骨頂が発揮されるのははここから。スマホをセットして使ってみましょう。

スマホ使用・近未来サバゲーレポート

この「サバコン!」は元々、海外で発売されていた「TECH REKON」を日本向けにローカライズした商品。まず同名のアプリをインストール(iPhone・Android両対応)します。英語表記ではあるものの、簡単なので心配はご無用。

スマホにアプリをダウンロードしたら、専用アタッチメントで「サバコン」本体に取り付けて準備完了。※以下、機能によってはインターネット接続の必要があります

【一人プレイ向け・トレーニングモード】

トレーニングモードは画面に距離ガイドが表示され、ターゲットとの距離感をつかんだ射撃練習ができる。実銃でも、銃本体のクセ・射撃手のクセによって真っ直ぐ狙って撃っているつもりでも、ズレは発生するものです。命中率を上げるにはそのズレを認識し、補正する作業は欠かせないので、銃射撃の経験者としても、これはなかなか本格的な機能だと感じました。

トレーニングモード画面(写真左)

写真はそんな経験者風を吹かして、ここぞとばかりにアドバイスしている図ですが、知念さんいわく、「肉眼だとどこを狙っていいか分からないけれど、スマホをつけると狙いやすくなりますね」とのこと。狙いやすくなるだけでなく、バーチャルな空間でゲームしているような感覚、ゲームへの没入感も上がる感じがします。

ナイトビジョン(左)、通常画面(右)

なお、トレーニングモード以外では画面を「ナイトビジョン」「熱感知」「X線」に切り替えることも可能で、本物の近代兵器を手にしているような感覚になります。まあ、実際はどれも画像上のフィルター効果に過ぎず、実際は「ナイトビジョン風」「熱感知風」だったりするのですが、そこはご愛嬌。大事なのは気分ですよ! 気分!

【一人向け・ゲームモード】

ゲーム画面。レーダーを頼りに、360度全方位から迫り来る敵に対処せよ!

このモードで楽しめるのは、AR表示されたスマホ画面の中で、ドローン風の敵を撃ち落とすゲーム。実際に弾を発射することなく、ゲーム上で弾が出るだけなので、部屋が散らかることもなく、一人での練習にぴったり。画面下部をタッチすれば、本体がなくとも弾が出るので、スマホだけで遊べます。スコアはアプリを通してネット上に掲出され、自分が世界何位なのかも分かるようになっており、これが結構ハマるんですよ。

スマホ使用・最終バトル「フラッグ戦」レポート

トレーニングモード、ゲームモードで各自腕を磨いたところで、刑事コスプレOと知念さん&ライターの迷彩組に分かれて、「スマホハイテクサバゲー」開始といきましょう。マルチプレイから選べるのは「キャプチャー・ザ・フラッグ」「バトルロワイヤル」「チームバトル」の3つ。今回は敵側のフラッグを制圧することが勝利条件の、「キャプチャー・ザ・フラッグ」を選択してみました。

プレイして感じたのは、スマホをセットしたことによる効果の大きさ。画面に方位、残弾数、銃の角度、味方の位置を示すレーダーなど。が表示されており、実用面はもちろんバトルの雰囲気を盛り上げてくれます。さらに、画面のスクリーンショットも保存できるし、チャット機能を使えば、味方との無線通信も可能。現役時代、自衛隊の装備でもこんなのなかったんだよなぁ......。ちなみに、画面のスクリーンショットはスマホのカメラロールに保存されるので、いい具合の写真がとれたらSNSへの投稿もできるんですよ!

画面キャプチャー
左写真・上から右回りに方位、残弾数、角度、チャット、レーダー。右写真・SNS画面

さて、プレイ中継に戻りましょう。われら迷彩チームは敵のフラッグの位置は分かったものの、サバゲー経験者Oの動きを警戒し、なかなか動くことができず、いつしかゲームはこう着状態に。そんな時、レーダーに現れたのは敵のマーク。そう、射撃すると相手チームのレーダーに自分の位置が表示されてしまうのです。フラッグ戦では無理に相手を倒す必要もない......。「知念上等兵、敵はそちらにいない、行け!」。そんな私の通信を聞いた知念さんが一気にフラッグに駆け寄りスマホで撮影、勝利の瞬間です。

銃口付近にある、黒い枠に囲われたものがQRコード

そう、「サバコン!」では、QRコードを読み取ることで、相手のフラッグを抑えたことになるんですね。こうしてスマホキャプチャーで勝敗が決する「近未来バトル」は幕を閉じました。

【プレーまとめ】

やはり、良くも悪くもエアガン使用のサバゲーとは別物の感はありましたが、とにかく安全性が高く、難しい操作も必要ないので、初心者の女性もかなり楽しんでくれたようです。

「スマホを使うところも今時な感じがしますし、初めて顔を合わせる合コン参加者ともコミュニケーションがとりやすそう。銃もいかつくないし、何より痛くないのがいいですね。本気過ぎるサバゲーに抵抗がある私のような女の子だけを集めて、女子会をやってみたくなりました」(知念さん)

どうやら、「サバコン」はまさに"サバコン"にピッタリなおもちゃであるようです。個人的には、これなら子どもと家の中でも遊べるなーなんてことも思いました。

レーダー、チャットなどのやり込み要素を追求すれば、エアガンのサバゲーではできない頭脳的なプレイも可能です。アイディア次第で遊び方もいろいろと広がりそう。運動不足の方などは、手に取ってみてはいかがでしょうか。

「サバコン!VSセット」(7,200円・税抜)
最大25発装填できるハンドガン型ブラスター×2、ゴーグル×2、専用弾30発、GPSフラッグが付属。対戦プレイを始めるならコチラ!

「サバコン! DXセット」(5,980円・税抜)
最大72発装填できる小銃型ブラスターに、ゴーグル、専用弾36発が付属。安定した連射を楽しむならコレ! (写真は本体のみ)

http://www.takaratomy.co.jp/products/sabakon/index.html

<取材協力>

サバゲーフィールドASOBIBA・お台場フィールド
東京都江東区青海1-3-15 ヴィーナスフォート3F Venus OUTLET内
最寄駅:ゆりかもめ青海駅(直結)、りんかい線東京テレポート駅(徒歩3分)
営業:11:00〜21:00
TEL:03-5579-6945
http://asobiba-tokyo.com/fields/odaiba/info

文:宇都宮雅之
撮影:山崎和治