2015/10/06
【検証】遠くの景色をiPhoneでキレイに撮影できる双眼鏡、あります
最近のスマホのカメラ機能向上には目を見張るものがありますが、とはいうものの、スマホではさすがに苦手な撮影もあります。そのひとつが望遠(遠くのものの)撮影。遠くのものを撮影する場合、カメラには「電子(デジタル)ズーム」と「光学ズーム」という2つの方法があります。
「光学ズーム」とは、長いレンズを使って遠くのものにクローズアップする方法。遠くのものをキレイな画質のまま撮ることができますが、通常のカメラのように、撮りたい距離に応じてレンズに"長さ"が必要です。
一方、「電子(デジタル)ズーム」はデジタル処理によって、写っているものを拡大していく方法。これなら長いレンズは必要ありませんが、ウェブの写真をひたすら拡大していくと画像が段々荒れてくるのと一緒で、ズームすればするほど画質は落ちていくというデメリットがあります。
だったら、スマホに外付けの望遠レンズをくっつけちゃえばいいんじゃね? ということで、市場にはすでにいくつかのスマホ用望遠レンズが発売されていますが、そのほとんどが、スマホの携帯性を損なわないようなミニマムなデザイン。そんななか、「だったらスマホに双眼鏡をくっつけちゃえばいいんじゃね?」という大胆な発想のガジェットを発見したので、早速ゲット。その名も「ライブビュー双眼鏡 for iPhone 5/6/6 Plus」。検証してみましょう。
iPhone関連のガジェットにありがちなシャレオツ感はあんまりないですが、何というか、理科の実験キットのような実直さと爽やかさは筆者的にはかなり好印象です。
一方で、我々が最初に抱く、「なぜ双眼鏡である必要があるのか?」という疑問に答えるでも、答えないでもないパッケージ写真のじらし方も絶妙。
基本的には、こちらの商品は「双眼鏡」であって、その双眼鏡にiPhoneをセットして見たままを撮影すること"も"できる、と考えていただければスッキリしていただけると思います。筆者はそう考えることでだいぶスッキリしました。
同梱されているのがこちらの一式。双眼鏡を入れる専用のバッグやクリーニングクロスなどもきちんと入っていて、こちらも好印象。作り手側の双眼鏡愛を感じます。
組み立て方は簡単。専用ケースにiPhoneを取り付け、あとは双眼鏡に装着するだけ。さて遠くの景色を見に行くとしましょう。
というわけで、狙うは東京タワー。まずは双眼鏡を覗いてみます。光学8倍ズームということで、一般的には十分な性能といえます。こちらの双眼鏡にiPhoneをセットして撮影すると......。
はい、こんな感じに。キレイに撮れるじゃないですか! さすが光学レンズ。円状の「ケラレ」がそのまま写っているのも面白いです。ケラレが邪魔な場合は、iPhoneのデジタルズーム機能で少しだけ拡大してあげるとうまく消すことができます。
さらに、iPhoneのデジタルズームで拡大(画面をピンチアウト)してみると......。
おぉ、ここまで拡大できる!
iPhoneなので、ほかの人たちにも同じ景色を「ライブビューイング」として共有することもできます。景色のいい場所に旅行に行くとき、iPhoneだけでは撮れないような写真をSNSで自慢するなんてこともできますね。
発想次第では旅先などでかなり面白い撮影もできそうです。お値段は6,980円。ちょっと変わったカメラ好きな方などはぜひチェックを。
文:小山田滝音