2015/08/27

【検証】音楽検索アプリはどこまで認識可能か? 限界に挑戦してみた

オシャレなカフェでランチをしていると、唐突に耳に入ってきたBGMに心を奪われる......そんな経験をしたことはないだろうか。しかし、ラジオ番組でもない以上、その曲名を知る術はなく、わざわざ店員さんを呼び止めて「お兄さん、今流れているのはなんて曲ですか?」などと質問できるほど、タフな精神も筆者は持ち合わせていない。気が付くと曲は終了。すれ違いざまのイケメンに一目惚れするがごとく、名前も知らぬまま、その曲への恋心ははかなく散るのであった......。

しかし、そんなむなしい思いから我々を救出してくれる"アプリ"があるのをご存じだろうか? 音楽検索アプリの「Shazam(シャザム)」である。コイツを起動させ、スマホに音楽を聴かせると、膨大な数の音楽のデータベースの中から、何と一発で音楽を検索してくれるという、何ともクレバーで頼りになるヤツなのだ。

とはいっても、自分の調べたい曲が常に最新のヒットソングであるとは限らないだろう。そこで今回は、このShazamの限界に挑戦すべく、さまざまな種類の音楽を聴かせ、どの程度まで音楽を認識してくれるのか調べてみた。

【1曲目】校歌

はじめに聴かせてみたのは校歌だ。卒業生にとっては非常になじみ深いものであるが、その学校に縁もゆかりもない人間にとっては、一生聴くことがない曲である。今回は筆者の独断で、早稲田大学の校歌をチョイス。結果、これはいとも簡単にヒット。ご丁寧に早稲田大学の男声合唱団「グリークラブ」のバージョンであることも教えてくれた。

【2曲目】ボーカロイド曲

徐々にハードルを上げて、次はボーカロイド曲だ。ボーカロイドといえば日本発の動画配信サービス・ニコニコ動画から数々の作品が生まれているが、果たしてShazamは初音ミクすらも聞き分けてくれるのだろうか。今回は、初音ミクの代表ソング「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」を聴かせてみたが......これも見事、検出。うん、"みっくみく"にされた。

【3曲目】無線チャイム

最後に挑戦したのが無線チャイム音だ。夕方5時になるとどこからともなく流れてくるチャイムを聞くと、誰もが懐かしい気持ちになるものである。地域によって流れる曲は違うようだが、今回はオーソドックスに「夕焼け小焼け」でチャレンジしてみた。結果......これは残念ながら認識せず! 他にもいくつか横断歩道の曲なども挑戦してみたが、どうやらこういった類の曲はShazamも認識できないようだ。

CDの音源として存在しないものは、Shazamも認識が難しい模様。とはいえ、かなりマイナーな音楽でもちゃんと検索してくれるShazam。日ごろの音楽にまつわるモヤモヤを解消するには十分な力を発揮するだろう。

文:田代くるみ