2017/09/13

『iPhone 8』『iPhone X』 登場! ワイヤレス充電から4Kビデオまで徹底解説

9月13日午前2時(日本時間)。カリフォルニアにある巨大なUFOを思わせるアップル社の新社屋内、その名もスティーブ・ジョブズ・シアターにて行われたApple Special Eventにて、ついにiPhoneの最新機種iPhone 8の全貌が明らかになった。

この日発表されたのはiPhone 8とiPhone 8 Plus。だが、これだけでは終わらなかった。2017年は、故スティーブ・ジョブズが初めてiPhoneを世界に紹介してからちょうど10年目。なんと、アップル社CEOティム・クックはiPhone 8の紹介が終わると、「これで終わりではありません。さらにもうひとつ。それはスマートフォンの未来です」と、iPhone X(アイフォン・テン)の登場を告げたのだ。

このiPhone Xは、iPhone 8の最新機能にさらに先進的なテクノロジーを組み込み、さらには本体デザインもまったく変えてしまったハイエンド機種という位置づけだ。iPhone 8、そしてiPhone Xでなにが変わったのか、どんな未来がやって来たのか、速報でお伝えします。

iPhone 8:ワイヤレス充電・高速充電に対応

ワイヤレス充電機能を搭載したので、充電パッドの上に置くだけで簡単に充電ができるようになった。国際標準規格の「Qi(チー)」に対応しているから、サードパーティー製のワイヤレス充電パッドも使える。最近増えてきた空港やカフェなど、ワイヤレス充電パッドが置いてあるパブリックな場所での充電もOKになる。さらに「Apple USB-C電源アダプタ(29W/61W)」を使用した場合、30分で最大50%充電可能となる高速充電にも対応した。

iPhone 8について説明するアップル社CEOティム・クック

iPhone 8:音量が25%アップしたステレオスピーカー

本体を横にしたときの左端と右端の位置に新たにスピーカーがついたので、イヤホンを使わなくても本体だけでステレオサウンドが聞こえるようになった。音量もこれまでよりも25%アップ。豊かなサウンドでスピーカー通話や音楽が楽しめるのはかなり嬉しい。

iPhone 8について説明するアップル社CEOティム・クック

iPhone 8:Retina HDディスプレイで表現力も大幅アップ

ディスプレイにはRetina HDを採用。環境光センサーを用いて周囲の光に合わせて画面のホワイトバランスを調整するTrue Toneテクノロジーなる技術も搭載。目が疲れにくく、写真なども美しく自然に表現されるようになった。ちなみにディスプレイの大きさは、iPhone 8は4.7インチ、iPhone 8 Plusは5.5インチと前モデルと同様

iPhone 8について説明するアップル社CEOティム・クック

iPhone 8:光学式手ぶれ補正機能も加わってカメラも大進化

カメラセンサーも新しくなって、なんと12メガピクセルとますます高解像度に光学式手ぶれ補正機能もついて、カメラ単体としての完成度もすごい。ポートレートライティングという、まるでスタジオで照明をセッティングしているかのようなさまざまな光の効果をつくり出すフィルター機能が搭載され、プロが撮ったかのようなポートレート写真を簡単にものにできるようになった。

iPhone 8について説明するアップル社CEOティム・クック

iPhone 8:ビデオだって4Kの美しさ!! ファイルサイズも半分に

ビデオは4Kで、スローモーションだってめちゃくちゃスムースで美しい。HEVCという方式で圧縮されるので、ファイルサイズが従来の半分ほどに小さくなり、ストレージが節約できるのが嬉しい。

iPhone 8について説明するアップル社CEOティム・クック

iPhone 8:高速化・デュアルカメラのパワーアップでARに最適化

これまでよりも倍近く高速な最新最強A11バイオニックチップを搭載。これに新しいデュアルカメラのパワーも加わり、AR(拡張現実)に強力に最適化された史上初のスマホとなった。目の前の現実にゲームの仮想世界や情報が重ね合わされる、エキサイティングなAR体験がどんどん当たり前になっていくだろう。ちなみにこのA11バイオニックチップは、AIなどで使われるニューラルネットワークに対応したチップ。iPhone 8の心臓部は超強力なのだ。

iPhone 8について説明するアップル社CEOティム・クック

さて、続いてはiPhone Xの紹介だ。

iPhone X:ホームボタンが消えた!!

ここからはiPhone Xだけの最新機能を紹介していこう。まず、なんといっても衝撃的なのは、ホームボタンが消えてしまったこと。本体前面を5.8インチのOLEDディスプレイが独占してしまったのだ。その分、ディスプレイは大きく、とても美しい。ホームボタンの代わりをするのは、スワイプ。画面下部から上に向けてスワイプすると、それがホームボタンと同じ役割を果たしてくれる。

iPhone Xについて説明するアップル社CEOティム・クック

iPhone X:顔認識技術「Face ID」をついに搭載

ロック解除は、本体のディスプレイをただ見つめるだけ。iPhone Xがユーザーの顔を自動的、かつ瞬時に認識してロックを解除、ホーム画面が現れる。このApple独自のFace IDという顔認識技術を用いた認証は、指紋認証よりもずっと安全で、夜などの暗い場面でもOKだし、眼鏡をかけたり帽子をかぶっていても大丈夫。写真はもちろん、うりふたつの立体仮面でもなりすましができないという高セキュリティだ。Apple Payでも利用できる。

iPhone Xについて説明するアップル社CEOティム・クック

iPhone X:絵文字の進化形「Animoji」登場!!

このFace IDの技術を応用した絵文字のアニメーション版「Animoji(アニモジ)」なるものも登場。カメラに向かってユーザーが話をすると、その顔の動きや表情をFace IDが認識し、これを犬とかユニコーンとかのさまざまなアニメのキャラクターの動きにリアルタイムで変換してくれるのだ。このAnimojiをメッセージなどで使えば、キャラクターがユーザーのかわりに表情豊かに話をしてくれるという楽しいコミュニケーションが可能となる。

iPhone Xについて説明するアップル社CEOティム・クック

また、スマホ史上最強の耐久性を誇るガラスの使用やFeliCa対応、iPhone 7に続き耐水・防塵機能など、ほかにも多くの新機能と進化を盛り込んだiPhone 8とiPhone X。まさにスマホの未来というにふさわしい。

さあ、あなたはどちらを選ぶ?

文:太田 穣