2017/07/14

感動すら覚える! 画面タッチで操作するプロジェクター『Xperia Touch』が、会議を進化させる

ソニーが6月24日に発売した「Xperia Touch」が話題を呼んでいる。2016年11月に同社より発売された「Xperia Ear」は、耳に装着して音声によるコミュニケーションの形を提案するスマートプロダクトだったが、今度のXperiaはプロジェクター型。横幅6.9cm、縦13.4cm、重さは約932gで、持ち運びできるコンパクトサイズのプロジェクターに、なんとAndroid 7.0を搭載している。

コミュニケーションの未来を創造する”というコンセプトのもと開発された同製品は、Xperia Touchの名の通り、壁やテーブルに投射された画面をスマホ同様にフリックやスワイプといったタッチ操作ができるという、まさに近未来的なデバイス。

「これはぜひ、使ってみたい!」ということで、今回は実際にXperia Touchを使ってみたので、その使い心地をレビューしたい。

高い視認性とオートフォーカスによるストレスフリーな操作性

早速電源を入れテーブルに投射したところ、すぐに「Xperia」の文字が表れ、ホーム画面がテーブルに映し出された。画面の大きさは約23インチ。解像度は1,366x768ピクセルで、テーブルに映し出してもハッキリと読むことができる。試しに、木目のテーブルに映し出しても文字はしっかりと視認できた。

さらにオートフォーカスなので、本体を動かしてもすぐに自動的にピント調整してくれる機能もありがたい。昼でも部屋の中で視認性は十分だ。

ビジネスシーンでは斬新なパフォーマンスを発揮

実際にXperia Touchを会議に持ち込んで使ってみた。第一印象は「感動&楽しい!」。デバイスの画面ではなく、テーブル(映し出されたアイコン)をタッチして操作するのは実に新鮮で、編集部員から「お〜」という感嘆の声が一斉にあがった。

必然的にみんなで画面を囲む形になり、通常の会議のように一方的な進行になりにくいうえ、複数人でタッチ操作しながら議論をすすめることができる。タブレットよりも画面が大きいので、単純に見やすく、大人数での同時閲覧もストレスがない

たとえばホワイトボードをテーブルにして、投射した画像に各人が自由に書き込むといった使用法なら、チーム内でのイメージ共有などに大いに役立ちそうだ。Androidの機能をそのまま搭載しており、便利なアプリを利用できるのも嬉しい点だ。

もちろん通常のプロジェクターのように壁に資料を投射し、指で直接タッチして操作できるのは、それだけで大きなメリットになる。ボイスコントロールにも対応しており、「Hi Experia(ハイ エクスペリア)」と話しかけることで操作することも可能。約80インチまで表示されるので、プレゼンテーションの場でも活躍しそうだ。会社に1台おいてあれば、会議のスタイルや進め方そのものが変わる可能性を感じた。

テーブルがゲームボードになる新しい楽しさ

Xperia Touchはゲームで遊んでみても楽しい。いくつかアプリを試してみたところ、どれも操作感はスムーズだ。「Flick Fantasista」は、指の動きに反応してボールが移動するサッカーゲームのアプリだが、テーブルがスクリーンとなるため操作できる範囲が大きく、臨場感もあってついつい白熱してしまった。

楽器のアプリ「Real Piano」では、テーブルの上でピアノの音色を奏でることができた。和音もしっかり認識し、鍵盤の大きさを変えられたり、音色の変更も可能。子どもでも大人でも、これなら気兼ねなくピアノを楽しめそうだ。

なぜ投射された画面を操作することができるのか。その秘密は、赤外光検知型のセンサーにある。赤外線とイメージセンサの組み合わせにより、触った位置を検知毎秒60フレームのリアルタイム検出により、スムーズな操作性を実現しているという。また、最大10点のマルチタッチに対応しており、下の写真の「算数忍者 -たしひきバトル-」ような、複数人で楽しむアプリでも誤作動がない。これらの機能により、投射している映像をタブレット感覚で操作ができるのだ。

ネットワークにはWi-Fiで接続。Google Playに対応しているので、Androidタブレットで使用できるアプリなら楽しむことができる。(一部、対策が必要なものもあり)

コミュニケーションの新しいかたち

今回、Xperia Touchを使用して感じたのは、これまでにないコミュニケーション感覚を生み出す、とてもソニーらしい製品だということ。「投射画面にタッチしながら操作できる」「テーブルに投射する」ことがとても楽しく、ビジネス、プライベートを問わず、大活躍する可能性を感じた。お値段は149,880 円(税抜)と少々お高めだが、この新感覚をぜひ体験してみてほしい。

文:岡本靖正
撮影:HAYASHI★2000