2017/02/27

子どもと一緒に大人がハマる! 最新のIoT電子タグと電子工作キット

工具とパーツを使って、モノ作りを楽しむ電子工作。LEDをピカピカ光らせたり、音を鳴らしたり、ちょっとした工夫で新しいモノを作り出す喜びにハマってしまう人も多く、さまざまな電子工作キットが販売されています。

今回は、子どもから大人まで楽しめる定番の「電子工作キット」や、最新の技術が詰まったスマホ連動のIoT電子タグなど、デジタルで楽しむ工作の世界をご紹介していきます。

お菓子の空き箱で電子工作を楽しむ「ポケデン」シリーズ

まずご紹介したいのが、見た目も楽しい「チョットスター」。お菓子のパッケージを再利用した電子工作です。

ポケデン「チョットスター」部品セット

●メーカー/誠文堂新光社
●直販価格/2,160円(税込)

実はこれ、ミニプラネタリウムなのです。スイッチをオンにすると、部屋の天井に美しい星空やオーロラを映し出します。ダジャレのような「チョットスター」という名前には、ちゃんと意味があったのですね。

内部はこんな構造。上にルーペ、下に電子部品の付いた基板があります。必要な部品が少ないため、初めて電子工作にチャレンジする人でも比較的簡単に作れるキットです。このセットには、基板のほかに「コンデンサー」、「抵抗器」といった電子部品も同梱されています。回路図をもとに、電子部品を基板に組み入れ、回路がつながるようにハンダ付けをしていきます。

このハンダ付けこそ、電子工作で最も基本的かつ大切な工程です。ハンダ付けとは、熱で「ハンダ」を溶かし、電子部品を接合したり固定したりする、いわば"接着剤"のようなもの。この接着がうまくいかないと、電気が通らず、動かないといったことになってしまいます。このキットでは、こういった作業を子どもの頃から楽しみながら体験できるというわけです。ただし、ハンダ付けの機械はものすごく熱くなりますので、くれぐれも、こての先端を手で触ったりしないように!

見事完成すると、こんな奇麗な星空やオーロラが、部屋の天井に広がります!

ピカピカ光るLEDタイマーやサウンド

この「チョットスター」は、「子供の科学」という科学雑誌でも紹介された、メディアアーティスト・伊藤尚未氏考案の人気の電子工作で、部品セットは直販ショップで購入可能です。「子供の科学」に掲載されている作り方を参考に、部品を組み立てて完成させます。ちなみに、「子供の科学」は今年創刊93年を超える歴史ある雑誌で、昔から科学好きの子どもたちに愛されています。

電子工作は、基板や部品さえあれば、アイデア次第でいろいろなものを作り上げられます。その醍醐味を味わえるキットとして発売されているのが、手軽に楽しめる「ポケデン」シリーズなのです。さらに、ポケデンシリーズでも人気の高い、おすすめをご紹介します!

ポケデン「キットタイマー」部品セット

●メーカー/誠文堂新光社
●直販価格/2,700円(税込)

おなじみのチョコ菓子のパッケージに入っているのは「キットタイマー」。LEDの光で残り時間を教えてくれるタイマーです。青から順にLEDが光っていき、時間の経過を教えてくれます。さらに、制限時間になるとブザーが鳴る仕掛け付き。パーツが多い分、「チョットスター」に比べると、やや上級者向きですね。

ポケデン「ビート8ミニ」部品セット

●メーカー/誠文堂新光社
●直販価格/2,700円(税込)

こちらもあのチョコ菓子のケースに入ったコンパクトな作品ですが、小型ながらしっかりビートを刻める電子楽器です。全部で8個のつまみがあり、それぞれを調節することで、音の高さと速さを変えることができます。オンオフのスイッチを切り替えて、自分だけのオリジナル曲をつくってみましょう。

ちなみに、セットには電子工具は含まれていないので、ハンダごてやハンダなどは、別途購入する必要があります。東急ハンズや工具店のほか、Amazonなどのネットショップでも購入できます。

最低限必要な工具は、ハンダごて、こてを置く台、ペンチで、安いセットなら1,000~2,000円以内で揃います。また、お菓子の空き箱と乾電池もあらかじめ用意しておきましょう。もっとアレンジしたい人は、お菓子の箱に色紙を張り付けたり、シールなどを貼ったりしても楽しいですよ!

手のひらサイズの電子タグ「MESH」って?

そして、こちらはソニーが開発した、電子タグの「MESH」。ブロックみたいな手のひらサイズの小さなものですが、実はこれこそが電子工作をさらに面白くする、とっておきのアイテムなのです。

MESHには、「LEDタグ」「人感タグ」「明るさタグ」などの計7種類があり、それぞれ役割が異なっています。このMESHを専用アプリ上にて簡単に設定することで、たとえば、箱を開けたらスマホから音がでるという仕掛けや、人感センサーで鳥が近くに来たら自動で撮影するいったさまざまなギミックを、プログラミングの知識がなくても追加できます。さらに、アプリ上でツイッターやGmailと連携し、ツイートやメール通知といった活用もでき、手軽にIoTを体験できる最新の電子ガジェットなのです。

こちらはMESHを使ったアイデアレシピのひとつ、「残量がひと目で分かるティッシュ箱」です。ティッシュペーパーを引き出すたびにMESHの人感タグが数をカウントし、残量を外に付けたLEDタグが色で教えてくれるというものです。さらに、ティッシュペーパーを取り出した時間や回数をGoogleスプレッドシートに記録したり、取り出すたびにツイートをしたりといった、ネットにつないだ工作もあっという間に実現できます。

MESHは基板にコードをつないだり、ハンダ付けをしたりといった電子工作のステップが必要ないため、子ども向きのモノ作りワークショップでも活用されています。このMESHとアプリだけでも楽しめますが、電子工作の作品と組み合わせることにより、もっと複雑な仕掛けを作り上げることができるというわけです。

MESH

●メーカー/ソニー
●希望小売価格/各5,980~6,980円(税込)

今回は、電子工作をテーマにした4アイテムをご紹介しました。電子工作といってもそんなに難しくはないので、工作初心者の女性でも簡単に作ることができます。

どれも短時間で作れるものばかりなので、モノ作りが好きな方は、ぜひ挑戦してみてください。親子で一緒に挑戦してみるのにもオススメです!

文:相川いずみ