2016/09/30
災害時、ペットをどう守る? 最新の迷子防止&ペット見守りサービス
その愛らしい表情や動作を見ているだけで、幸せな気分にしてくれるペットたち。単なる愛玩動物ではなく、家族の一員として愛情を注いでいる人も多いのではないだろうか。少子高齢化やペットの小型化なども後押しし、こうした"ペットの家族化"は一段と加速。ペット関連市場も好調な伸びを見せ、約1兆5,000億円もの規模にまで成長している。
しかし、動物たちがより身近なパートナーとして受け入れられていく一方で、飼い主の頭を悩ませるいくつかの問題も起きている。
災害時にペットの"迷子"を防いでくれる「ペットプロフ」
近年、ペットと暮らす人々が不安に感じていることのひとつに、災害など有事の際にペットと離ればなれになってしまうという問題がある。阪神・淡路大震災や東日本大震災が発生したときは、多くのペットたちが飼い主とはぐれ、行方不明になってしまった。また、保護されたものの、連絡先を記載した「迷子札」がないために飼い主が特定できないケースもあるという。震災発生時だけでなく普段の生活においても、雷などに驚いて逃げ出してしまったり、ちょっと目を離した隙に家から飛び出したり、ということもある。
こういった万が一の事態に備えて登録しておきたいのが、ペット里親募集情報サイト「ペットのおうち」が提供しているサービス「ペットプロフ」だ。
飼い主はあらかじめ、同サイトにペットのプロフィールとして、写真、名前、性別、品種、性格、普段食べているフード、飲んでいる薬、アレルギー、持病、かかりつけの動物病院などを登録する。登録は無料だ。
加えて、500円でIDとWEBサイトURLが刻印されたステンレス製の迷子札「PET-IDタグ」が発行されるので、普段からペットの首輪につけておく。もし行方不明になった場合は保護した人が迷子札を見てサイトにアクセスし、「ペットのおうち」経由で連絡が届くという仕組みになっている。
PET-IDタグの大きさは直径22mmの丸型で、猫から大型犬まで幅広く対応。犬猫以外でも発行でき、たとえば鳥などの場合は鳥かごに取り付けておく、といった使い方もできる。ちなみに、PET-IDタグの購入は必須ではなく、「ペットのおうち」のURLとPET-IDを記載したタグを自作し、ペットの身につけても問題はないとのこと。首輪のデザインにこだわる人も多いので、こうした対応の柔軟さはありがたい。
飼い主同士で交流も! 月間150万人が使うペット専用SNS
ペットプロフの面白いところは、有事の際の迷子対策としてだけではなく、コミュニティ要素も兼ね備えている点にある。Facebookのようにプロフィール写真やカバー写真を変更できるのはもちろん、お気に入りのペットをSNSにおける「いいね!」のように応援する「ファン」ボタン、愛らしい写真を投稿できる「ギャラリー」、ペットとの生活などを自由に綴れる「ペットログ」、似ているペットを簡単に探せる検索機能といった、飼い主やペット同士の"つながる"楽しみも含まれているのだ。
こうした部分も人気となり、ペットプロフの登録件数は1万6,000件以上(2016年8月1日時点)で、現在も続々と増加中。なお、登録したペットのプロフィールはWEBサイト上から誰でも閲覧可能だが、飼い主の個人情報などは一切表示されないので安心して利用できるのもポイントとなっている。
ペットを家族の一員として、大切に育てる人々が増えると同時に、その絆を守るためのサービスも一段と充実してきている。ペットとの最良のパートナーシップを築くためにも、こうしたサービスの活用を検討してみてはいかがだろう。
文:ユータック