2016/09/27
離れて暮らしていても安心! プライバシーを守り、家族を見守る『コンセント』
社会問題になるほど深刻化している"孤独死"。平成27年の国勢調査によると、全国で暮らす人びとの多くは独り暮らしで、65歳以上の高齢者にいたっては、6人に1人がひとり暮らしをしているのが実情だ。
誰しもが縁遠いと思いたい孤独死だが、この数字を見ると、他人ごとのように考えてばかりはいられない。さらに、高齢者の多くがスマートフォンや携帯電話に慣れていないことや、連絡に気づかなかったり、持ち歩かなかったりと、スムーズなコミュニーションが難しくなり、徐々に連絡を取る回数が減っていくといったケースもある。しかし、万が一のことを考えると不安になる。
そうした悩みを解決すべく誕生したのが、株式会社パワーエレックが開発した「見守りコンセントWiFi-Plug」。この商品は、本体をコンセントに差すだけで、遠方に住む家族のスマートフォンに消費電力などの情報が届くというIoTサービスだ。
プライバシーを守りつつ、安否確認
使い方は簡単で、WiFi-PlugをWPS対応のWiFiルーターと接続し、見守りたい人が住む家のコンセントに差し込み、あとは普通のコンセントと同じように、テレビやスタンドライトなどの電化製品とつなげるだけ。そうすることで、WiFi-Plugが家電製品の消費電力をキャッチし、最大6台のスマートフォンにリアルタイムで使用状況を通知してくれる。たとえば、生活リズムがわかりやすいテレビとWiFi-Plugをつなぐと、何時にテレビをつけたのか、何時に消したのかなど、消費電力で家族を見守ることができるのだ。
見守りたい相手がよく使うものや生活に合わせて、対象の家電製品を自由に変更できるため、個人に合った使い方が可能だ。見守る側も、リアルタイムのモニタリングとクラウドサーバーにデータを保存するため(2年間保存可能)、より確実な安否確認ができる。24時間連続で監視していることになるが、監視カメラのような「見られている」というストレスがないため、プライバシーも守れるという、まさに現代に寄り添ったシステムだ。
危険を事前に把握。遠隔で家電の電源OFFも
さらに、高機能のクラウドサーバーにより消費電力を解析し、長時間のつけっぱなしや停止など不自然な電気使用パターンを察知すると、スマートフォンにプッシュ通知とメールで異常をお知らせしてくれる機能もある。電気火災や家電事故などの事故につながる大電力(1,200w/h)を連続で使用した場合は、お知らせに加え、スマートフォンで家電製品を遠隔OFFすることもできる。また、故障や経年劣化した家電など異常電力を検知した場合には、内蔵ヒューズが電気を強制的に遮断するなど、安否確認だけでなく、万が一の事故からも家族を守る対策がなされている。
お財布にも優しい、月額360円
こうした手軽さと機能性にもかかわらず、費用は本体価格(発売記念特別価格9,590円)と月額料金の360円のみと、お財布にも比較的やさしい。設置が面倒・プライバシー問題・価格が高いなど、従来の見守りサービスのイメージを刷新するWiFi-Plug。いつ来るかわからない"もしも"のために、まずはできることから準備をしておくことが大切だ。
文:長浜優奈/中澤範龍(EditReal)