2016/07/11
LINEだけじゃない! メッセンジャーアプリは賢く使い分ける?
メッセンジャーアプリといえば、国内ではLINEが広く知られているが、ほかにも優れた機能を搭載した通話&チャットアプリがあることをご存じだろうか。GoogleハングアウトやSkypeなど、名前は認知されているが、その性能や使い方については意外と知られていないものも多い。
メッセンジャーアプリとは
メッセンジャーアプリとは、リアルタイムでのメッセージのやり取りや、無料IP電話などの機能を提供するアプリケーションの総称で、主にスマートフォン向けのサービスのこと。スタンプ(イラスト)、動画、画像など、さまざまな表現機能を搭載したサービスが増加しており、手軽なコミュニケーションツールとして若年層を中心に人気を博している。
国内で利用されているメッセンジャーアプリを見ると、ほぼLINE一強。しかし、世界ではさまざまなアプリが使用されている。まず、世界シェアNo.1のWhatsApp。ラテンアメリカ・スペイン語圏で約95%(!)、世界では約20%(2016年3月現在)のシェアを誇る。続く2位は、日本でも普及しているFacebook Messenger。そして3位がQQモバイル、4位がWechatと、日本ではあまり馴染みのないアプリの名前が並んでいる。
以前はよく見かけたcommやカカオトークはどうしたのかというと、ディー・エヌ・エー (DeNA)が提供していたcommは残念ながら2015年4月にサービスを終了、2年半の歴史に幕を下ろしている。カカオトークにおいては、韓国で圧倒的な支持を得ており、95%ものシェアを見せている。
今や世界中で利用されているメッセンジャーアプリだが、国内でのLINEの用途は友人や知人とコミュニケーションを楽しむ、いわばプライベート向け。仕事上ではいまだLINEで連絡を取り合うことに抵抗がある人も多いようだ。そんななか、ビジネスの世界でも広く利用されているのがSkypeだ。
なぜ「Skype」はビジネスで活用されている?
Skypeの強みといえば通話機能だろう。グループ音声通話で最大25人、グループビデオ通話で最大10人と話せるだけでなく、有料なら携帯電話や固定電話への通話も可能。2015年4月からは、Skypeをよりビジネス向けに進化させた「Skype for Business」というサービスも始まり、250名までのオンライン会議が可能になるなど、社内・社外を問わず、世界のどこにいても会議に参加できる機能が登場した。
また、新しく追加された機能が「Skype 会議ブロードキャスト」だ。多数のオンライン参加者に向けた会議の作成が可能で、一度に参加できる人数は最大で10,000人。出席者はデバイスの種類に関係なく、どこからでも会議を視聴できる。インターネットの普及により場所を選ばす仕事ができるようになり、グローバル化が加速する今、まさにビジネスマンの要望に応えたサービスといえるだろう。
意外と知られていない「Googleハングアウト」
友達や仲間と気軽にビデオ通話を楽しみたい場合は、最大10人まで参加できるGoogleハングアウトがオススメだ。なにより便利なのが、特別な登録がいらず、Googleアカウントさえ持っていればすぐに始められること。もちろん無料で、チャット機能も充実しており、写真、絵文字、ステッカー、アニメーション GIF も送受信できる。
なかでもおもしろいのが、ワンタッチで居場所を知らせられる機能だろう。ハングアウトメッセージで相手に「Where are you?」(どこにいる?)と質問すると、受け取った側に「現在地を共有」というボタンが出現する。クリックすると地図がポップアップされるので、位置を指定して返信すれば、相手に地図で居場所を知らせることができるのだ。
また、世界や指定した人に向けて動画配信ができる「ハングアウト オンエア」も魅力のひとつ。無料で生放送番組をつくることができる機能で、YouTubeに動画をそのままアップすることも可能。リアルタイム動画配信といえば、日本ではUstreamやニコ生などが知られているが、ハングアウトが優れている点は、特別なソフトなどを使用せずに、違う場所にいる複数の人数が各々のカメラを使って同時にひとつの動画を配信できること。ちょっとしたミーティングや仲間内の雑談の記録としても使えるだろう。
ひと口にメッセンジャーアプリといっても特性はさまざま。シチュエーションや相手との関係性に応じて、アプリを使い分けてみてもおもしろい。シーンに合わせて使いこなせれば、他者とのつながり方にまたひとつ広がりが生まれるはずだ。
文:桜井よしゆき(ユータック)