2016/02/24
旅の『おトク』を見逃さない! キャッチしたおトク情報をすぐさまスマホに通知
スマホの位置情報活用で、いま注目されているのが、「ビーコン」を活用しているアプリだ。BLE(Bluetooth Low Energy)に代表される近距離通信を利用して、ビーコンの設置ポイントに近づいてきたスマホ向けの情報を配信する。
ビーコンは、見知らぬ街の散策を楽しむ観光客への情報配信と相性が良い。店頭に「ビーコン」という小さな装置を設置し、接近してきた人のスマートフォンにクーポンや商品情報などをプッシュ配信してくれるのだ。観光スポットをめぐるスタンプラリーを楽しめる岐阜県多治見市の「たじみぷらり」や、観光スポットの情報を提供したり、利用者が写真をシェアできる「日光観光アプリ」など、観光地活性化にビーコンを活用する動きが広がりつつある。
出雲大社で知られる島根県出雲市の、神話の国 縁結び観光協会では、2016年1月8日から3月31日まで提供する「出雲路 縁結び パスポートVol.3」から、ビーコンを利用したスマホ通知サービスに対応している。
縁結びパスポート Vol.3(提供:出雲路神話の国縁結び観光協会)
観光地の活性化施策でよく使われる「観光パスポート」だが、利用者からは「せっかく店の前まで行ってもパスポート掲載店であることに気付かず、特典を利用できなかった」という声も多い。それでは利用者にも店にとっても大きな機会損失だ。だからといって、店を探しながらの散策では、観光の楽しみが半減してしまう。
店頭に設置されたビーコンは、ショーケースの影などにあまり目立たないように設置されている(提供:アプリックス)
通知の受信には、アプリックスが提供するスマートフォンアプリ「hubea(ヒュービー)」を利用。パスポートに特典を提供する店の前には、アプリックスの「おもてなしビーコン」が設置されている。パスポートが利用できる店の前まで来た利用者は、サウンドとバナーで通知を受け取ることができる。事前にパスポートをよく読んで店をチェックしなくても、ぶらぶらと散策しながら、特典のある店を見逃さず利用できるのだ。
情報はスマートフォンの設定言語に併せて40カ国語に自動翻訳されて表示されるので、海外からの観光客も利用可能。観光案内所や空港や駅の観光要所では、観光客の知りたい観光情報や空港のフロアマップなども自動翻訳して表示している。
風景や街並みを思いっきり楽しみながら散策しつつも、パスポートで提供されている「オトクな情報」を見逃さない、日本人旅行者にも嬉しいサービスだ。なお、パスポートは旅行会社や宿泊施設の「出雲路 縁結びパスポート付きプラン」利用者限定での配布となる。出雲観光に行かれる方はぜひご利用を。
文:水島みなと
サムネイル画像提供:出雲路神話の国観光協会