2016/02/15
手間がかからなさすぎる家庭菜園のススメ
自宅の庭やベランダのプランターを活用した「ミニ家庭菜園」が、巷でひそかにブームになっているようだ。
筆者も以前挑戦してみたことがあるが、いざやってみると毎日の小まめな世話が大変だったり、買った野菜の育て方がわからずに枯らしてしまったりと、散々な結果で終わってしまった。家庭菜園って結構難しい。同じような経験のある人、案外多いのではないだろうか......。
そんな悩みから私たちを解放し、気軽に家庭菜園を楽しめるようにしてくれるガジェットが、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」から登場した。「Grove Ecosystem」だ。
ストレスフリーな家庭菜園をする秘密は、リビングに置ける「自然」にあった
「Grove Ecosystem」は、メインの野菜や果物を栽培できる上段、苗木やミニグリーン、ハーブなどを育てられる中段、水槽で観賞用の熱帯魚などを飼育できる下部の3区画から構成される「循環型菜園システム」。実はその仕組み、自然界の循環そのものなのだ。
まず、水槽内の魚が出した食べカスやフンなどが、アンモニアを多く含むゴミとなる。それを微生物が実際の農業でも有機肥料として用いられる硝酸塩に変換。水槽の水はポンプで菜園に送られ、その中の有機物を栄養に植物が成長し、菜園で浄化された水が再び水槽へ......という仕組みだ。
この「自然循環」のおかげで、私たちは毎日野菜の世話をせずに済むだけでなく、室内のインテリアとして水槽を飾ることもできてしまう。もちろん室内の家庭菜園なので農薬の使用もゼロ。体と心、双方の健康に良さそうだ。
誰でも簡単! 管理はスマホでワンタッチ!
気になるのは、「循環システムが自動で野菜を栽培してくれるといっても、野菜の種類によって、やっぱり育て方が違うのでは?」ということ。本来なら、どの野菜も同じように扱えば筆者よろしく、しなしなに枯れた姿を目の当たりにすることになる。
しかし、その心配も「Grove Ecosystem」には必要ない。専用アプリで設定すれば、Grove Ecosystem本体に設置されたセンサーが「温度」や「水温」、「水位」などを計測し、育てたい植物や魚に適した環境を自動的に維持してくれるうえ、生長の経過をビジュアライズした画面で表示してくれるのだ。
今日の生活に、美味しい野菜と小さな自然を取り入れる
「Grove Ecosystem」では、自分のつくる新鮮で安全な野菜を食べる楽しみを得ると同時に、生活空間に癒やしを取り入れることができる。それも魚のエサやりなど、少しの手入れと専用アプリによる簡単な操作だけで、だ。
以前から興味があった人も、今回興味が湧いたという人も、今まであった家庭菜園の魅力と「Grove Ecosystem」ならではの魅力を体感してはいかがだろうか。きっと、あなたの生活に潤いをもたらしてくれることだろう。
文:牧山実紗