2015/07/30

スマート化をコンパクトに! Pebble Timeはストラップで多機能化する

画像提供:Pebble

2009年設立のPebble社(カリフォルニア州Palo Alto)のスマートウォッチは、かねてコアなファンをつかんでいたが、新しいPebble TimeとPebble Time Steelのために行ったKickstarterキャンペーンでは2,000万ドルを超える資金が集まっている。モデルにもよるが、349ドル以上するApple Watchに比べると安価(それぞれ199ドル、299ドル)で、低消費電力の反射型液晶を採用することで、バッテリーが1日でなく7日も保つことが支持されたようだ。

薄くて小さな筐体にさまざまな機能を詰め込むという点では、スマートウォッチはスマートフォンの比ではない。機能をたくさん盛り込めば、部品も大きくなって片手にダンベルをぶら下げているような不恰好なものになってしまうし、バッテリーの保ちも悪くなる。ファッショナブルなデザインに仕上げたければ機能の追加は制約されてしまう。

画像提供:Pebble

そこでPebbleは、腕時計をする際に欠かせないストラップに目をつけ、時計本体の機能はスマートフォンと連動して使用する基本的なものにとどめ、本体に必ず「接続」するストラップに多彩な機能を持たせることを考えた。

すでに2種類のストラップの初期コンセプトが公開されている。SeeedStudio社のものは、同社のオープンソースハードウエアであるArduino互換モジュール「Xadow」製品をPebble Timeに接続して、GPS、NFC(近距離無線通信技術)、心拍数測定センサーなどさまざまなセンサーモジュール利用ができるもので、SeeedStudio社は接続用のバンドコネクターを開発中。Particle社のものは、同社のArduino対応の2G/3G通信モジュールを組み込むもので、Pebble Timeを直接モバイルネットワークに接続できるようにする。

Pebbleはもともと、スマートフォン用のアプリ開発も外部に促してきたスタートアップで、「スマート・ストラップ」も開発者ページを開設してアイデアを外に募っている。

文:信國謙司