2015/07/23

スマホでOffice文書が編集可能に! iOS版『Dropbox』で変わるワークスタイル

「仕事がデキる人」に必要とされる要素のひとつに、仕事の無駄を省いて効率化を追求する能力が挙げられる。だからこそ、これまでビジネスシーンに向けた効率化ツールが多く提供されてきたが、なかでも「クラウド」の登場は画期的だった。リモートワーク、チーム間での書類の共有といった業務の効率化のみならず、業務で使う資料がハードディスクの容量を圧迫してしまうという厄介な問題まで一挙に解決してくれたのだ。

今回紹介するのは、クラウドサービスのなかでも高い支持を得ている「Dropbox」。4億人ものユーザーを獲得したサービスで、ビジネスパーソンなら少なくとも一度は耳にしたことがあるはずだ。

「Dropbox」は、データをWeb上に保存することができるオンラインストレージサービス。Officeドキュメントなどの書類のほか、画像・音声・映像データをクラウド上に保存し、それをPCやスマートフォンなど、複数のデバイスで閲覧することができる。また、データへのアクセス権を付与することで、複数人が同時に利用できる機能もあるため、チームでプロジェクトを進める際などにも活躍してくれる。

これらの機能だけでも十分に便利ではあるが、「同期した内容を他のデバイスで見つけづらい」「他メンバーと同時に編集している時にラグが発生して進捗が把握しづらい」などの問題があった。

しかし今年5月、「Dropbox」はそれらの問題を解決するだけでなく、さらに便利に利用できる新機能を追加。そのなかでも、特に便利になった「iOS版アプリ」の機能をご紹介しよう。

【1】リアルタイムでチャットできる「コメント機能」

これまで、複数人で1つのファイルを同時に編集していると、タイムラグが発生する問題があったが、Dropboxはこれを「コメント機能」の追加により解決した。

新機能では、各ファイルに設置されている「コメント」ボタンから、同時編集している他のメンバーとチャットのようなリアルタイムでのやりとりが可能になった。Twitterのリプライ機能と同様、文中に「@相手のユーザー名(もしくはメールアドレス)」を入力すると、その相手に通知メールが送られる。

なお、Dropboxアカウントを持っていなくても、他のユーザーから招待を受ければ、指定のファイルとコメントの閲覧が行えるようになっている。この機能を利用すれば、共有データを編集する際に注釈を付け加えたり、変更箇所の履歴を残したりすることができる。作成している資料が複雑になればなるほど、このコメント機能が生きてくるはずだ。

【2】他デバイスで編集したデータが、より見つけやすくなる!

これまでDropboxに保存したファイルの同期自体はできていたものの、「最後にどのファイルを編集したのか」という履歴は見ることができなかった。アプリのホーム画面に「最近」タブが追加されたことで、他のデバイスで編集したファイルをすぐに見つけることが可能になった。

【3】iOSデバイスでOfficeソフトが編集可能に!?

これらの新機能に加え、さらにDropboxを進化させたのが「Office文書の編集機能」だ。Microsoftの Word、Excel、PowerPointのアプリをインストールしていれば、それらと連携してDropbox上にあるOffice文書の編集ができる、という画期的な機能である。

「ほかのアプリで開く」機能のように、別のアプリで「編集」→「保存」→「そのコピーをもとのアプリに保存し直す」という手順は不要。Dropbox上で直接、「編集」→「保存」というシンプルなステップで作業が完了するので、アプリでの書類編集が格段に容易になる。

例えば、外出先で急に資料の作成が必要になった場合でも、Dropboxを使えばストレスなく対応が可能になるだろう。実際にこの機能を使ってみたので、簡単に紹介したい。

まず、編集したいファイルを開き、〇で囲まれたアイコンを選択

すると、あらかじめインストールされているWordアプリが表示されるので、それを選択

あとは通常のスマートフォンのキー入力で記事を編集することができる

【4】ここが違う!「Dropbox」を選ぶ理由

同じ分野のアプリでは「Google Drive」や「Evernote」なども有力ではあるが、スマートフォンでの利用は閲覧が中心になりがち。「コメント機能」「Officeドキュメント編集機能」を加えたDropboxは、その点で一歩先を行っているのではないだろうか。

「スピードが命」というビジネスの局面において、スキマ時間で生み出した差は、後に大きな違いになってくるだろう。進化を続ける「Dropbox」で、あなたも効率的かつ高い精度で「仕事がデキる人」になってみては?

文:阪本英之