2017/07/10
【ネット系女子!】SNSで大ブーム! 『彼女とデートなう』の産みの親・鹿目凛さん
いまどきのネットを騒がせている女性たちを紹介する「ネット系女子!」。22回目はアイドルグループ「ベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)」に所属するアイドル、「ぺろりん」こと鹿目凛さん。
「ぺろりん」というニックネームでも親しまれている彼女は、アイドルとそのファンを描いたイラストを「ぺろりん先生」としてTwitterやブログに投稿したことで注目を集め、フォロワーが急増。その後イラストを投稿し続け、ついにはフォロワーが10万人を超えるほど人気者に。
今年2月には、彼女とデートしているようなフリー素材を載せた「『彼女と焼肉なう!』って使っていいよ!!!!」ツイートがファンを中心に話題となり、声優の山寺宏一さんが「彼氏とデートなう。に使っていいよ。」とツイートしたことでTwitter上で大ブームが巻き起こりました。今では一般人から著名人まで、こぞって「彼氏・彼女とデートなうに使っていいよ」というコメントとともにSNSへ“デートしている風”の写真を投稿しています。
一大ムーブメントを巻き起こした鹿目凛さん。イラストレーターやデザイナーとしてもマルチに活躍しているそうですが、一体どんな人物なのでしょうか?
SNSでバズるための「彼女とデートなう」
――「彼女とデートなう」がSNSで大流行していますが、反響の感想は?
「正直びっくりしてます! 自分から『使っていいよ!』って言っておきながらなんですけど、実際に私の写真を使って『彼女とデートなう』とツイートしてくれる人を見ると、『私なんかを使ってくれてありがとうございます!』って思います(笑)」
――山寺宏一さんのツイートがきっかけで、アイドルファンだけじゃなく一般の人たちにも知られるようになりましたね。
「はい! ただ、山寺さんのツイートは『彼氏とデートなうに使っていいよ』ですけど、元は『彼女とデートなうって使っていいよ』なんですよ。『に』が『て』だったらなあってちょっと思ったりしますね(笑)」
――「彼女とデートなう」をツイートしたきっかけを教えてください。
「メンバーと一緒に焼肉に行ったときに写真を撮ってもらったんです。撮影した写真をどうやったらバズるかメンバーと相談して、あの文面になりました。最初のツイートでフォロワーさんが200〜300人くらい一気に増えて手応えを感じたので、『彼女とデートなう』シリーズを始めました」
――写真がキモでもあるようですよね。写真を撮るときのコツを教えてください。
「彼氏が撮影した写真という設定なので、ちょっと高い位置から見ている風になるよう角度を調整したり、自然な表情で写るようにしています。最近は友だちも積極的に撮影に協力してくれるようになって、たとえば、コンビニでアイスを買ったときに、友だちから『あれ、彼女とアイスなうって撮らなくていいの?』って提案されることもあります(笑)」
――「彼女とデートなう」の写真を撮るときはどんなアプリを使いますか?
「『Foodie』というアプリをよく使ってます。もともとは食べ物の撮影に特化したアプリなんですけど、人を撮影してもおしゃれな雰囲気に仕上がるんです。私は、まずスマホのカメラで撮影したら、そのデータを『Foodie』で加工して、さらにインスタグラムで明度やコントラストを調整しています」
アイドルとイラストレーター。異なる役割
――鹿目さんといえばイラストも有名ですよね。
「いえ、描いていませんよ」
――あれ? 可愛らしいイラストをSNSにアップしていますよね?
「イラストを描いているのは鹿目凛やぺろりんじゃなくて『ぺろりん先生』なんです。鹿目凛やぺろりんは同一人物で、ベボガに所属するアイドルなんですけど、『ぺろりん先生』はTwitterでふたりのためにイラストを描いて、知名度をあげようとしてくれているんです。ふたりはぺろりん先生の方が名前が売れているから、負けないようにアイドル活動を頑張っています!」
――では、ぺろりん先生が描くイラストのアイディアの源を教えてください。
「ファンの方とイベントなどで交流する機会がたくさんあるので、そこで感じたことをイラストにしています。私は言葉で伝えるのが苦手だからイラスト化している部分もあるんですが、ニュアンスが伝わらなくて炎上っぽくなることも以前はたまにありました。
自分で『これは大丈夫だろう』って思ったイラストが炎上することがあって。でも、アップしたときにファンの方からいただいたコメントで勉強させてもらっています」
「お化けもUFOも見たことがあります」
――イラストは昔から描いていたんですか?
「はい。小さい頃からイラストを描くのは好きでした。ネットではだいぶデフォルメして描いてますが、プライベートでは美少女キャラも描いています。中高生の頃は、特に誰に見せるでもなく、こっそり漫画も描いていたこともありました。ファンタジー学園もので、悪霊が出てくるんです(笑)」
――オカルト系が好きだったんですか?
「好きでしたね。その頃は結構UFOも見てたと思うんですよ。友だちと学校帰りに『あ、UFO!』みたいな(笑)。実は、お化けも見たことがあって。小学3年生のときに深夜なかなか寝付けなくて、ふっと目を開けたら目の前に半透明で、青白く光る人の顔が浮かんでいたんです。で、5人くらいの顔が入れ替わるんですよ。気持ち悪いですよね。でもぜんぜん消えないから、私も慣れてきちゃって、『触ってみたらどうなるんだろう?』って思って触ってみたら、指先が痺れるような感覚が走って・・・・・・。それからは覚えてません。多分寝たんだと思います。不思議な体験でしたね」
――すごい経験ですね・・・・・・!
「お化けが見えたのはそれっきりでした。今は一人暮らしなので、見えなくなって良かったです(笑)。でも今もたまにホラーっぽい漫画は読みますね。あと、ビジネス書もよく読みます」
――ビジネス書ですか??
「はい。『これを読めばマナーがわかる』みたいな本や、マネジメントが学べるものを読んでいます。実は高校生くらいのときは家に引きこもりがちだったので、自分は常識が身についてないなって思う面があって。ちゃんとした人間になりたくて、勉強しています」
みんなの自慢になるようなアイドルになりたい
――なぜ、アイドルになろうと?
「でんぱ組.incさんの『W.W.D』を聞いて、昔はいじめられっこや引きこもりでも、今アイドルとして輝いていることに感銘を受けたんです。それで、最初はアイドルとして有名になって、同級生を見返したいって気持ちからアイドルの道に飛び込みました。
でも、今はちょっと気持ちが変わりました。きっかけは、この前開催された地元の同窓会で、『同級生を見返すぞ!』っていう気持ちで参加したんですけど、思っていた感じと違って、みんなすごく応援してくれてたんです。今までの自分はなんだったんだろうって、恥ずかしくなっちゃって・・・・・・。今はもっと有名になって、みんなの自慢になるようなアイドルになりたいです」
――では最後に今後の目標を教えてください。
「『ベボガ!』としては、グループ全体の知名度をもっと上げて、5年以内に武道館のステージに立てるようになりたいです。個人としても、さらに有名になりたいですね。『彼女とデートなう』がもし流行語大賞にノミネートされたら、山寺さんや橋本環奈ちゃんじゃなくて、私の名前が出るくらい認知されたいです。強くてかっこいい、老若男女、誰でも知ってるような立派なアイドル目指して頑張ります!」
SNSの使い方や、自身のプライベートのお話しを聞き、鹿目さんは多方面に気を配りながらいろんな角度で物事を見ているように感じました。アイドルファンなら「わかる!」と思わず膝を打つようなイラストも、きっとさまざまな思いが込められて描かれているのでしょう。
元気いっぱいな受け答えとは裏腹に、冷静に自分を分析して成長しようと努力している鹿目さん。こんなに可愛いくて素敵な彼女ができたら最高ですよね。ということで、さっそく鹿目さんのツイートをチェックして、ラブラブデート気分を味わってみてはいかがでしょうか?
文:服部桃子(アート・サプライ)
撮影:有坂政晴(STUH)
鹿目凛(かなめ・りん)
アイドルグループ・ベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)のメンバー。特技はイラスト制作とヲタク観察。自身のTwitterでアイドルとヲタクの関係を描いたイラストを投稿したところ、瞬く間にフォロワーが増加。以降、漫画家アイドル“ぺろりん先生”として各方面から認知されるように。案内役としてインタビューやイラストを務める書籍『アイドルとヲタク大研究読本 イエッタイガー』が好評発売中。また、8月22日には3rdシングル『4文字メロディー』を発売予定。