2017/05/11

【紳士のSNS講座】第26回 母の日に「家族思いなオレ」をアピールして、「いいね!」を集める

5月の第2日曜日は「母の日」です。

そもそもは、20世紀初頭のアメリカで「亡き母を偲ぶ」ところからのスタート。その後、一般的に「母を敬う日」となり、世界に広がったそうですが、当連載では「母への感謝を忘れない、家族思いな一面があるオレをアピールする日」です。

母への感謝は、直接本人に伝えればいいってな話ですが、こんなハートフルなイベントにお友だちを引き込まないなんて実にもったいない! SNSは感動をシェアしてスパイラルしてバズるものですよね? ここでは母本人に伝えつつ、世間にも発表。共感を得て己の評価を上げる、という三位一体で臨みます。

考え方のポイントは「母への感謝とみせかけた、オレ自慢」。お自慢のえぐ味はすべて「すべて母のおかげ」という感動にすり替えます。では投稿された作例を見てみましょう。

■ポイント※①ストレートに自慢して、あえてフォロワーをざわつかせる

つまるところ、SNSは自分アピールの世界です。本講座ではこれまで、お自慢を巧妙にカモフラージュする技を解説してきました。しかし今回の作例では、仕事にプライベートにと、かなりストレートに自分の功績をプレゼンテーションしています。「どうした? 大丈夫か??」と、投稿者のフォロワーは一瞬、ざわつくでしょう。

大丈夫。今回は背後に母が控えています。「こんな自分になったのも、すべて母のおかげ」という一手で、お自慢は「母への感謝」へと浄化されます。TEDに登壇した気持ちになって、存分に業績をアピールしましょう。

■ポイント※②母への感謝の意を素直にストレートに表す

いうまでもなく、この投稿が「お母さんへの感謝を表すものである」と宣言します。その際に大事なのは、呼びかけです。フォロワーに向けた体で今回の投稿は始まりますが、ここにきて思わず母に直接、感謝の言葉を投げかけます。いわば「感極まった感」の演出。

お母さんとSNSでつながっている場合、本人は自分へのメッセージと気づくでしょう。母親本人からお礼とともに、息子の身体をいたわるコメントなんかが入れば完璧です。なんなら母親に電話してコメントを入れるように催促しましょう。感動のシェアに「ひと手間」を惜しんではいけません。

■ポイント※③プレゼントを公開し、ファクトを示す

SNSだけでなく、母への感謝を行動に移したというファクトも証拠として残しておきましょう。きちんとしたファクトがあることで、気持ちのリアリティが増し、フォロワーも安心して「乗る」ことができます。買ったプレゼントを公開して己のセンスをお自慢してもいいですね。

絵:Shu-Thang Grafix

講師:武田篤典

何気ない所作のなかにある「モテ」を顕在化し、好評を博した『スマートモテリーマン講座』著者。SNSなど各種コミュニケーションにおける礼儀作法を研究する「武田流万(よろず)礼法」家元。

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