2017/01/25

【紳士のSNS講座】第18回 今年のテーマはカッコイイ名言で、著名人の威を借りて自分上げお自慢を

さて2017年です。今年も奥ゆかしくも力強くインターネット上で、さまざまなお自慢をする術をお伝えしていきます。なにとぞよろしくお願いします。

・・・・・・というように、年初は、自分の目標やテーマを発表する好機です。

「新しい年が始まった」という以外の理由がなくても、「オレこれがやりたいんだよね!」「最近こんなふうに思うんだ!」を世界に声高にアピールできるこの機を決して逃してはなりません。

今回の作例ではさる有名人の名言を自分のテーマとして借用しています。オリジナルのキャッチコピーを考えてもよいのですが、カッコイイ人のカッコイイ言葉のほうがベター。まずなにより内容の説明が省けるからです。
次にキャッチコピー自体の出来についてとやかく言われないで済む。ここも重要。

そして・・・・・・これが今回のキモになるのですが、その人のカッコよさに自分をなぞらえて、自分の実績や仕事のこと、各種哲学などに下駄を履かせることができる、という点も挙げらます。

あ、できればビジュアルもある程度その人に寄せていったほうがいいでしょう。では作例です。

■ポイント※①大切なのは伝わること。名言は「ちょうどいいメジャー感」で

「stay hungry, stay foolish」って、ちょっとベタに思えるかもしれません。でもこのぐらいがちょうどイイ。「誰が言ったか」クイズにして正解率65%ぐらいですかね。今回はカッコイイ有名人の言葉をフックに、自分上げにつなげることを目指しています。解説に紙幅は割きたくないもの。

仮に名言の主のエピソードを知らなくても、簡単な英単語ですからパッと見でなんとなく「バカでいろ、ガツガツし続けろ」ぐらいは伝わります。

あえて超マイナーな名言を持ってくるやり方もありますが、その場合は、自分の仕事や哲学のお自慢ではなく、「そんなマイナーな名言を知ってるオレ」というふうにお自慢ポイントが変わります。

■ポイント※②カッコイイ有名人の威を借り、恥ずかしがらずに「自分上げ」

いくらカッコイイ名言も憧れ目線で掲げるだけでは、お自慢につながりません。「自分のことである」を全力でアピールします。「僕も彼もマイペース・・・・・・」のひと言で、"IT界の巨人"と"社内ベンチャーの企画書を出しただけのオレ"を並列にしちゃいましょう。

あとは一気呵成に、似ている要素を積み重ねる。で、読み手にはなんとなく、「ふーん、似てるのかなあ」と思わせていく。「今初めて発表するけれど、実は前から自分はそうだった」感の創出にも有効です。偉人に自分をなぞらえることを恥ずかしがるのは日本人の悪い癖です。え、なに? この手の人間で成功したヤツを見たことがない? 大丈夫。あなたが最初の人間になればいいだけです。

今回の名言の場合は「自分にとっては普通のことが、世間では変わって見られるのかも」という、"大人の不思議ちゃん"ぶるのも有効。引用主と並列であるという位置関係をアピールできれば、あとは高みからお自慢可能。さほど違和感なくエラソーでストレンジななことも言えます。

■ポイント※③リアクションを生み出す締めの言葉

言いっ放しで終わらず、みなさんがレスをつけやすく終えるのは「紳士の嗜み」でもあります。

絵:Shu-Thang Grafix

講師:武田篤典

何気ない所作のなかにある「モテ」を顕在化し、好評を博した『スマートモテリーマン講座』著者。SNSなど各種コミュニケーションにおける礼儀作法を研究する「武田流万(よろず)礼法」家元。

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