2022/10/20

生徒に起きた意識改革と、教師たちへの影響

  • SDGs

KDDIは、教育や人材育成の支援といった観点で地方創生活動に取り組み、地域が抱える課題解決を進めてきた。

その取り組みの1つとして、KDDI社員による授業を長野県上田高等学校で実施している。
講師として教壇に立つのはKDDI地方創生推進部の横幕秀明。2020年度は「デザイン思考」、2021年度は「課題研究」をテーマとして企業における課題解決の経験を踏まえた授業を実施。

長野県上田高校の授業風景

その授業で生徒たちは、経済格差、人種差別、地球温暖化など、多種多様なキーワードについて活発にディスカッションを交わしながら、研究テーマに関する自分の考えをまとめていった。

校長の北澤 潔さんは「物事の捉え方など私たち学校関係者が持っていない視点や発想から、生徒たちに新しい学びを得てほしい」と取り組みのねらいを語った。

ひとつではない正解を自分で導き出すことの大切さを実感

普段とは違った授業を通じて、生徒たちは何を感じたのか。感想を聞いてみた。

長野県上田高校 1年8組の生徒のみなさん

山越彩乃さん「課題研究は正解がひとつではないところが難しいと感じました。でも、横幕さんの説明を聞いて、研究テーマの見つけ方のコツがわかり、とても勉強になりました」

花村瑠美奈さん「課題研究の進め方がよくわかっていませんでしたが、今日の授業を聞いて、自分で問いを見つけること、誰かのためになることを考えることが大切だとわかりました。また、ほかの授業と違って、先生に答えを教えてもらうのではなく、ヒントをもとに自分で考えを導き出すことが大事だと思いました」

増田悠梨さん「普段の教科学習と頭の使い方が全然違うと感じました。研究テーマを決めるのは難しいですが、今日教わった内容をもとにじっくり考えて、自分なりのテーマを見つけたいと思います」

生徒だけでなく教師にも刺激に

このKDDIによる授業を通じて生徒や教師のみなさんにどのような影響があったのか、先生方から話を伺った。

長野県上田高校の教諭のみなさん

髙野芙美先生「KDDIさんとの取り組みを通じて、生徒のあいだに意識改革が起きています。たとえば、横幕さんの授業を受けた生徒が、その内容に刺激を受け、地域の社会活動に参加するというケースも生まれています。生徒には、デザイン思考や課題研究といった探究型の学習で得た新しい学びのプロセスを、ぜひほかの教科学習にも活かしてほしいです」

白鳥敏秀先生「上田高校で探究型の学習を始めてからまだ日が浅く、私たちも試行錯誤しているところです。企業における課題解決の経験を踏まえてお話しくださる横幕さんの授業は、生徒だけでなく、私たち教師にもいい刺激になっています」

小林まゆ子先生「KDDIさんとの取り組みは上田高校にとって非常に有意義なものですが、それを今後にどうつなげていくかは私たち次第。そこで得た新しい視点や考え方を、これからの学校教育に活かしていきたいと思います」

“人づくり”を通して、地域の持続的な発展に貢献

KDDIでは地域の課題解決や地域共創の鍵となる“人づくり”のために継続的な取り組みが不可欠だと考える。これからもKDDIは、地域の持続的な発展に貢献するため、人材育成の支援を続けていく。

※この記事は2021年11月15日の記事を再編集したものです。