2021/12/16
電源が入らない古いケータイを復活!長野県小諸市で家族の微笑ましい日常がよみがえった
KDDIでは、電源が入らなくなった古いケータイをお持ちいただいて再起動する「おもいでケータイ再起動」をイベント的に行っています。再起動することができたケータイから、お好きな写真を1枚プリントしてお渡しします。
長い間使っていないケータイは、電池パックの過放電などによって起動・充電ができなくなることも。このイベントでは専用の機器を使ってバッテリーに再度エネルギーを与え、ケータイを再起動するお手伝いをしています。
今回、2021年11月19日~21日に長野県小諸市で「おもいでケータイ再起動」を開催。
街全体を会場とした「浅間国際フォトフェスティバル 2021 PHOTO KOMORO」という大規模な写真展の関連イベントとして、市のコミュニティスペース「こもテラス」で行われました。
ケータイは単なる通信機器ではなく、毎日まさに携帯し、生活のすべてを記録していくもの。使っていた時期の大事な“おもいで”がたくさん残されています。どうしても見たかった写真の復活に歓声が上がり、忘れていた過去の自分の姿に照れ笑いなんてシーンも。
では、どんな人のどんなケータイが再起動され、どんなおもいでがよみがえったのでしょうか。小諸で行われたイベントの模様を紹介します。
いつも一緒に過ごしたケータイからよみがえった、なに気ない日常
「古いケータイに妹さんの写真が1枚もない理由」前島さんご一家
お父さんとお母さん、中学3年生の息子さんと、小学6年生と小学4年生の娘さんの家族5人でお越しいただいた前島さんファミリー。
「長い間充電しないと電源が入らなくなると聞いていたので、古いケータイも定期的に充電してきたんです」と、日頃の管理も完璧なお父さん。それでも電源が入らなくなったものを持参されました。時期的には2004年から2006年ごろのケータイたち。
「子どもたちの小さいころの写真でもあればなあ……」というお母さんの望み、叶いました!再起動できたケータイからはお子さんたちのデータが続々!画像はもちろん、ムービーも。顔を寄せ合った姉妹が「かわいい!」と声を上げます。
ただ、出てくるデータの多くがお兄さん。ときどきお姉さん。しかし、小さいころのお兄さんのなんとかわいいこと!
ちなみに上の画像は左2枚がお兄さん。真ん中はお母さんですが、おなかにはお兄さんがいます。その隣がお母さん・お兄さん・お姉さんで、右端の写真がお姉さん。
「えーーー、私はーーー⁉」
さすがに不満気な声を上げる妹さん。そしてお父さんが言いました。
「ごめんなー、君はもうスマホ時代の子なんだ」。
大丈夫! 再起動させるまでもなく、スマホには(クラウドやPCにも)妹さんの写真がたっぷり入ってます。
「中学時代のケータイから保育園時代の図工の画像が」田沢さん母娘
お母さんが手にしている緑のケータイは2009年製。娘さんが中学時代に使っていたものだそう。
「お下がりです(笑)。ちなみにもう1台の白いほうもお下がり」
娘さんの機種変更のタイミングでお母さんが譲り受けるのが田沢家のルール。
「譲り渡すタイミングでデータは移行しているので、再起動しても変なものはたぶん出てこないと思います」と娘さん。と、そんなケータイから出てきたのは……
とてもかわいらしい犬のおもちゃの写真。
「えー、なにこれ?全然記憶にない(笑)」
驚く娘さんに、「これ、あなたがつくったのよ(笑)。保育園ぐらいのときに」と、お母さん。
ほかにも、絵や紙コップの工作などの写真が次々と。中学時代の娘さんからのお下がりケータイに、それよりずっと前の時代の図工が満載されていた理由は……
「断捨離ですね。子どもの工作はなかなか捨てられないので、ケータイで写真だけ残して捨てちゃおうと思ったんでしょうね」
でも写真を撮ったら満足して、とくに見返すこともなく電源が入らなくなり、撮ったこともずっと忘れていたのだそう。でも、プリントしたのは全然違う写真。母娘2人でしばらくニヤニヤし続けていたのは、
娘さんのお誕生日のワンシーン。ケーキを前にした娘さんと、隣に座っているのは変顔をするお姉さん。お母さん曰く「姉はいっつもこんな顔するんですよ。まともな顔で写ってる写真がほとんどないんです(笑)」
「唐揚げ・メキシコ・成人式・柴犬」ムラキさん
ケータイを3台持ち込まれたのは、ご夫婦で来店された奥さん。その衝撃の告白に度肝を抜かれました。
「高校時代に買ってもらった人生最初のケータイは3日目に水没したんです(笑)。釣りをしてて、引きがあったから思わず立ち上がったら、股のあたりに置いていたケータイがそのまま多摩川にボチャンと(笑)」
幸いすぐに乾燥剤を使って復活。大学生になるまで無事使えたといいます。そんなファーストケータイから出てきた写真がこちら!
「大学で考古学をやっていたんですが、発掘調査に行ったときに先輩の顔に唐揚げやパセリを詰めた写真ですね(笑)」
高校時代に水没したケータイは、再生して大学進学後も活躍していました。でも、本当に見たかったのは先輩ではなく……
「大学時代にひとり旅したメキシコの写真。PCに入れていたんですけど、間違って捨てちゃって手元にないんです」
無事、復活しました。
「メキシコ国立人類学博物館で太陽の石を見て、普通に近くまで行けるので触っていたら警備員さんに叱られたな……」
ひとつ再起動すれば、おもいでがどんどんよみがえってきます。
「あ、そういえば成人式の写真あるかも!」
ありました。
ちなみに、左がメキシコのピラミッドから足をぶらんぶらんさせて撮った写真。真ん中が成人式の写真。大学の卒業式でも着られるからと買ってもらった青い振り袖ですが、ムラキさんが大学を卒業した2011年は、東日本大震災で式典が中止に。今も実家に眠っているといいます。そして、右は昔飼っていた柴犬のスズちゃん。日当たりのいい犬小屋の上で過ごすのが好きな子だったそう。
「さまざまなカップルの姿」カシワギさんファミリー
こちらがカシワギさんの奥さんが持参したケータイたち。「『おもいでケータイ再起動』を小諸でやると聞いたので、実家に行ってかき集めてきました(笑)。昔のケータイに何が入ってるか、前から気になってたんですよね」
ちなみに旦那さんは1台持参。
1歳9カ月のコウタくんがニコニコと見守るなか、無事に再起動を果たしました。そして、ご夫婦それぞれが思い思いにプリントアウト。こちらは奥さんが15歳のときの家族旅行でご両親を撮影したもの。
「たしかどこかの高原に行ったんですけど、忘れちゃいました。でも仲良くていいなあと思って。ちょっとお父さんの首根っこを掴んでるみたいにも見えますけど(笑)」
旦那さんがセレクトしたのは、こちらの写真。
写っているのは、10年ほど前に専門学校で出会って付き合うことになった彼女。つまり、今の奥さんです。
仲睦まじく微笑ましいご両親の写真と、シルエットがオシャレなツーショット。古いケータイから出てきたのは、とてもいい雰囲気の2組のカップルの写真でした。……ちなみにもうひとつ。
奥さんのケータイはプリクラだらけ。そのうちの1枚には明るい茶髪の男女が写っていました。「付き合って30カ月記念」と記されたプリクラのお相手は……もちろん今の旦那さんでした。
「あまりに大変すぎて記憶のない時代」ヒグチさん母娘
「娘が生まれた頃の写真が見たくて……」
ヒグチさんが持ち込んだのは、2009年製のケータイ。スマホに変える直前まで使っていたもので、データを移行することなく、気付いたら電源が入らなくなってしまっていたそう。
難なく再起動したケータイを見てご本人も「こんなに写真撮ってたんだ!」と驚くほど、たくさんの写真を見ることができました。ご一緒された娘さんも「かわいい!」とニコニコ。
そこに写っていたのは双子の赤ちゃん。「下の妹たちなんです」とお母さんが教えてくれました。
なんとヒグチ家は4姉妹だそう。お母さんと会場を訪れた中学2年生の娘さんを筆頭に、小学6年生、そして小学5年生の双子たち。お母さんが見たいと思っていたのは、この双子の妹さんたちの赤ちゃん時代の写真だったのでした。
写真はたくさんありました。双子の赤ちゃん時代だけでなく、4姉妹全員で写ったものも次々出てきます。
たとえばこんな1枚。ベビーカーには双子と真ん中の妹さん。後ろでピースサインするお姉さん。4歳・2歳・1歳ごろの写真だそうです。スタッフからも「かわいい……」とため息が。
おそろいの赤いボーダーシャツの写真は、当時、年賀状用に撮ったものだとか。「来年の年賀状は、いまの4姉妹で同じ構図の写真を!」と、スタッフ一同強くおすすめさせていただきました。
とはいえ、赤ちゃん含むこんな小さな子どもたち4人の子育てって絶対大変だったはず……。
「そりゃもう!(笑) 大変すぎて、当時の記憶がほとんどありません(笑)。こんなにたくさんケータイで写真を撮っていたことも忘れてましたし。だから、今こうしてまたゆっくり当時を振り返ることができて、すごくうれしいです」
いつもどこかで「おもいでケータイ再起動」。ぜひご参加ください
今回、小諸ではたくさんの方々に参加いただき、古いケータイとそれを使っていたころのさまざまな“おもいで”を再起動することができました。本当にありがとうございました。
みなさんのお手元にある電源の入らなくなったケータイは、いわば開くことのできないタイムカプセル。どうしても見たい写真もあれば、覚えていないメール、あのころ好きだった音楽や、もしかしたら恥ずかしくなってしまうような“黒歴史”まで、すべてが詰まっています。再起動すれば、きっと誰かに見せたくなったり共有したくなったり話したくなったりするはず。
みなさんのおもいでの再起動は、みなさんと周りの誰かをつなぐ活動でもあるのです。
「おもいでケータイ再起動」は、毎月おおよそ3、4回のペースで日本のあちこちで開催し続けています。スタッフ一同、あらゆるケータイを再起動するため準備をしてお待ちしております。
写真:正慶まゆみ
文:武田篤典
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